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麒麟


「コォォォォォォォォォオ!!」

「ひぇぇぇぇ」

 麒麟が突然吠える。俺は情けなく叫ぶ。

 ブラッディーティラノの比ではない。

 大気は震え風圧とも違う圧があり意識が削り取られるような・・・


 ・・・あれ?俺寝てる?

 俺はすぐさま飛び起きる。


「うえぇ!」


 目の前には首から上がないブラッティーティラノとてもグロテスクだ。

 後ろから視線を感じるので振り向く。

 麒麟と目が合う。


「貴様・・・別の世界から来た転移者といったな?それは何だ?」


 俺は寝起きでいまだに事態が飲み込めない。

 まずいまずい質問に答えなくては。


「わ、わたくしめは地球という所で育ち、そこから神様のようなものに連れられやってきました」

「ふん、それは今の人間の中では普通のことなのか?」


 やった。他に人間がいるのか!と思ったが鑑定で人の国を滅ぼしたと書いてあったのを思いだす。


「実はこの世界に来てからまだ人と会ったことがないものでして・・・多分私以外はそのような事は思うのですが」


 ちゃっかり自分の存在意義をアピール


「そうか、面白い話ができるといったな?お前はここで暮らして話を聞かせろ」

「え」


 思わず失礼な言葉がこぼれる。

 俺って馬鹿、でも暮らせってな


「ずっとここにいろとは言わん、嫌なら構わん、出て行け」


 あれ?意外と紳士?

 どうしよう。

 正直この森絶対レベル高いよなぁ。

 ひとり立ちしても生きてける自信ないし後ろ盾があるここは悪くないかも?

 怖いけど話せる龍?っぽいしちょっと交渉してみようかな。


「あの差し出がましいようですがお願いがありまして・・・」

「なんだ」

「修行をつけてくださらないでしょうか?」

「それはこの森を抜け出すためか?」

「まぁそんなところです」


 まずはそれが第一だけど強くなったらやりたいことあるけどね!


「・・・抜け出した後、強くなった貴様はなにがしたい?」


 およよ、心読まれてないっよね?

 これは嘘を言うべきか本音を言うべきか。

 考えすぎかもしれないけど真偽がわかるスキルがあったら目もあてられない。

 俺が異世界でやりたかったこと、それは


「格好つけたい・・・です!!」


 俺は元気よく答えた。


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