冒険者ギルドとクマミ
「着きましたよヤミキリさん」
「ここが冒険者ギルドか、キャトルありがとう」
結構大きいな。
「どういたしまして、ヤミキリさん宿は決まってるですか?」
「いや、決まってないが」
「だったらうちはどうですか?冒険者ギルドまで徒歩3分です!ご飯美味しいです!安全です!」
うーん、行きたいのは山々だがエンペラーマウンテンでとった素材がどのくらいのお金になるかだな。
売れなかったらとまれないし
「すまない。今一文無しでな、魔物を売ってから決めていいか?」
「はい!じゃあついて行っていいですか?」
「別に宿の名前さえ聞ければ自分でいけるぞ?」
「・・・駄目ですか?」
別にそういう意味で言ったわけじゃないんだかな。
これが世に聞くケモ耳少女の上目遣いか。
天晴れだ。
「いいだろう」
「ありがとうです。ヤミキリさんこの国の人じゃないらしいのでどんなもの持ってるかワクワクします!」
「それじゃあ中に入るぞ」
「はい!」
ほうほう、市役所のような受付をするところがあるのね。
椅子やテーブルが並べられていて飯を食ってる人もいる。
お、多分あそこの人だかりの目線の先にあるのは依頼掲示板かな?
ミイラみたいな奴がいるな。
アンデットと共存できてるのか?
どれ鑑定でもして
「ヤミキリさん?」
おっと今は一人じゃないんだ。
ぼーっとしてる時ではない。
俺はとりあえず手続きをするために受付のお姉さんの所に並ぶ。
「おい!にいちゃん!」
「む」
声をかけられた方向を見るとスキンヘッドにトゲ付き肩パッドをした世紀末風の男がいる。
ヤゾンといいこのファッション流行ってるのか?
まぁいい、今度こそ絡まれてるよな?
我が正義の拳をうけ「受付の嬢ちゃんに用がある時はこのナンバープレートを取るんだぜ?番号が呼ばれたら行けばいいからよ」
「・・・感謝する」
「ヤミキリさん・・・」
そんな目で見ないでくれ
だって知らないんだもん。
間違える事がそんなに恥ずかしい事か?
恥ずかしいわ!!
・・・
「24番の方、どうぞこちらへ」
見た目熊9割の女性声の受付嬢に呼ばれる。
クマ美と命名しよう。
隣のお姉さんが良かったけど
「こんにちは、私はクマミです。本日はどのようなご用件で?」
当たっても反応に困るわ
「ここで魔物の素材を売る事は出来るか?」
「依頼無しでの売りですね?できますよ。それでは冒険者カードを」
やっぱり必要なのか
「冒険者ギルドに来るのは初めてでな。登録頼めるか?」
「はい、それでは手数料1万Gかかりますがよろしいですか?」
「い、いちまんじー?」
「ヤミキリさん、一文無しって言ってたですけどもしかして・・・」
「・・・」
「これでお願いします!」
察してかキャトルがバックから貨幣を出してくれた。
情けねぇ、かたじけねぇ
「はいわかりました。それでは身分証の方をお願いします」
俺は身分証を渡す。
クマミはどっかいった。
「・・・キャトルちゃ「何も言わないでください。あの時助けてくれたの、本当に嬉しかったです。あ、ちゃんと返してくださいよ!」
情けねぇ、かたじけねぇ、ありがてぇ
この恩は、必ず・・・
屋台で売っていた肉の串が300Gと書いてあった。
1万gが安いわけがない。
(ヤミキリよ!お前のその情けない姿!嫌いではない!)
(ねぇそれ気を使って言ってんの?)
「お待たせしました、これがヤミキリさんのギルドカードです。等ギルドでの説明はいりますか?」
「頼む」
「はい、まず冒険者様にはランクというものが定められています。最初はFから始まりE、D、C、B、A、AA、最後がSですね」
「成る程」
「次に掲示板の見方ですが依頼はランク毎に分けられています。更に討伐系依頼か素材納品系か雑務系かも分けられています。更に更に素材納品系は植物、鉱石、魔物と分かれています」
クマミが掲示板の方を指差す。
横に長いプレートが複数貼り付けられている。
「例えば夕暮れ草の納品依頼だとこのように書かれています」
クマミは掲示板に貼られているものと似たプレートを取り出す。
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夕暮れ草納品x小3袋:3万G
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「これは夕暮れ草の納品、規定袋小3袋分で報酬3万Gという意味です。Eランクの植物の納品の板に貼ってあったものです。もしクエストの詳細を詳しく聞きたい時は私達受付にお話ください」
ごちゃごちゃしてるかと思ったけど以外と見やすいな。
「なんでAランク以上の掲示板が無いんだ?」
「Aランクが動くほどの依頼となると騒ぎになるのであまり知られたくないんですよね。なので個人に依頼が行くんですよ」
「成る程」
「依頼は自分のランク以下のもののみ受けられます。回数を積み重ねることによってランクが上がっていきます」
「ふむふむ」
「討伐系の依頼を受ける時はプレートを外して私達に持ってきてください。これは事後での報告は駄目なので注意してくださいね」
「次に納品系の依頼の話ですがこれは事前報告、事後報告、どちらでも構いません。ただ全ての依頼において事前報告をしてから失敗すると違約金が取られますので注意をしてください」
「事後報告の場合だと他の人が納品済みだったり事前で依頼を受けられたりしてしまいます 無駄骨になってしまうので考えて受けてくださいね」
「雑務はその他の依頼ですね。これは事前報告です。これまでに何かわからないことはありませんか?」
「大丈夫だ、問題ない」
「Cランク以上になれば私以外の受付を指名できるようになるので頑張ってくださいね。
それでは魔物の売却ということですが代わりのものを呼びます。少々お待ちください」
へぇ、指名できるようになるのか。
まぁ俺は誰かを指名することは無いと思うがな。
だってほら、指名すると好意があると思われちゃうのが恥ずかしいじゃん?
「運が良かったですね!ヤミキリさん」
「ん?どうしてだ?」
「クマミさんって受付の中で一番人気なんです。美人ですしクマミさん目当てで通ってる冒険者も少なくないんですよ?」
まじ?どう見ても熊じゃん。熊じゃん




