私は闇の精霊!名前はまだない!
俺は辺りを見渡す。
道は石畳で補強されている。
家や店も石や土でできてるのか?
意外とカラフルで見栄えは悪くない。
中には木で組み立ててる建物もあるが土魔法があるこの世界、家を建てるなら石や土を使った方が簡単だろう。
今は夜だが、高い棒の上に光る石がついてる街灯のようなもののおかげで街並みは暗くない。
ここはいい立地なのか様々な店がある。
服屋に飯屋に小物屋、この世界にもガラスはあるのだな、外からでもすぐわかる。
結構近代的だな。
そうだ、文字だよ文字、俺もしかして文字読めない?
あ、読めるわ、じゃあこの身分証に書いてあるわけわからん文字に似たものは文字じゃないのか。
しかしいないな、本当にいるのか?不安になってきた。
列に並んでる時もいなかったし。
エタンとクロルさんはいるって言ってたけどな。
(エタン、本当に獣人やエルフやドワーフやらはいるの?)
(ふむ!確かに見当たらんな!私自身見たことではあるわけではないからな!すまない!もしかしたら滅んでるかもしれないな!)
このエタン、俺がこの世界に来るまで精霊界とやらにいたらしい。
実際にこちらの世界を自由に見て回った事は無いという。
流石に滅んでないよね?
頼むよ?
ーーーーー
私は闇の精霊!名前はまだない!
現在契約者募集中!優良物契約者を探している!
「・・・こいつは!違う!」
「ちょっと何回目ですか、あなたのご希望通り闇の格好良さを知ってるひとですよ!」
「違うのだ!」
彼女はレイノール!
私の契約者を探してくれている!
彼女は一度人との契約を終えこちらに戻ってきた!
下界で契約した精霊の話は面白い!
様々な話をしてくれた!
しかし!
「まぁ別にいいんですけどね、下界で契約したがる精霊なんてほとんどいなくて暇ですから」
そう!下界の話は面白いと殆どの精霊が言う!
それなのに!他精霊は自身が下界に行く気はないと言っている!!
これは不思議だ!
我々には下界を覗く力はない!
面白いものを見れぬなら行きたいと思うのが普通のはずだ!
なぜ私が変わり者扱いされなくてはならない!
「一度下界に行けばいつでも人間界を行けたり覗けたりして楽しいのになぁ」
レイノールは穴を覗きながら呟く。
そう!一度契約すれば下界をいつでも覗けるし自由に行き来もできるのだ!それなのに!それなのにだ!
なぜ私が変わり者扱いなど!!
「それじゃあまた良さそうなのいたら声かけるわね。契約して戻ってきたら一緒にあそびに行きましょ」
契約済みの精霊以外の精霊が下界を覗ける時は契約者を探すときのみだ!
精霊王様が決めたことだ!仕方ない!
〜〜〜〜
「おい」
「おお!友よ!どうした!」
この精霊は下界での契約者を探している数少ない1柱だ!
「先に下界に行ってるぞ」
「なんと!よかったな!」
「契約するかまだわからんがな」
そう言い残すと去っていった。
・・・
あれから10年ぐらいか!?
私はレイノールに呼び出された。
「ちょっとこれみて?」
レイノールが覗いてる穴を覗く
「これは!以前レイノールが話してくれた麒麟殿か?!」
「そうだけどそうじゃなくて多分契約したがってる子はその近くで話をしてる子」
しばらく穴を覗き続ける。
「貴方がそこまで覗き続けるなんて珍しいわね」
「ふむ!」
・・・
「決めた!私は行くぞ!」
「そう、決めたのね。じゃあ私の手を取って?」
レイノールの手を握る。
すると穴の中に引きずり込まれる。
・・・ここが下界!
「ここに来るのは久しぶりね。じゃあ私は精霊界に帰るわ。呼び出されないと姿見せられないからちゃんと待つのよ?楽しかったわ」
「レイノール!感謝する!」
精霊界では働くという概念がほとんどない。
働きたいものが働く。報酬はない。
〜〜〜〜
・・・
「精霊を呼びかける時はどうすればいいっすか?」
「ふん、闇の精霊さん出てきてくださいとでも呼んで見ればいい」
「ありがとうございます。試してみます!闇の精霊さん!出てきてください」
随分と待たしてくれたな!
「ハッハッハ!待っていたぞ!」
嬉しいぞ!




