表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
加護とかで異世界救います!  作者: 野夜真 海
3/4

いきなりラスボス!?

今回は少なめです。

なるべく毎日投稿したいのですが、即決で書いているので、想像力ない僕には難しいです。がんばって毎日投稿しますのでよろしくお願いします!

現在、遺跡に入って約30分、光聖たちは魔物と戦うのには慣れてきたようだ。

カヤト達は、ホウプ大陸第二遺跡『ルーカ遺跡』の第一層で小さいウサギみたいな魔物を、倒して経験値を稼いでいる。

「おりゃぁ!」

「せい!」

「はっ!」

天ヶ崎君、歩野月さん、楓風さんを中心に陣形を組んで、魔物を効率よく倒している。でも、僕は違った。

「うわぁぁぁ!」

ウサギの固有魔法『速脚そっきゃく』がカヤトの横腹を砕く。

「カヤト君!!」

(やばい、意識が…ミナが何か言ってる。だめだ、全然聞こえない)

そのままカヤトは冷たい石の床に横たわる。

「カヤト君!!カヤト君!!」

ミナの声に気が付いた絢実と香奈が、心配そうな顔でカヤトのほうに走って向かう。

「南凪君!しっかりして!」

「ミナさん、どうにかならないんですか?」

香奈はミナのほうを向いて聞いたが、ミナは何の反応もない。

「どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう!!!!ミナが守ってあげられなかったから、カヤト君が…………」

ミナはカヤトのことで頭がいっぱいで、香奈の言葉が聞こえていなかった。

「ミナさん!しっかりしてください!」

このままではらちが明かないと踏んだ香奈が、ミナの両肩に手を乗せて、ミナの肩をバンッと叩いた。

「ミナさんが治してくれないと、南凪君が死んじゃうかもしれないんですよ!?」

すでに粉砕された右の肋骨が、肝臓を傷つけている。

ミナは、香奈が発した「南凪君が死んじゃうかも知れなんですよ!?」という言葉で、正気に戻った。

「はっ、そうだよね、ミナが治してあげないと!」

目の前で人が死ぬかもしれないという不安から来ていたものだが、やっと正気にもどったミナをみて、その場で唖然としていた生徒たちはホッとする。

「我が身に纏いし 風の精

汝らの(りきを集結させ 

変わり果てた身体を癒したまえ

修体風しゅうたいふう―!!」

薄い緑色の淡い光がカヤトの粉砕された横腹のそばで、フッと消える。

「う、うぅ…」

「あっ!南凪君!よかったぁ、気が付いた!」

指先が動いたことに気が付いた絢実は嬉しそうに満面の笑みで安心する。

「ほ、歩野月さん?僕はいったい…」

「あのね、あのね、南凪君がウサギさんの魔物に攻撃されて、倒れちゃったんだけど、ミナさんがすごい魔法で治してくれたんだよ!」

絢実が若干泣きそうな顔で説明してきたのでカヤトは、(なんで僕みたいなののためにそこまで心配してくれるんだろう)と思っていた。

「……た、よかっ……ほん…」

「ん?あっ!ミナ!どうしたの!?すごい疲れてるけど…」

「だ、大丈夫。それよりごめんね?痛い思いさせて…」

(こんなに疲れているのに、僕の心配してくれて…ほんと僕にはもったいない人だなぁ。それにしても治癒魔法でここまで魔力が枯渇するのかな…うーん、なんか嫌な予感が、僕の嫌な予感は当たるんだよなぁ)

カヤトは昔からいじめられていたからなのか悪寒に敏感に反応するのだ。それは自分でも自覚していて、それだけは自慢でき信じられるが、あまり起こってほしくないものばかりでいつも戸惑っている。

「こっちこそ、危ないところを助けてくれてありがとう!!」

「うん!どういたしまして!さぁ、みんな、先を急ごう!」

カヤトがお礼を言うと、嬉しそうに飛び跳ねるミナだったが、いつもほとんどミナと至近距離にいたカヤト、絢実、香奈にはわかっていた。ミナは無理をしていると。しかし、光聖たちは気づいていないらしく、「さすが!」と言っていたが、それはミナをさらに無理させていることが手に取るようわかり、自分を心配してくれる人たちを、守ってあげられないことを悔やんで握ったカヤトの手からは血が垂れていた。それは横にいた絢実、香奈も同様。(異世界でできた初めての友達を無理させちゃだめだよね。頑張らないと。それに、さっき魔物に倒された南凪君を見てなんかこう、心が痛かった。ミナさんが言う体が慣れるまで、ううん、これからも南凪君を守ろう)と。(友達が苦しんでいるのは嫌だし、何よりも気づいていないだろうけど、絢実が好きな人を守りたい!もっと頑張らないと。)と。ミナと特に仲が良かった二人は、ミナ、カヤトを守ることを決意したようだ。

「「南凪君!ミナさん!」」

「え、なに?二人とも」

「どうしたの?お二人とも」

「「私たちが守って上げるからね!!」」

その発言に「強い人を守る必要なくないか?それに南凪なんてほっとけばいいのに」などと疑問の声が周りから聞こえるが、理解したカヤトとミナは微笑んだ

「「ありがとう(ございます)!」」

カヤトは内心、(この二人なら友達になれるかも)と思っていた。これから起きる不幸の事は知らずに…


―ルーカ遺跡 第9層深部―

「よし、ここもあらかた片付いたな。みんな、次の層に行こう!」

「「「「「おう!」」」」」

第一層から順調に進んで、浮かれている光聖たちにミナが声をかけた。

「みんな、次は遺跡の五分の一地点、第十層だけど、気を付けてね」

「大丈夫ですミナさん!勇者の俺と、回復役の絢実、即座に敵を倒す香奈がいますから心配しないでくださ―」

「甘く見ちゃだめだよ。たしかにここまでは順調、ここまではね。でも、どの遺跡もそうだけど、十層ごとにそれぞれその階層を守る主がいるの。そいつはいままでの魔物とは格が違う。いくらみんなが強くても、十分に注意してください」

全員その言葉に頷く

と、ここでふと皆ステータスカードを見る。


南凪カヤト レベル8

職業才能―――

種族 人族

体力40

筋力40

俊敏35

防御力50

魔力15

魔耐35

回復力25


スキル―言語理解、精…の…護、よろず食い、体術使いⅤ、剣術使いⅤ


「なんか文字が消えてる…」


歩野月絢実 レベル10

職業才能 回復師

種族 人族

体力130

筋力130

俊敏130

防御力120

魔力680

魔耐680

回復力500


スキル―言語理解、回復魔法Ⅳ、光属性適正Ⅲ、体術使いⅡ


「あんまり変わってない?」


楓風香奈 レベル10

職業才能 連撃師

種族 人族

体力170

筋力170

俊敏325

防御力125

魔力170

魔耐170

回復力170


スキル―言語理解、永連撃Ⅰ、速度上昇Ⅲ(拳分身、連続正拳)、残像拳、体術使いⅢ、剣術使いⅡ


「私もあまり…」


天ヶ崎光聖 レベル12

職業才能 勇者

種族 人族

体力300

筋力300

俊敏300

防御力300

魔力300

魔耐300

回復力300


スキル―言語理解、剣術使いⅣ、体術使いⅣ、限界突破Ⅱ、聖の力Ⅱ、全属性適正Ⅱ


「俺もだ、伸びが悪くなってきている」

パラメーターの伸びが悪くなってきているのは、他の生徒も同様。

ミナによれば、最初はある程度伸びるが、あとはほぼ訓練次第だという。

「ねぇ、ミナ」

「なに?」

「ミナがかけてくれた『精霊の加護』の文字が消えかかってるんだけど…」

「えっ!もう!?」

カヤトはステータスカードの故障かと思い、一応ミナに報告したところ、どうやら故障というわけではないらしい。

「これって、何か意味があるんですか?」

「あと1、2時間すればわかるよ。でも、そのときの記憶はなくなるかもね」

「え、それってどうゆう―」

ゴァァァァァァアアアア!

大気がビリビリと波打ち、カヤトたちの体をたたく。

「な、なんだ!?」

「どうやら、主のお出ましのようですね」

光聖が驚くと冷静に分析をするミナ。それを見た光聖は少し、頬を赤らめている。が、それもすぐ真面目な顔になり、走って出口に急ぐ。

そこを出ると、薄暗い遺跡とは思えないほどに明るく、無数の岩山がある。その景色にカヤトたちは唖然とするが、あのけたたましい鳴き声が響くとその声の主のほうに全員、警戒を強める。


ズドン!ズドン!ズドン!と巨大な足音が岩山に木霊する。

「あ、あれが、主…」

絢実が腰が抜けたのか、地面にぺたりと座り込んでしまう。それもしょうがない。主の全長はおよそ7メートルほどで、牛のような顔面に、禍々しくねじまがった二本のツノが生えている。腹筋もバッキバキで、片手に巨大な斧を持っている。いわゆるミノタウロス。しかしこの者は―

「大丈夫だ、安心しろ!絢実は俺が守る!」

勇者光聖だ。その言葉にカヤトたちは安心するが、ミナだけは驚いたような顔をしていた。

「どうしたのミナ、そんなに青ざめて…どうかしたの?」

「おかしい…」

「おかしい?何が?」

「明らかに最初の主が放つ魔力放射じゃない……まさか!」

さらに青ざめたミナの目が、碧目から少し蒼がかかった碧になる。ミナが使う索敵スキル―探知―だ。


ドス・ミノタウロス レベル56

職業才能 魔物の主

種族 牛魔物

体力6000

筋力6500

俊敏5500

防御力7000

魔力5000

魔耐6500

回復力10000


スキル―剛拳(固有)、体術使いⅩ、超身体強化(固有)、暗黒化


「う、そ…」

「ミナさん、どうしたんですか?」

さすがにここまで青ざめた顔に心配したのか、香奈が声をかける。

「みんな、逃げてぇぇぇぇ!」

これまで上げたことのないミナの悲鳴に、光聖たちは驚くが。

「大丈夫ですよ、ミナさん。俺らをなめ過ぎですよ。だって俺ら異世界じ―」

「天ヶ崎君!ここはミナに従ったほうがいいと思うよ。ミナの表情を見るにただ事じゃないよ」

「南凪、お前は臆病だ。」

「「なっ!」」

その言葉に反応したのは、香奈、絢実の二人。

「光聖君!さすがにそれはひどいよ!」

「そうだよ!それに、一番強いミナさんが逃げてって言うんだから、余程のことなんでしょう。熱くなり過ぎよ、光聖」

「だ、だが!俺らは!……………分かった。退却しよ―」

「もう遅いわ。奴が来た」

「やつ?」

その言葉と同時に、ミナがミノタウロスの後ろの岩山を指差す。

「だ、誰だ!」

まだ熱くなっている光聖が、その岩山に座っている黒いローブをかぶっている男に怒声を上げた。すると、男が立ち、口を開く。

「久方ぶりだな、精霊神ミナ」

「魔王ラスト!」

杉本のときよりも、殺気立った表情で魔王ラストの方を睨む。

「え?ミナさん、魔王って、もしかして…」

いち早く魔王のことを思い出し、香奈が聞くが、ミナはコクと頷くだけで、返事はしなかった。

隙を見せれば、殺られるからだ。

「まさか、こんな低層にあなたがいるなんて、うかつでした」

「それは我も同様だ。こんなところでかつての決着がつけられるとな」

そういうと、黒いローブを脱いだ。その中には、褐色の顔に、四本のツノ。髪は黒色で、飲み込まれそうな紫色の目。衣服は、黒一色。魔王らしいマントはないが、ミノタウロス以上の禍々しい魔力にミナ以外の全員が震える。

「魔王ラスト、君、前よりさらに力を付けていますね?」

「見事だ、力を抑えていても深部まで探り、我の実力を見抜くとは。今更ながら敵には惜しい。もう一度だけ聞こう、お主、我が魔王軍に入る気はないか?」

「ふざけないで、きちんと断ったはずだよ?そ、それに私にはカヤト君というし、しょ、将来を決めた相手が―」

後半照れながらミナはカヤトの方を向くが、カヤトは心臓のところをおさえていて苦しんでいた。

「くっ、…はぁ、はぁ、…ぐあっ!」

「南凪君!しっかり!」

「どうしちゃったのよ!南凪君!」

ミナは今気が付いたようだが、他の者は気が付いていたようだ。

「ま、まさか、もう?……でも早すぎる!まだ三十分くらいしかっ!」

痛みをともなうことは知っていたが、カヤトの見に起こる予想外すぎる事態に頭が付いて行かない。そこへ魔王ラストが。

「ほぅ、そこにいる小童どもは、我が呼んだ異世界民か。しかし、なぜだ。召喚したのはほんの一週間前のはずだ。そしてそこの少年は精霊の加護を受けているな、たしか、その加護を完全に実に宿すには、少なくとも一年ほどだと聞いたが。我の受け取り間違いか?」

「カヤト君は、私の予想では約一か月で完了すると思ったんだけど…まさか一週間で…」

「なるほどおもしろい、精霊神ミナ、貴様を消し去ったのち次はそこの少年と遊んでやろう。それまで貴様がもてばの話だがな」

「いいわよ、相手してあげる。せめてカヤト君の発作が治まるまで」

魔王ラストの挑発にわざと乗ったミナは、スキル―実力封印―を解放した。

一瞬にしてあたりを包み込む光がおさまると、中心から美しい女性が出てきた。

「さぁ、始めましょう。」

「ふっ、そうこなくてはな、おもしろくない!」


ラスト レベル150

職業才能 魔王

種族 魔王

体力36000

筋力40000

俊敏35000

防御力36000

魔力40000

魔耐39000

回復力40000


スキル―暗黒魔術Ⅹ、体術使いⅩ、剣術使いⅩ、狂乱化(固有)、超身体能力、探知、気配遮断、気配感知、硬質化、降霊術Ⅹ、全属性適正


ミナ レベル150

職業才能 精霊神

種族 精霊

体力35000

筋力35000

俊敏35000

防御力35000

魔力40000

魔耐40000

回復力35000


スキル―魔力形状変化Ⅹ、全属性適正、空間魔法Ⅸ、念話、探知、気配遮断、気配感知、天界の恵み(固有)、体術使いⅦ、超身体強化


(カヤト君は私が守る!)

カヤトの発作終了まで残り25分

いきなり宿敵魔王出現!次回は魔王とミナの攻防です!

そしてついにカヤトが…

読んでくださってありがとうございます!次回も見てください!誤字などがあれば教えてくれるととてもうれしいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ