ホウプ王国到着
個人的には、長くかけたと思っています。
今回は、新キャラが出てくるので、面白いと思っていただけたら幸いです。
「な、なにこれ…私たち教室にいたはずなのに…」
絢実が唖然とした表情で周りを見渡す。それはカヤトも同様。もちろんほかの生徒たちもだ。
「みなさん、ホウプ王国によくきてくれました!」
パァっという顔で両手を広げ元気な声で少女が話しかけてきた。カヤトは、「どこかで…」と呟いている。
「え、えっと君は?」
光聖があまりに予想外の出来事が多すぎて頭がこんがらがったまま少女に話しかける。
当然だ、程よく伸びた真っ白な髪に、つぶらな瞳、身長は140後半くらい、輪郭、体系、声、どれをとってもうちの四天王と同等以上の可憐な美少女が目の前にいるのだ、それはしょうがない。
「あ、すみません、私の名前はミナと言います。気軽にストレングスって呼んでください!」
どこからストレングス引っ張ってきた。そんなツッコミを内心しながらカヤトは、
『助けてください!』と脳内でリピートされる。
「あ、あの、もしかして僕の心にささやいてきたのって君?」
「…………………あーーーーー!」
ミナはあたりを見渡してカヤトを見つけると、驚いた表情で叫ぶ。
「いたいたいたいた、よかったぁ、君だけこれてないのかと思っていやー心配しました。」
さっきのテンションのどこに心配があったのかはさておき、他の生徒たちの頭に“?”が浮いている。
「南凪くん、その子と知り合いなの?」
「ううん、さっきの空間で僕の心にささやいてきた人だよ」
「そ、それで、ここはいったいどこなんでしょうか、私たちさっきまで教室に…」
香奈たちの疑問を解いてから、すぐさま法歌がミナに向かって疑問を吹っ掛ける。
「まぁまぁ、落ち着いて、事情は歩きながら話すします。まずはこれを」
そう言って白いよくわからない文字でかかれた、黒い石版を全員に渡した。
「これは?」
「それはステータスカード、この世界の神具と呼ばれるもので、使用者の強さを示してくれます。体力、筋力、俊敏、防御力、魔力、魔耐、回復力の七つのパラメーターを使用者のDNAを解析し、数値化してくれる便利な代物です。ほかにもスキル、職業才能、などの見極めもできるんだよ」
「なるほど、やはりここは異世界か。」
生徒のほとんどが「異世界?」といった顔をしている。そこはカヤトが簡潔に説明して理解してくれた。
「それでミナ、俺たちはいつ帰れるんだ?」
「え?帰れないよ?」
「「「「「「「は?」」」」」」」
「正確には、この世界救わないとだめです。それとそこの君!私の事はさん付けしなさい」
詳細を聞くと、ミナは精霊らしく、この世界に飛ばしたのは、イラマという神で、退屈した神が適当にカヤトたちを引きずり込んだらしい。その際に現れる次元の歪みを発見したミナは、偶然カヤトたちを発見して全員の潜在能力をさぐるとなんと、この世界の一般市民の約10倍だったことがわかり、その中でもある意味最強だった、カヤトを気に入りに助けを求めたという。ちなみにミナのとを説明するときには上手く誤魔化していた。さん付けしろというのは、この容姿でもカヤトたちより長生きらしく、光聖が呼び捨てにしたことが気に食わなかったらしい。
「まぁ、説明はさておき、みんなステータスカードに自身のDNAを血を垂らしてください。」
「髪とかじゃだめなのか?じゃなくて、だめなんですか?」
タメ語の光聖をにらむと、敬語に言い直した。少し面白かった。
「うん、髪だと上手くパラメーターが読み取れないですから」
その話を聞いたら生徒全員ゾッとし、痛い痛い言いながら血を一滴たらした。
南凪カヤト レベル1
職業才能―――
体力12
筋力10
俊敏8
防御力12
魔力0
魔耐5
回復力10
スキル―言語理解、精霊の加護(固有)、よろず食い(固有)
「え?」
天ヶ崎光聖 レベル1
職業才能 勇者
体力140
筋力115
俊敏130
防御力125
魔力150
魔耐110
回復力150
スキル―言語理解、剣術使いⅠ、体術使いⅠ、限界突破Ⅰ、聖の力Ⅰ(固有)
「おぉ!?」
歩野月絢実 レベル1
職業才能 回復師
体力90
筋力50
俊敏80
防御力70
魔力200
魔耐200
回復力190
スキル―言語理解、回復魔法Ⅰ、光属性魔法Ⅰ
「えぇっと…」
楓風香奈 レベル1
職業才能 連撃師
体力150
筋力120
俊敏200
防御力50
魔力0
魔耐10
回復力100
スキル―言語理解、永連撃Ⅰ(固有)、速度上昇Ⅰ、残像拳、
「連撃?」
カヤトを除いたこの3名が、現時点の最高戦力。オールマイティの光聖、回復役の絢実、速さで仕留める香奈。じつにバランスのいいパーティになりそうだ。
他の生徒たちも平均の何倍も強いパラメーターだ。カヤト以外は…
「あ、あのミナさん、俺だけ、すんごい低いんですけど」
「大丈夫、大丈夫、君は絶対強くなる。私を信じて。それと、カヤト君なんでさん付けなの?」
励ましてくれたのかと感謝すると、疑問をかけてくる。
「え、だって、年上だからだってさっき…」
「いやいや、それは他の人の場合だよ。カヤト君は、普通にミナって呼んでいいんですよ?」
男子全員の殺気の視線が心に刺さる。
「ひっ、ご、ごめん!」
それを察知したのか、謝るカヤト。
「へっ、なにが『ごめん』だよ!弱ぇくせに美人にばっか養われやがって!」
「「「そーだそーだ!!そんなお前には俺らが軽く締めてやる!!」」」
何人かの男子が怒声を上げると法歌と絢実、香奈、カヤトの内心を知る数人の生徒が止めようとした瞬間―
「今、なんて言いました?」
先ほどの明るいテンションがなくなり、目からハイライトが抜け、軽蔑したように男子数人を見つめる。
誰から見ても分かった。ミナは怒っていると。
「何てって、ミナちゃん、そんな“ゴミ”なんか相手にしてないで俺らを構ってくれよって言ったんだよ」
ブチン!と何かが切れる音がした直後ミナ静かにが喋りだした。
「“ひれ伏せ”!」
途端、数人の男子だけが地面に這いつくばる。
「な、なんだ?!」
「おい!南凪ぃ!助けろ!」
その怒声におびえたカヤトが男子たちのリーダーの杉本両也の近くに寄ろうとすると、杉本の頭をミナの足が踏んづける。
「カヤト君はそこに居て?」
「え、あ、はい…」
元の声でカヤトを止めると、再び声に怒りが宿り踏み付けの力が強まる。その力は小さな体からはありえないほどの力で、杉本の顔の下で小さなクレーターになっている。
「許せない、カヤト君をゴミだの侮辱しておいて、助けろと?ふざけるのもいい加減にしてください」
「ぐぁぁぁぁ!わ、分かった、分かりました!謝ります!許してください!」
あまりの痛みに苦痛の声が生徒全員の耳に響き、その光景に顔を両手で覆い隠す生徒もいる。
「あ、あの、もう許してあげてください。ミナさ…ミナ」
その言葉にピクッと体をピンとさせると力を緩め、十メートル近い距離を一気に詰め、カヤトに頬をこすり付けるように抱き着く。
「うわぁぁぁぁ!?」
「やったー、カヤト君に名前で呼んでもらえたぁ!」
その顔は幸せに満ちており、その笑顔は老若男女問わず誰もが心を奪われるほど魅力的なオーラを放っている。語尾代わりに敬語を最後に使うことも忘れてその反応はまさに、ほしい者をサンタさんにもらったときの少女のようだ。さっきまでの空気とはまるで違い、周りの生徒たちは唖然としている。
「うわぁぁぁってなに?そんなに私が嫌い?」
その質問を上目使いで問うミナに向かって、カヤトは内心「大好きです!異世界最高!」と言っているのだが、今にもカヤトの息子が「上体起こし準備完了!」とでも言うように反応し始めているのを必死に抑えているため、とりあえず―
「いえ、結構好きですよ?そのテンション」
と、その答えに周りの女子数名は「もう~」と言っていた。
(勘弁してください!これしか思いつきません!)
と、誰もが「ありがとう」で済ましそうな答えにミナは…
「カヤト君に好きって、好きって言ってもらえた!名前の次は、告白…うれしぃ~!今日人生で一番うれしい日かも~。ミナもカヤト君のこと大好きだよ~」
(あれ、余計ダメなことになっちゃてるような…)
ミナはひどい勘違い(間違いじゃないけど…)をしながら、頬を真っ赤にし、「告白の次は……えへへー」と、ひとりで妄想に入っている。カヤトを含め、周りの生徒たちはさっきの言葉を頭の中でリピートする『ミナもカヤト君のことが“大好き”だよ~』、『カヤト君のことが大好き』……
「「「「「「「え、………えぇぇぇぇぇぇ!」」」」」」」
その言葉にクラス全員が驚愕した。
「え、あ、えっと、あ、えと、あの…」
カヤトは完璧にテンパっている。当然だ、人生で初めて告白された相手がこんな美少女なんだから。
周りからは「うそだろぉぉぉぉ!俺のミナちゃ、ミナさんがぁぁぁぁ!」とか、「きゃー!みんな今の聞いた!?」とか、「うんうん聞いた聞いた、それにあのミナさんのうれしがりっぷり、かわいいー」などと、嫉妬、少女マンガの読み過ぎ女子たちによるコメントがさらにカヤトをテンパらせる。
―10分後―
「ごっほん!ごめんごめん、取り乱してしまいました」
「僕もごめん」
と謝るが「ぜんぜんいい!ありがとう!」「お幸せに!」。と逆に感謝される。
中には鼻血が出ている女子もいる。
「え、えっと、ミナはどうして僕のことが好きなのかな?」
「そんなの決まってるよ~、ひ・と・め・ぼ・れ・です!」
カヤトは周りで騒いでいる女子数名を無視して、しばらく考え込む。
「わかった、それについては時間をくれないかな?唐突過ぎてまだ頭が付いていけないんだ。」
「うん、分かった!それとね、さっき、「俺だけ、すんごい低いんですけど」って言ってたけど、心配しないで、まだ体が付いてこれないだけだから」
納得したついでに、カヤトの疑問に答えた。するとクラスメイトの(いつも男子の殺気の目線を抑えるためにわざと絢実を避けていることを知っている)女子、榎元優香が―
「それにしても南凪君、ミナさんに敬語使わなくなったよね」
それにカヤトはビクッっとなり
「え、ほんとに?ご、ごめんなさいミナ」
「全然いいよ!むしろうれしいです」
グットポーズをカヤトに向けるとカヤトはホッとした。
「あっ、ホウプが見えたよ。さて、もうお仕置きはいいですかね」
ホウプというのはスタート地点から見えていた城があるところで、そこの国王とは仲がいいらしく、紹介するという。ちなみに、お仕置きというのは、さっき、カヤトに悪口を言った杉本達に対する罰である。内容は、人一人はいるか入れないくらいの正方形の魔力の箱に何人も敷き詰めるという、いかにも暑苦しい罰である。
「さっきから気になってたんですけど、ミナさんって、パラメーター数値どれくらいなんですか?男の子をあっさり押さえつけちゃうんだからきっと強いんですよね?」
「ん?あぁ、そういえば私のステータスカード見せてなかったね。はい、どうぞ」
絢実に言われ、渡されたステータスカードを中心に円形で生徒たちが見つめる。
ミナ レベル150
職業 精霊
体力5000
筋力5000
俊敏5000
防御力5000
魔力5000
魔耐5000
回復力5000
スキル―魔力形状変化Ⅲ、精霊神化(固有)、全属性適正、空間魔法Ⅲ、強さ伝心、念話、探知、気配遮断、実力封印、
オール5000。
「「「「「「「は?」」」」」」」
その化け物級のパラメーターに皆が驚愕の声を漏らす。
「ただでさえチートの天ヶ崎君たちを何倍、何十倍と上回っているんだけど…ミナ、もう君だけでも世界救えるんじゃないかな……」
コクコクと全員が頷く。
「いやいや、それでも“あいつら”には勝てないんですよ…」
「あいつら?」
「神のことです」
「え?神?」
誰もが唖然としている中、ミナは坦々と話した。
「うん、神。みんなの世界では神は祝福だの、優しいとかそんなイメージだろうけど。ここは違うんです。」
「どうゆうこと?ミナ」
真剣に話し始めたミナの話を生徒たちはまじめに聞いている。
「たしかに前までは、枯渇した大地を草原に変えたり、大災害から守ってくれていたらしいんだけど、今はその強大な力を悪に使い始め、自主的に災害などを起こしているんです。」
「悪?」
「魔王と手を組んだんです。」
「「「「「「「っ!」」」」」」」
神のときとは違い、皆驚愕した。
「私はこれでも元精霊神で、彼ら神と手を取り合い、天界から地上を守ってきたんだ。でも、約500年前、魔王が誕生して次々と地上の人たちを殺していった。私たちは力のすべてを使い、魔王に挑んだ。でも、結果は惨敗。1対5でこちらの負け、死を覚悟した私たちに魔王がよってきてこう言ったんです。
「我と手を組め、楽しいぞ?恐怖におびえる人族、獣人たちは。貴様らは強い、だから我の幹部になり、共に快楽をあゆもうぞ」と。」
「それで、どうなったんですか?」
心配そうに質問する絢実。ミナは小さな拳をギュっと握りしめる。
「私以外の神は魔王の誘いに乗り、配下になると言った。それを聞いた魔王は、赤黒い魔力を神たちに吹きかけ、力を増大させた。私は、必死に抵抗したけど、以前とはくらべものにならないくらい力の差があって、指一本当てられなかった。そのあとのことは逃げるのに必死で、よく覚えていないけど、目が覚めたら5つの大陸のうち4つが、征服されていた。幸い、あと一つの大陸、ここ、ホウプ大陸なんだけど、それからずっと必死に守ってきましたが、それも限界、悩んでいたら偶然次元の歪みを発見してその中の人たち、つまり君たちの潜在能力を探ったらすごかったもんだから、ここに今君たちはいるんです」
「すると何?僕たちって、その神と魔王を倒さないといけないの?」
「そうです!」
「いや無理でしょ、ミナがそんだけ強いのに、それより弱い僕らなんか役に立たないよ。特に僕とか…」
「カヤト君、何か忘れてない?レベルを上げればいいんだよ。上限は300だから私も頑張るけど、一人じゃ限界があるんですよ」
「レベルってどうやって上げるの?」
「魔物を倒す!それだけですよ?」
魔物と聞いて、生徒たちはゾっとする。
「神を倒せば、帰れるんですか?元の世界に」
「うん、だからお願い!一緒に戦って?」
両手を合わせて、左目をウインクさせたらもう聞くしかないと思ったカヤトたちは、渋々戦うことにした
―ホウプ王国―
「やっと着いた―!さぁみんな、さっそく城に行きましょう!」
返答はなし。皆ズゥゥゥゥンと疲れ果てていて、返事もできない
「はぁ、はぁ、よ、予想、以上に、とお、かった…」
スタート地点から見えて約1キロと思ったが、その予想ははずれ、およそ10キロもあったのだ。
周りに強力な幻覚作用がある結界があるらしく、そのせいだミナが言っていた。
「もう、しょうがないなぁ、ほいっ!―天回―!」
あたりに輝く光が生徒たちを包む。その直後、全員の疲労などが取れた。
「な、なんだ?一気に疲れが取れた」
光聖が疑問に思う
「それは魔法。回復魔法です」
「「「「「「魔法!?」」」」」」」
「回復魔法って、その、私も使えるんですか?」
「え?あぁ、たしか君は、回復師だったね。うん、そうだよ鍛錬すれば、使えるようになりますよ」
いきなりすごいものを見せられて、驚いたカヤトたちだったが、先を急ごうとミナが言い、城に向かった。
―ホウプ城内部―
ガチャと、全長3メートルほどの大きな扉が開く。
「すごい、ここが城かぁ。ほんとに異世界そのものだ」
「よくきた、異世界民たちよ!」
突然しゃべりかけてきたのは―
「俺は、ドロイド=ホウプだ。この国の王やってる、よろしくなぁ!」
国王にしては軽い口調だった。その態度に安心したのかカヤトたちはホッとする
「父上、もう少しましな挨拶はできないのですか!?」
その横にいた少女がドロイドに怒声を上げる
「え~、めんどくさい、今のでよくね?固いこと言うなよぉラエルぅ」
「もお!父上のバカっ!申し訳ございません、皆さま、うちの父上が」
(え、軽っ!なにこの王!全然威厳がないんだけど。)
「え、えっと、君は?」
カヤトは少女の名前を聞く
「あ、申し遅れました。私、ラエル=ホウプと申します。よろしくお願いします」
父親の軽王とは違い、礼儀正しく、かわいい少女だ。容姿はショートの金髪に碧眼、赤が主なドレスを着ている。これぞ王族とカヤトは内心呟いた。
「えーっと、話はそんぐらいして、本題に入ろうか、めんどくさいけど…」
この王まだいうかと、ラエルがドロイドの頭をたたく
「うん、分かってるよ。遺跡に行くんですよね?」
「はい、皆さまのレベルを上げるべく、そこに行ってきてほしいのです。国、いえ、全大陸の英雄になるかもしれないお方たちですから、宿は城の空き部屋を使ってください」
「ありがとう!でも、まずは戦闘経験からだからね。1週間くらい兵を貸してもらうね、訓練に付き合ってもらいます」
「はい、どの兵でもお好きに練習相手にしてください。」
そのあと兵と騎士団長を含む30人の兵が呼ばれた。ちなみに、クラスの人数も30人、つまり一人につき、一人の兵が付くというわけだ。
―翌日―
「よーし、みんなそろってるな、昨日紹介したとおり、俺はグランだ。よろしく!」
「「「「「「「よろしくお願いします!」」」」」」」
早く元の世界に帰りたいのか、皆気合い十分だ。
「あのさ、グラン君」
「むっ、これはこれはミナさん、どうしました?」
ミナはカヤトのほうに視線を向け、呟く。
「君は、カヤト君を鍛えてよ、君なら見ればわかるはずです」
グランはカヤトを見ながら、フゥムというとミナに向かって大きくうなずいた。
「わかりました、そのかわりミナさん、あなたもです。でなければおそらく無理でしょう?」
「わかってるよ!今はね」
ニヤっとしながらグランとカヤトのそばに行く。その理由は、グランは、カヤトが弱いことを見抜いたが、そのうち強くなるので「今はね」と言ったのだ。
「あ、ミナ、とグランさん。あの、僕はどうすれば……今更だけど、僕、職業の才能もないんだよ?」
カヤトの不満にグランは『?』を浮かべる。
「なに?どんな者にも職業はあるのだがな、おかしいな、カヤt―」
「大丈夫大丈夫!昨日も言ったでしょ?体が慣れてないだけだって!」
「その慣れてないって、なんなの?よくわからないんだけど…」
「そのうち分かるよ!私が保証するよ!」
その会話を聞いたグランは高らかに笑い出す
「はっはっはっ!そうとうミナさんに気に入られてるな。ミナさんにタメ語なんて奴は、お前が初めてだ!カヤト坊、よしまずは打撃、その次は剣術だ!」
カヤトはグランにも気に入られたらしく、優しく1週間みっちり、鍛錬に付き合ってくれた。
―1週間後―
「よし!これにて訓練終わり!明日からは訓練の経験を生かし、遺跡の魔物をぶっ飛ばしてこい!鍛錬よりずっと、経験値が入る。もちろん俺もミナさんも同行するから安心しろ」
生徒たちの不安を一言で明るくする。グランさんはすごいと皆おもった。
「で、ではみなさん、私は生活用職業?なので、同行はできませんが、頑張ってください!」
「「「「「「「はい!」」」」」」」
ちなみ今のカヤトたちと法歌のパラメーターはこうだ
南凪カヤト レベル4
職業才能―――
体力20
筋力15
俊敏35
耐久40
魔力10
魔耐15
回復力20
スキル―言語理解、精霊の加護、よろず食い、体術使いⅣ、剣術使いⅢ
天ヶ崎光聖 レベル6
職業才能 勇者
体力300
筋力350
俊敏200
耐久300
魔力150
魔耐135
回復力160
スキル―言語理解、剣術使いⅣ、体術使いⅢ、限界突破Ⅱ、聖の力Ⅰ、全属性適正Ⅰ
歩野月絢実 レベル4
職業才能 回復師
体力150
筋力90
俊敏200
防御力150
魔力500
魔耐550
回復力400
スキル―言語理解、回復魔法Ⅲ、光属性適正Ⅱ、体術使いⅠ
楓風香奈 レベル5
職業才能 連撃師
体力150
筋力160
俊敏250
防御力100
魔力50
魔耐30
回復力150
スキル―言語理解、永連撃Ⅱ、速度上昇Ⅱ、残像拳(←(追加技術)拳分身Ⅰ)、体術使いⅡ
米谷法歌 レベル3
職業才能 農業者
体力150
筋力100
俊敏50
防御力30
魔力190
魔耐50
回復力60
スキル―言語理解、豊作祈り(固有)、雨乞い(固有)、範囲作業Ⅱ(固有)
グラン レベル63
職業才能 騎士団長
体力600
筋力500
俊敏500
防御力500
魔力600
魔耐700
回復力400
スキル―連続切りⅤ、剣術使いⅦ、体術使いⅤ、
「みんな、準備はいい?行っきますよー!」
ミナの掛け声とともにカヤトたちは遺跡の入り口に消えていった。
読んでいただきありがとうございました!
メインヒロイン登場!年齢は……やめておきましょう!
誤字などありましたら教えてもらえるとうれしいです。
次回は、カヤトが…………
次回も読んでください!よろしくお願いします!