ホタル先生の特別講座 1
情景描写は割愛させていただきます。
バイエラ「わーい、何か知んないけど何ここドコここ!
何で机と黒板があるの?
しかも黒板の前に階段と棚みたいなのがあるけど、何で?」
ホタル「本編は一旦お休みいたしまして、みな様方に色々とこの世界のこととかについてうんちくを披露しようという企画らしいぞ。
ついでにバイエラ、お前に色々と教えるようにと作者のすずかんから指示があった」
バイエラ「え…? それってつまり――」
ホタル「お前がいかにこの世界に無知であるかを公開する場って感じか?
よかったな、こんな機会をわざわざ作家が用意してくれたんだぜ」
バイエラ「よくない、よくないよ!
ほら、アキチお仕事しないとだもん! 勉強する暇無いって!」
ホタル「安心しろ。ここじゃあ本編の時間は止まっているんだ。
えーっと、なんて言ったっけ?
“精神と時の――」
バイエラ「わーダメ! その続きは言っちゃダメ!」
ホタル「何だ、その位は分かってんじゃねぇか」
バイエラ「う~、ホタルたんのいぢわるっ」
ホタル「意地悪ついでに説明するとだな、ここじゃ最低一つの事柄についての説明が終わらない限り本編には戻れないそうだ。
で、本編に戻るかどうかの権限はお前にない!」
バイエラ「えーっ! じゃあ誰にあるのっ!」
ホタル「当然、俺だ!」
バイエラ「うううっ、まさかボクちゃんに教えを乞う日が来るなんてっ」
ホタル「本当にな。俺だって百八十年ぶりの世界で右も左も分からん状態なのに、何だってこんなちんちくりんに教鞭とらなきゃいけねぇんだよ。
ったく、面倒くせぇ」
バイエラ「そ、そうだよね! ね!
ほら、本編に戻ろうよホタルたん!」
ホタル「それとこれとは話が別だぁっ!
バイエラ、お前には教えなきゃいけねぇコトがごまんとあんだ!
四の五の言わずにノートをとれ!」
バイエラ「ひぎゃあああああっ!」
★
ホタル「じゃあ最初の授業、“精霊の名前”についてだ」
バイエラ「うへぇ…」
ホタル「精霊にとっての名前は実は二つある。その二つの違いは知ってるか?」
バイエラ「ぐぅ……」
ホタル「バイエラ…」
バイエラ「お願い、本編始まるまで寝かせて…」
ホタル「バカこらてめぇ、ふっざけんな!
何様気取ってんだ!」
バイエラ「だってぇ、勉強キライなんだもん。
何か眠くなっちゃう」
ホタル「あのな、お前自分が精霊を従えてるって自覚あるのか?
あるよなぁ、なぁ、なぁっ!」
バイエラ「う~、精霊って結局何?」
ホタル「だーかーらー、それについての授業を今から始めようってんだ!
読者様にはまったくもって為にならんが、お前にとっちゃ必要最低限の基礎知識!
俺の話をきけぇっ!」
バイエラ「そんなの知らなくったって何とかなるなる。
えへへへへへ」
ホタル「えへへじゃねぇよ!
あーもう、何とかなんねぇから言ってんだよ。
どうすんだよ、原稿用紙五枚分無駄にしてんじゃねぇよ」
バイエラ「いけない子だねぇ、ホタルたん」
ホタル「お前のせいだよ、能天気女!」
バイエラ「すぴー、zzzzz…」
ホタル「あ、こいつマジで寝やがった。ありえねぇ!
起きろ、おいちょっと、抱きつくなって!
もう、お願いだから、頼むから、ホント。
やーめーてーっ!!」
今回はこの特別講座について解説したということで1個解消。…ホタルさんは無事バイエラさんに教鞭を振るえるんでしょうか?
がんばれ、ホタル!