人命損失警告車
よくわからん厨二小説となっておりますので、時間が無い方は無理して見ない方が得しますよー。
僕は自転車に乗っていた。
柔らかい風が僕の頬を撫でる。
そろそろ寒くなってきたなぁ、と感じながら、僕はペダルを漕ぎ、最も近くにあるスーパーを目指すのだった。
―――そんな時に、気だるそうな声が聞こえた。
「注意ぃ、注意ぃ。人命損失注意ぃ」
―――また、『あいつ』か。
―――僕は呆れ返る。
拡声器で広がったそのやる気のない声は、一台の車と共に、僕の元にどんどん近付いてくる。
最近、こんな風に話す車が、よく走っている。
タクシーの上にある、社名表示灯のようなものがついていて、『人命損失警告車』と書かれている。
そいつは、誰が運転しているのか、誰が運転させているのか、全てが謎だった。
僕もよく道で見かけたが、ただその声を響かせるだけで、特に事故などは見たことが無い。
僕に近づくたび、その声は大きくなる。
僕はペダルに乗っている足を上下に動かしつつ、そんな『あいつ』を目で追った。
そして僕の目の前に来た時、『あいつ』は、繰り返す言葉を変えた。
「警告ぅ、警告しまぁっす。人命損失警告ぅ」
「何言ってやがんだ、あいつ」
僕の唇から、そんな独り言がつい、ポロリ、とこぼれ出した。
僕は、そいつから目を離し、かわりに前にある信号機に目を向けた。
―――――僕が目を向けた光景は、ただひたすらに真っ白だった。
人が注意してやってるのに、聞く耳を持たずに自分勝手に行動して、結局自滅する。ある意味迷惑ですよね、そういう人。そんな話です。
こういう、おかしな、奇妙な話は好きなので、これからも投稿していきたいです。
さて、こんな意味不明な小説もどきを読んで下さってありがとうございます。よければ、感想・アドバイス等、よろしくお願いします。