第一話 導入
やっとこさ書けた。
みんなはまだ気がつかないようです。
日付を少し変更。
昭和85年(第124季)12月25日1時32分 幻想郷
湖畔のある館。ベランダにて。
「いよいよね…」
「ええ。そうね。」
「でもなんで、私なんかにこんなことを頼んだのよ?」
「貴方は外から、館ごと幻想入りしたからよ。その方法を応用させてもらっただけだわ。」
「それだったら、あそこの神社だって同じじゃない。神すら引き連れて、此処に来たのだから。」
「あそこにも、協力してもらってるわよ。」
「だから、ここまで手間がかからなかった…と。」
「そうでしょうね。」
「さぁっ。もうくるわよ!」
博麗神社
「何よ…真夜中から…」
真夜中たたき起こされた、霊夢は目をこすりながら言った。
そして、どこぞの魔法使いが箒にまたがり、飛んできた。
彼女はこう言った。
「おーい。霊夢!湖が大変なことになってるぜ!」
「どういう事よ。」
「行けば、わかるぜ!」
再び湖畔の館。
「しかし、貴方もずいぶんワイルドなことするのね。」
「この幻想郷自体を、山奥から日本海側の湾に移すと。そりゃもう大変だったわよ。」
「土地自体を転移したのね。道理で雪がふっているのね。」
「あの湖は海になったから、あそこの里も漁業で栄えるでしょうね。」
「大規模戦闘の備えとしてこんな事やっているんだから、そんなこと関係ないでしょう。」
「ちょっとしたおまけよ。」
一方そのころ、霊夢と魔理沙のコンビは霧の湖へと向かっていた。
「磯の香りがするわね…」
「?幻想郷には海はないはずだぜ。」
「ええ。そんな馬鹿なことはないはずよ。」
ただ広がる暗闇の中彼女たちは急ぎ飛ぶ。
そして湖に到着し、霊夢は驚愕した。
「どういう事よ…ここまで広かったかしら…」
「あそこの山ほどあるぜ。」
湖の向こう岸が、はるか遠くにある。そしてそこは海となっていた。
湾入り口
巡洋艦を旗艦とする帝国海軍水雷戦隊は、この湾に入り口にいた。
巡洋艦「白沢」艦橋内
みんな気絶しており、副長のみがようやく目覚めていた。
「…ずいぶんと静かだ…艦長は?艦長!?」
副長の隣には制服を着た、高校生程度の少女が倒れていた。そばには何か白い浮いている何かがいた。
「誰!?」
階級章を見ると中佐である。この艦内では艦長しかいない。
「艦長!起きてくださいよ!艦長…ていやっ!」
最初は肩を軽く叩いていた副長。終いには腹にチョップをしていた。
「げふっ!寝ている人にチョップする奴がどこにいる‥か…?」
「艦長!艦長ですよねっ!」
「ああ。そうだが。お前は副長だよな。」
「ええ。副長です。」
「副長。自分の体を確かめろ。」
「艦長もですよ。」
互いに互いの体を確認する。
艦長は背が低くなり胸がない。副長は背が低かったが、高くなり胸がある。
どっちしろ、女になっている。
艦長は驚いた顔で、放心していた。"何故…元の体に戻っている…"
「艦長どうしました?」
「…いいや。何も無い。というか、何故副長のほうが胸が大きい!」
「しーましェーン。」
「…まあいい。というかこれなんだ。」
横で飛ぶ物体を差し言う。何かよくいる幽霊のような何かだ。
「幽霊じゃないですか?」
「ずいぶんと適当に言うものだな。他の奴らも確認するぞ!」
「了解!」
巡洋艦白沢内では、士官全員が女に。兵の中でも、機関科など一部を除き女に。
駆逐艦霊夢・妖夢は士官全員が女。それ以外は転換なし。
飛行艇母艦風見も同様。休憩していた二式大艇と、付近にいた九七式大艇の乗員の転換もなし。
艦長は、報告書を受け取っていた。
通信長がまとめた文章だ。
「これが現状と。」
「そうですね。」
状況がまったくわからない。なぜこうなったのか。
手を上に上げ伸びながらいう。
「灯火管制は実施したか。」
「そんな事言ってましたっけ。」
…多分言ってない。
「まあいい。艦隊に通信入れろ。灯火管制実施。ここに夜が明けるまで停泊する。」
「了解。」
「夜が明けたら、零式三座水偵なり出すぞ。」
「あの飛行機。夜間も使えませんでしたっけ。」
「使えるが心配だ。ってかタメ語使うなタメ語。」
軍兵学校時代の同期だが、未だこんな関係だ。
艦橋から外に出てみる。外は漆黒の闇が広がっていた。一筋の光も落とされたばかりだ。
荒波立った海。艦が揺れる。外は紅い月が顔を出していた。
そして、寒い。雪すら降っており甲板にはうっすら積もっていた。
この船の特徴である、大型の艦橋にも雪が積もっていた。
航海長が甲板に下りてくる。
「艦長。現在地が大体ですがわかりました。」
「航海長。お前も女か。」
長髪にして、眼鏡を掛けている。
「ええ。そうですね。艦長も可愛くなってますよ。」
「…なんかなめられた感あふれる発言だな。」
「き…気のせいでしょう。そんなことより、現在地ですが。」
「そうだったな。」
二人で艦橋に上がり、海図台にむかう。京都舞鶴を中心とした海図だ。
そして、舞鶴より東に進んだ場所に十字が引かれていた。
「えーと。ここらへんですね。」
「鉄道線も走ってないような場所だな。しかも地上だし。」
「ええ。ここは解明されていない謎の場所ですよ。」
ほんとうに状況が飲めない。
「航海長。確認しとくがあの時、我々は沖縄沖を巡航していたよな。」
「そうですよ。少し太平洋の方面にずれていましたが。」
「…もういい。配置に戻れ。一旦私は寝る。」
「了解しました。」
他の船員は半休体制ですでに半分は寝ていた。
艦橋のラッタルを降りて艦長室に向かう。
通路で機関長に会う。
「艦長!」
「どうした。なんか問題でもあったか。」
「いいえ。何故機関室内で女になったのが、私だけなのでしょうか。」
「そんなことより、何故私よりも胸が大きいのかと小一時間…」
「艦長。長すぎて省略されていますよ。」
「メタメタだな。」
艦長室にあった、拳銃やらはそのままだった。
「そういえば、制服のサイズは合うのか?」
棚に置いてある、白い夏用二種軍装や陸戦隊時代のを使いまわした三種軍装を引っ張り出して着てみる。
「…何故サイズが正しい。身長も変わっているはずだが。」
どちらも何故かぴったりサイズだ。元々は180センチあったはずの身長も今は160センチ有るか無いかだ。
腰につけてある太刀型軍刀は長すぎて下にずりそうになっいるが…
上着を椅子にかけ、ベットに倒れこむ。
「どういう事なんだ…」
一言呟きながら、ずっと考える。
そのまま夜は更けていった。
霧の湖上空
霊夢と魔理沙はまだ湖の上空にいた。闇に紛れた艦隊は見つからなかった。
「たしかここにいたはずなのに。」
「ライト消してしまったから見つからないぜ。」
彼女たちは上空の高い位置から捜索していた。
「どうしようもないから帰るわよ。」
「わかったぜ。」
霊夢たちは一旦帰還した。
まだ幻想郷の者たちは艦隊には気がついていなかった。
ちなみにこの巡洋艦。改高雄型重巡洋艦の設定。
いつか、まとめよう。
駆逐艦の設定は出来ているが…