第6話:自覚があるヤツより、無自覚のほうがタチが悪い。だいたい味方ヅラ。
よし、いったん整理しよう。
目が覚めたら、敷地内にムサシという侍がいた。
どうやら、昨夜からいたっぽい。
メモは……忘れよう。
あの「ずっと待っていた」発言からして……いや、あいつ、連行された後からずっとウチにいたって、軽く……じゃなくてストーカーだろ!!!!
子供部屋のセキュリティーは……ガストンの過保護には感謝してやる!
よく見りゃ、中からしか開けられなさそうになってる!!
鍵も……ある!
目に付く窓に、イスを使って近づいて鍵をかけた。
カーテンも閉めた。
おっと、すこし閉まりきってないカーテンがあったか……。
「いやぁぁぁぁぁあああああ!!!!」
目だ。
目が合った。
真っ赤な目だ。
窓枠いっぱいに押しつけられた顔が、紫の長髪ごとぬらっと張りついていやがる。
「……見守っているだけだ」
やめろぉぉぉぉおおおお!
俺だってそんなことしたことないわ!!
お気に入りの女の子が退勤したあと、ちょっとつけたことはあるけど!!
さすがにそこまでしたことないわぁぁぁぁ!
「ムサシ、ダメ。フェリ、怖がる」
シェリが窓に近づいて、ムサシを威圧した。
「来るなら、中」
「ちがう!」
「おぉ!拙者もぜひとも中に!」
そうじゃねぇぇぇぇ!!
「姉君……認めてくださったか……」
涙流して喜んでんじゃねぇ!
俺が泣きたいわ!!!
いや、泣いてたわ……。
泣いている俺をよそ目に、シェリは俺の手を引いて「朝ごはん」と言って、俺を部屋から連れ出してくれた。
食事は食堂で行われた。
領主館には来賓用に広い食堂があった。
俺がここにきて、最初の食事をガストンの私室で摂った時以外は、すべてここだ。
加えて、ミレイアによって、夕食以外は俺とシェリの二人だけでの食事。
はっきり言って暇だ!
シェリは静かに、カチャカチャとたまに食器を鳴らす程度。
綺麗な銀食器では、俺は楽器を奏でるくらい、自分でもやかましいと思うくらい音を立てちまうんだが、俺らそれぞれに一人ずつ控えている使用人はすまし顔。
話題が欲しくて声をかけると、なぜか体を震わせて涙を流し、「ガストン様の言いつけで……すみません」と、何やら口を利くのを禁止されているらしい。
いや、どんな過保護だよ!
シェリとの距離が離れてるせいで、声をかけるのもスタミナ切れが怖くてできねぇし……。
そんなことを考えている間に、食事を終えたシェリが隣まで来た。
「フェリ、外、いこ」
「いやっ!ムサシ嫌い!」
明らかに俺らの見た目からしても、病弱レベルの体力のない俺、そしてお前の二人で、ムサシとかいう化物から逃げられる自信なんてあるわけねぇだろ!
獣のように唸って抗議してみると、シェリはちょっと残念そうに眉をさげた。
「そう。じゃぁ一人で行く」
「え……」
俺とお前……二人で一人だろ!?
お前は一人ならムサシが追ってこないって算段か!?
あの男、俺の観察記録なんて作るくらいだ……きっと俺を待って、館の外でスタンバってるんだろうな……。
「かゆい……」
うぐっ……首元を軽く搔きながら、シェリが食堂を出ていっちまった。
えー……どうすりゃいいんだよ……。
そこで、俺の中に天才的な閃きが――そうだ、ガストンのところに行こう。
腐っても、あいつも勇者候補の一人だったんだ。
俺とあいつは、王国の教会勢力が打倒魔王の名目で勇者選定を行ったときの俺ともう一人の最終選定まで残った男!
武力的には申し分ない!!
のだが……あのムーブを受け入れなくちゃならないのがなぁ……。
こうしている間にも、俺の命が削られていく感覚がする。
……こうしてても状況は一ミリもよくならねぇ。
ムサシは外にいる。
もしかしたら、この食堂の窓にだって張り付いてるかもしれねぇ。
ここは一階だ……窓は……見たくねぇ。
シェリはどっか行った。
俺一人じゃどうにもならねぇんだ。
だったら、道は一つ――
ガストンのところに行くしかねぇ。
アイツの過保護っぷりは、ウザいしキモい。
殺されかけたことを忘れちゃならねぇ。
けど、あの筋肉でムサシを真正面から止められる可能性は……まぁ、なくはねぇよな。
勇者選定の時だって、あの馬鹿みてぇな腕力で最後まで残ったんだ。
この俺の怪力とほぼ同格。
……よし、覚悟は決まった。
領主の私室に逃げ込む。
ガストンに対して罪悪感なんて一ミリもわかねぇが、いまは背に腹は代えられん!
もってくれ、俺の精神!
俺は食堂を飛び出し、領主館の奥へむかって走った。
まぁ、走っていったなんて言ったが、扉を一人で開けるのも無理な俺は、使用人に抱きかかえられているのが現状。
あぁ……泣きたい。
使用人たちの話を盗み聞きした感じだと、この世界の子ども的には7~9歳くらいの大きさらしいが……病弱な体質だと思われてるみてぇだ……。
同じくらいのガキどもなら、仕事をほっぽりだして畑を駆けまわったりする年頃らしい。
勇者の威厳ってどこいった?
そんなことを考えている間に、見覚えのある扉の前についた。
使用人がノックしようとしたところ、部屋から叫び声が――
「フェリちゃぁぁぁぁん!!」
野太い叫び声だった。
思わず、使用人と一緒に体が震えた。
俺が固まっていると、使用人はそっと俺を下ろし、「すみません」と繰り返して、扉のノブを回して、足早に姿を消した。
うそだろ……ここから俺ひとりで行けと???
ミレイアの説教染みた声が聞こえてくる。
少しだけ扉をあけ……もっとも効果的そうで……俺の心がぶち壊れないギリギリの声で助けを求める……!
「おじ……さん?」
迫真の演技だった。
小動物染みたか細い声。
ミレイアの声にかき消されていないことを祈っているうちに、目じりに涙が溜まっていく。
……頑張ったよな……俺。
涙ぐみ、大きくつばを飲み込んで、恐る恐る中を見る。
角ばった顔立ちの金髪オヤジが、今にも泣きそうな顔で俺を見ていた。
「ふぇ、フェリちゃん!おじさんに会いに来てくれたんだね!」
ぐっ……耐えろ俺!
こいつの保護欲を百パーセントにぶっちぎれ!!!
「おじ……さん!」
イメージしろ。
想像するのは最高の幼女。
俺にとって、今戦う相手は、俺自身だ。
ふわふわ金髪に、涙目で見上げるガラス玉みたいな瞳――昔、よく指名してた「どストライク合法ロリ系」を、そのまま自分に当てはめる。
(あくまで合法ロリだからな?)
体を幼女に、笑顔は幼く、この場にいる者すべての保護欲を掻き立てる最高の幼女。
いや、最弱の幼女。
力の無い俺が誰かに守ってもらうには、現状を理解し、夢想しろ。
「おじさん……ここにいても……いい?」
ぐぅぅぅぅぅぅううううう!!!!
「ぐぅぅぅぅぅぅううううう!!!!」
くっそっ……ガストンとシンクロした……俺の心の言葉と……思いは百パー真逆だと思うけど!
殺したい!
俺は俺を殺したい!!!!
「フェリちゃ~ん!もちろんだよぉぉ!!」
汚い!
やっぱりよるな!
せめて、その涙と鼻水を拭け!
ミレイアも溜息をついてないで助けろ!
じゃなかった、なんかフォロー入れて!
ここに居させてください!
「フェリちゃんから来てしまったので……少しだけですよ」
少しと言わず、今日一日。
いや、ムサシがどっかに行くまで一緒に居させてください!
「うんうん。じゃあ、おじさんのココに座って一緒にお仕事しよっかぁ」
あ、仕事とかいいし、お前の膝の上には乗りたくないので、このちょうどいいテーブルで待ってます。
お構いなく。
ミレイアさん、ちょっと紅茶を出してもらえるか?
もちろんおやつも一緒な?
ガストンを無視してイスに座ったところ、なぜかこっちにドスドス歩いて近づいてきて、俺の脇に手を伸ばしてきやがった!
「いやっ!」
「そんなぁ……」
「はぁ……それでは――」
まずい!ミレイアが何かを言おうとしてる!
俺が嫌がることで、やっぱりガストンが仕事をしないからってつまみ出されちまうかもしれねぇ!!!!
覚悟しただろ俺!
ここは我慢して軌道修正をかけろ!!!!
「やさしく……して?」
パキリ
俺の中の何かが死んだ。
「はうっ……!!!!」
「なっ……!!!!」
衝撃が走った様子の二人。
「ごめんねぇ……痛かったかなぁ?おじさん、次から気をつけるから……」
「くっ……こどもがこんなにかわいいなんて……」
もっと可愛がってね。
「じゃあじゃあ、おじさんのお膝でいっしょにいいかな?」
「うん!」
ころせ……ころしてくれ……もう止まれない。
「ほんとうに……おじさん、パパになってもいいかな?」
「うーん……パパはパパだけど、おじさんもパパ?」
「そう!パパだよ!パパって呼んでごらん」
「……パ……パ?……パパ」
……いや待て。
俺、いま何を言った。
心臓が嫌な汗をかいてる。
満点の笑みだ。
許せ、元勇者オルフェリアンは今日今この瞬間にしんだ。
いまここにいるのは勇者の娘フェリ……あらため、ガストンの娘フェリ。
「フェリちゃぁぁぁぁん!!!!」
泣きながら抱きしめてくるガストンの腕は、やさしい温かさだった……グスン。
……ちょっと待て。
何かがおかしい。
何か、とんでもなくおかしい。
……あれ? なんだ、この感覚。
頭がぼんやりする。
頭のどこかが、『キィン』と割れるような感覚がした。
気づいたら、私は――フフッ。
……世界が少しだけ甘く見えた。
パパは、私にたくさんお洋服を買ってくれていたみたい。
お仕事もやめて、私に色んなドレスを見せてくれるの。
そのたんびに、パパのひしょ?ふくかん?のミレイア小母さんたら怒るのよ?
失礼しちゃう!
パパがこんなに私を愛してくれているのに、パパと私の幸せを壊そうとして……きっと悪い女よ!
私からパパを盗ろうとしてるんだわ!
頬を膨らませて猛抗議をしてあげたわ。
そしたら、パパがミレイアさんに怒ってくれるの。
そのたんびに、パパが私を愛してくれてるってわかって、胸があったかくなるわ。
でも、パパのお仕事の邪魔をしちゃいけませんって、ミレイアさんは私の目を見て、ちゃんと教えてくれた。
……パパは私を愛してくれてるけど、パパのお仕事を邪魔する私は、パパを愛してないって見えちゃうってことなのかな。
しょんぼりする私をミレイアさんは優しく慰めてくれて、パパは残念そうで、悲しくて、涙を流して泣いてくれたけど、私は「パパ、頑張って!」って言って、お外に出ることにしたわ。
だって、私はパパを愛してるから!
ちょっと切なくて、でも温かくて……。
零れそうになる涙を堪えたら……自分で何を言っているのか、よくわからなくなっていた。
胸の奥がざわつき始めた。
……嫌な予感がした。
こういう時の予感は、だいたい当たる。
綺麗な天井を――見上げた先には、紫色の長髪が特徴的な、侍がシェリと一緒に俺の前に立っていた。
「シェリちゃぁぁぁぁん!!」
「ガストン様……お仕事を……フェリちゃんも言っていたじゃないですか……」
俺、何してたんだっけ?
目の前には、なぜか少しだけ誇らしげに見えるシェリ。
「フェリ、ムサシ、つれてきた」
「なんでそうなるのぉぉぉ!!!!?」
「拙者、またフェリ殿に会えるとは……シェリ殿には恐悦至極に存じ上げますぞ……」
涙ぐんでんじゃねぇ!!!!
俺が泣きてぇわ!!!!
てか、俺何した!?
俺の中に存在しない記憶が!?
俺、ガストンのこと「パパ!」とか呼んでなかった!?
なんで自分から出た!?
ころせ!
ころせよ!
もういやだ!
おしまいだ!!!!
ミレイアが扉を閉めるその前に、滑るように部屋へと戻った。
「フェリちゃん……ガストン様が集中できないので……」
「ちょ、ちょっと待って!」
「フェリちゃん……パパ、頑張るから!フェリちゃんも……我が娘として……いっしょに頑張ろ?」
やめてくれ!
俺の中に存在しないはずの記憶が息を吹き返しそうになってるから!!
パパって呼んだ覚えなんてないんだ!
頼む、ミレイアさん!
外の化物なんとかしてください!
俺は必死にミレイアの手を引いて、外を指さして助けを求める。
恐怖からか、声にならなくて、首を振って、目で訴えてみる。
少しの間、小首を傾げたミレイアだったが、外に意識が向いた様子で、扉を開けた。
そこには誰もおらず、まっすぐに続く廊下があっただけだった。
いや、おかしい。
俺は体を乗り出して、両方向に続く廊下にも目を向けようと、左を――
「フェリ殿」
「いやぁぁぁぁあああ!!!」
「きゃあああああああああ!!!!」
目を見開いた男が、正座していた。
泣き叫ぶ俺とミレイア。
「何者だぁぁぁぁああああ!!!!」
と、壁をぶち破って現れるガストン。
やだ!素敵!
じゃねぇ!
アイツ本当に馬鹿!?
領主館の壁ぶち抜くアホがどこにいんだよ!
てか、あとちょっとズレてたらシェリに当たってたぞ!?
……って、いつのまにか間に立ったムサシが、シェリを瓦礫から守っていた。
「何奴……」
「フェリちゃん!シェリちゃんも!!!パパが守るからね!?!?」
「え……パパ?」
シェリ、ややこしくなるから今は後だ!
いや、俺も説明できないけど、あいつ俺たちのパパらしいぞ!
やっちゃえガストン!
「む?」
「ふむ……?貴殿は……ガストン殿か?」
「そういうお前は……ムサシか?」
え?
お前ら知り合い?
「なんだ。領主館に来たのであれば来たと挨拶くらいしないか」
「いやなに。シェリ殿に連れられてな。昨日は助かった」
「まったく、修行馬鹿のお前がこの街に来たとは、事件になるまで知らなかったからな。それと、私の娘を困らせるのだけは許せぬがな」
「なんと……勇者の娘という設定では……?」
おい、小声でもガストンに聞こえそうな声量出すなバカが。
あ?というか、設定って……え?
やっぱりバレてる……?
「ん?勇者の娘ではあるぞ。だが、今は私の娘だ」
うん。わかるよ。
ムサシが小首を傾げるのは正常。
俺もわけわかんねぇもん。
背中しか見えてねぇけど、絶対眉間に皺寄せてるわ。
シェリがめっちゃ眉間に皺寄せてっからな。
ミレイアさん……って、この人はこの人で別のことに頭抱えてるよな。
うん、壁ぶち抜かれたら、手配するのきっとあんただよな。
ちょんちょんと、ワンピースの裾を引っ張られる。
いつのまにか隣に来ていたシェリが口角を微かに上げ―上がったかどうか本当にわからん―頷いてきた。
「ムサシ、そこそこやる」
「いらないから捨ててきて」
「フェリ、ムサシ、必要」
「いらない、あそこのパ……バカで十分」
「バカはムサシも一緒」
「ちがう!そうじゃない!」
くっ……!息が切れる!
この体でちょっと長く話すのもきつい!!
てか、なんでこいつはそんなにムサシ押しなんだよ!
いらねぇんだよ!危険だろコイツ!
今のところ厄介ごとしかきてねぇ!
「ガストン殿……フェリ殿を任せてはくださらぬか!」
「フェリを貴様などにはやらん!例え勇者が許しても、第二のパパであるこのガストン・レリオレクの名において、断じて許さん!」
「どうしてもか……?」
待て待て待て!
そっちの二人もどういう誤解してんだ?
ストーカーさんは何を任せてもらおうとしてんだよ!
ガストンも一旦冷静になって、話を聞くならきけ!
シャツを破いて臨戦態勢に入るな!
ミレイアも止め――
「壁の修理費……ガストン様の洋服代……フェリちゃんたちのために依頼した洋服に……」
ダメだ。
この場を一番仕切れそうなミレイアが、金勘定で死んでやがる!!!!
かくなるうえは――うぅ……パパ……
いやいやいや、危ない!
危なすぎる!
内から湧き上がる変な人格が!!!
これに頼ったら本格的な終わりが見える!
どうすればいんだ俺は!!!!!
「……まとめる」
シェリは俺に近づき、耳元でささやく。
ちょっと吐息がくすぐったくて、今は心地よく感じる……。
「フェリ、弱い」
うん、もう心も壊れちゃいそう。
「ムサシ、強い」
「フェリ殿は拙者が守る」
守らなくていい。
守るって言って、また夜な夜な寝込みを観察したり、朝起きたら窓枠に立ってたりしそうだもの。
「ガストン、壁壊す」
「貴様……私がフェリちゃんの父としてやっていけるのか試しているのか!!!!!」
あなたは父ではありません。
筋肉ダルマです。
「ミレイア、直す」
「ただでさえ街の発展に大金を動かしているのに……どこから財源をもってくれば……」
ミレイアさん……本当にすみません……。
「フェリ、守る必要ある」
「うん……?」
嫌な予感……。
「だから、ムサシ……フェリ、ついて」
「つくかぁぁぁぁ!!!!だれがこんなストーカー、護衛にするかぁ!」
「うっ……あぁ……この高揚!!……ありがたき幸せ……」
拒否したのになんで恍惚とした表情をしてんのこいつ!
キモイ!
こっちむいて頬を染めるな!見とれるな!
「娘に欲情しているのか貴様ぁぁぁぁ!!!!!」
「修理費……修理費……うぅっ……」
この街の財政は、ガストンの感情の重さにかかってるのか。
……シェリ。
やっぱりお前は魔王なんだな。
こんだけの混沌を生み出しやがって……。
俺が悪いのか……俺がいけなかったのか?
「んっ……かゆい」
あ、その腫れは俺が悪いです。
……もうやだ……この街。
「拙者、何人たりともフェリ殿に悪い虫は近づけさせぬ故、そこをなんとか」
「悪い虫は貴様だ!私が四六時中、フェリちゃんを守る!」
「フェリ、安心。ここ、最強」
「直す……直しますから……これ以上は……」
「安心できるか!最強ちがう!最凶だぁぁぁあああ!!!!!!」
……この街、早く出たい……家出しよ……。
「うむ、さいきょう!」
「……ねぇシェリ。帰ろ? ね? 今すぐここ出よ?」
「なぜ……?」
「……わかった……もう変なことしないから……今日はもう、寝よ?」
もうだめだ……限界だ……。
視界の端から白くなってくる。
……俺、今日よく頑張った……。
最後にゴトッという音が耳に響いて、床のぬくもりに意識を預けてみることにした。
※第七話は本日22時に更新予定です!




