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unlimited  作者: 轟号剛
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任務

一人の青年が部屋の椅子に腰掛け目をつぶっている。この部屋はチューズやウェンが寝ていた部屋だが本日も違う青年がいるようだ。


「そろそろ仕事に行く時間かな。それでは行きましょう」


いつもならパシーからの連絡がある時間帯であるがこの青年には連絡は来ないようだ。


青年の容姿は緑髪でキノコのような髪型をしている。知的な目をしており、チューズやウェンと顔がどこか似ている感じがする。


家を出て、街とゴミ処理場の間に位置する森に向かう。


街を抜けて森にたどり着くと木が生えていない広場に青年は向かい、切り株に腰掛ける。


「まだ二人は来ていないようですね。少し瞑想していますか」


青年は切り株の上で胡座をかき両手を合わせた状態で目を閉じる。


青年が到着してから10分後に低身長と高身長の二人の人物が歩いてきた。


「サース、待たせたぜぃ!早速仕事始めるか」


低身長の人物、ムサシが瞑想をしている青年サースに話しかける。


「いえ、僕が少し早く着いただけなので気にしないでください」


サースは座っていた切り株から立ち上がる。そして地面に手を当てると次の瞬間何もない広場から木が大量に生えてきた。


「よし、マグ台車に乗せていってくれ!」


ムサシは高身長の坊主頭の男に呼びかけながら刀を抜き生えてきた木を切り倒していく。


「うす」


マグと呼ばれた男は軽く返事をした後にムサシが切り倒した木を台車に乗せていく。


サースは地面に手を当てた状態で倒された木を生えなおしているようだ。


「よし、こんなもんでいいだろうぜぃ!俺とマグでこれは運んでいくからサースはブレイクさんの所に行ってきてくれ。ブレイクさんがカインズに用があるみたいだぜぃ」


台車が木で一杯になり、ムサシは満足気にサースに声をかける。


「ブレイクさんが?分かりました、今から向かいます。二人ともありがとうございました」


サースは二人に頭を下げると超能隊本部に歩いていく。


「俺らも行こうぜぃ、マグ!」


「わかりました」


ムサシがマグに声をかけるとマグは低い声で返事をし、台車を引きながら歩いてく。


サースが超能隊本部に到着するとアブとオーラが二人でサースの方に駆け寄ってくる。


「サース早かったな。さっさと爺さんのところに要件を聞きに行くか!」


オーラはサースに話しかけると3人で二階にある扉の方へ向かう。扉の前に着くとアブが扉をノックしてから開ける。


「カインズ揃いました。ブレイクさんから話があると聞いてきたのですが何のようでしょうか?」


カインズというのはサース、オーラ、アブの3人のチーム名のようだ。


「よく来てくれたの。カインズに頼みたい仕事は山に住んでいる、ある人物の超能隊勧誘をしてもらいたい」


ブレイクは椅子に座りながら、3人と机を挟んでいる。


「勧誘ですか?」


ブレイクからの要件を聞きサースが率直な疑問を聞き返す。


「そうだ。山に住む人物の名前はドラゴ。能力が強すぎるせいで制御ができず、山で能力を制御する訓練をしているようだ」


「なるほど、その人物を超能隊に引き入れることが出来たら戦力アップが期待できそうですね」


サースは説明を聞き納得したかのように頷く。


「住んでいる場所はアネモネ山だそうだ。では、頼んだぞ」


「「「わかりました!」」」


3人はブレイクからの頼みを快諾する。3人は部屋から出てそのまま超能隊本部から外に出る。


「アネモネ山というのは南の方角に位置する山のことですね。今から向かえば夕方には着くと思います」


サースはアネモネ山の位置を知っているそうで二人に説明する。


「じゃぁさっさっと行ってサクッと終わらせるか!」


オーラは拳を突き合わせて気合を入れる。


「そうね、行きましょ!」


アブも同意し、3人はアネモネ山へ足を進める。


---

「ピエロくん、一緒にアネモネ山へ向かうよ。新人を勧誘しに行くからね」


部屋の中で椅子に座っているコピが、お手玉をして遊んでいるピエロに話しかける。


「ハハ、盗み聞きして面白い話でも聞いたんですか?」


ピエロは笑顔でコピに問いかける。


「あぁ、面白い話を聞けたよ。ピエロくんはアネモネ山には行ったことはあるかい?」


「ハハ、行ったことは無いですね。コピさんもないですか?」


ピエロはコピからの質問に答えた後に同じ質問をコピに返す。


「僕もないね。だからピエロくんの能力で行くことは出来ないか。それなら飛んで行こうか」


パチン


コピが指を鳴らすと背中から大きな翼が生え、足が鳥の足に変化する。ピエロは部屋にある大きな窓を開けベランダに出る。


「ハハ、ではよろしくお願いしますね」


すると、コピはピエロの肩を足で掴んだ後に背中の羽で羽ばたいて空へと飛んでいく。

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