チェス・アルリム・キング
雪のウェザーと戦闘を行っているゴクウとハッカイだが、二人の体はところどころ凍りついており、動きが鈍くなっていた。
「ハッカイ、援護してくれ!」
ゴクウは白い煙に乗りながら宙を浮かぶ雪のウェザーに向かって飛んでゆく。
「いくぞ〜!」
ハッカイは右手を巨大化させると地面を握って大量の土石を手に持つと雪のウェザー目掛けて思い切り投げつける。
「雪達磨」
雪のウェザーは目の前に巨大なユキダルマを作って飛んでくる土石から身を守ると上空からゴクウが襲いかかってくる。
「黒煙・針」
ゴクウの腰についている黒玉が4本の太い針状に変化すると、雪のウェザー目掛けて放たれていく。
「雪崩」
雪のウェザーの正面から大量の雪崩が発生し、ゴクウから放たれた針を飲み込むとゴクウすらも飲み込んでしまう。
「ゴクウ!! 巨手衝撃」
ハッカイはゴクウが雪崩に飲まれてしまった直後、雪崩に向かって巨大化させた手で殴りつける。
雪崩は一気に散開すると、中心に黒い塊が残っていた。
黒い塊が煙となって散らばるとその中にはゴクウがおり、黒い煙で雪崩を防いでいたようだ。
「助かったぜ。 サンキューなハッカイ!」
ゴクウは再び雪のウェザーに近づこうとするが、大量の雪玉がゴクウに向かって放たれてゆく。
素早い動きで次々とかわしながら雪のウェザーの元に辿り着くと棒で叩きつける。
雪のウェザーは腕を雪で覆うと棒による攻撃を防ぐ。
「黒煙・爆」
ゴクウは棒に纏わせていた黒煙を先端へ集めると、小規模の爆発を起こして雪のウェザーとゴクウはお互いに少し距離を空ける。
「ハッカイ!」
ゴクウの体の隣を巨大な手が通るとそのまま雪のウェザーが殴りつけられる。
雪のウェザーの体は衝撃で粉々になり小さな雪の玉が現れる。
「うわぁぁぁ!!」
しかし、突如ハッカイの体に雷が落ちボロボロになってしまうとその場で倒れ込んでしまう。
「チッ! 黒煙・針」
ゴクウはハッカイがやられたことに気づくと舌打ちをしながら、黒煙の針をハッカイの背後にいるウェザー目掛けて放ってゆく。
「雨降」
ウェザーは目の前に大量の雨を降らすとゴクウから放たれた黒煙はかき消えてしまう。
その間に雪のウェザーから出てきた雪の玉がウェザーに吸収され、ウェザーの周囲に粉雪が降り始める。
「オラァァァ!」
ゴクウはウェザーに素早く近づくと棒を何度も振って攻撃を仕掛けるが、周囲の粉雪が固まって壁の役割をすることでゴクウの攻撃が届くことはない。
「お前もこれで終わりだ」
次の瞬間、ウェザーの雷を纏った腕がゴクウの体を貫いていた。
「ゴホッッ、、」
ゴクウは口から血を吐き出すと、持っていた棒を手放してしまう。
「道連れ、、だ!」
「黒煙・爆」
ゴクウの腰に巻きついていた多くの黒玉が一斉に爆発を起こしウェザーを巻き込んでいく。
爆発が収まっていくと黒焦げのゴクウが地面に落下していく。
対するウェザーは変わらず宙を飛んでいるが、その体はゴクウ同様所々黒い跡が出来ていた。
「クッ、こやつら揃いも揃って悪あがきを、、」
落下するゴクウを睨みつけると、最後に残ったブレイクへと目を移す。
「全員やられてしまったか、、」
ちょうどブレイクは風のウェザーに触れてその体を消し去っており、風の玉がウェザーの元に向かってきていた。
「お前だけになってしまえば脅威ではない」
ウェザーは残っている左手をブレイクに向けると、ウェザーの左手から風の刃が飛び出し、空からは雷、足元から雪が、そして周囲を降り注ぐ雨全てがブレイクを襲う。
「対処、、しきれない!」
ブレイクは右手で頭上の雷と足元の雪を消し去るが、その隙に周囲の雨の弾丸をくらってしまい、さらには風の刃までその身に受けてしまう。
ブレイクは斜めに切り傷が体に入ってしまうと、左手で体を抑えながらも立ち上がる。
「ここで、負ける訳にはいかないのだ。
お前にこの国は壊させない。
私達がこの国を守るのだ!!」
フラつきながらも立ち上がると一歩ずつウェザーの元へ前進していく。
「では、望み通りお前を殺してこの国を壊してやろう」
再びウェザーが左手をブレイクに向けた時、ウェザーの背後に何者かの気配を感じ取った。
「ホッホッ、ブレイクもう休んでおれ。 後はワシに任せておけ」
「チェス、、さん。 後は、頼みます」
ブレイクは現れたチェスの姿を見ると安心したかのように倒れ込んでしまった。
「なんだ、まだおったのか」
ウェザーは後ろを振り向いてチェスと目を合わせる。
「随分好き放題やってくれたの。 サイラクの怨念よ」
チェスは朗らかな表情でウェザーに語りかける。
「誰がこようと同じこと。 全て壊してやる」
ウェザーは左手をチェスに向け攻撃の準備をする。
「クイーンもナイトも戦闘不能。 他の三人を呼び出してもこやつには勝てないじゃろう。
ということは、とうとうきてしまったようじゃの。
ワシの命を燃やす時が」




