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unlimited  作者: 轟号剛


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52/63

恐竜

上空で戦っていたビースとダイナはお互いがボロボロの状態になっている。


「はぁはぁ、中々やるじゃねーか」


ビースはワシの姿で空を飛んでるがその羽は何枚も抜け落ち、クチバシは先端が折れている。


「...おめーらもな。 ちっ、どうやらタイムがやられちまったようだな」


プテラノドンの姿に変化しているダイナも体のあちこちから流血している。


「残念だがおめーとの遊びは終わりだ。 下の奴もまとめて相手にしてやる」


「アルゼンチノサウルス」


ダイナの体が光り輝くとどんどん大きくなっていくと、長い首と尻尾に巨大な体を支える4本の足に変化しその全長は30メートル以上はある。


その巨体が空中から地面に落下することで地面は割れ、その衝撃で周囲の建物は壊されてしまう。


地上にいたバンとイスはいつの間にかビースの隣まで飛んできており、イスはバンにお姫様抱っこされている。


「イス、ビースを強化してやってくれ」


「分かりました!」


イスをビースの背に移すと、イスが左手の薬指から赤い糸が伸びるとワシの姿であるビースの足の爪に繋がり体が赤い光に包まれる。


「ゴォォォオ!」


ダイナはその長い首を振り回してビースとバンに叩きつけようとする。


「避けろ!」


バンはビースを突き飛ばしてダイナの攻撃範囲から逃すが、バン自身は逃げるのに間に合わず勢いよく地面まで吹き飛ばされてしまう。


「バン!!」


ビースは攻撃を受けたバンを心配するが、すぐに切り替えてダイナの背中まで飛んでいくとゴリラの姿に変化する。


「イス、しっかり捕まっとけよ!!」


イスはビースの呼びかけに返事をするとしっかりと背中にしがみつく。


(ウル)大猩猩拳(ゴリラストレート)


「ガァァァ!!」


ビースがダイナの背中を思い切り殴りつけるとダイナは悲鳴をあげて崩れ落ちる。


ダイナの巨体が倒れ込むことで辺りは一気に砂埃が立ちこめる。


「バンさん大丈夫ですか!?」


「えぇ、平気よ」


ビースはダイナを殴った後すぐに吹き飛ばされたバンの元に駆け寄ると、既にバンは立ち上がっていて大きな外傷は無いようだ。


「おい、くるぞ!」


砂埃で姿は見えないがドカドカと荒々しい足音がバン達の元へと近づいてきているようだ。


砂埃から現れたのは短い手とは対照的な強靱な足を持ち、何よりその鋭い牙が特徴的で何でも噛み砕いてしまうようなその見た目はティラノサウルスである。


悪魔(デビル)血爆(バースト)


バンは向かってくるダイナに対して手を向けると血の塊がダイナに向かって放たれる。


ダイナは向かってくる血の塊をその大きな口を開けて飲み込むと、血の塊は爆発しダイナの体が少し膨張すると口から灰色の煙が漏れ出る。


ダイナは衝撃で少しのけぞってしまうが、すぐに体勢を立て直し再びバン達に突っ込んでくる。


「いくぞビース!」


「おう!!」


バンとビースは向かってくるダイナの正面に立つと迎え打つ準備をする。


(ウル)大猩猩拳(ゴリラストレート)


悪魔(デビル)血拳(ナックル)


ダイナの顔面にビースとバンの二人の拳が同時に叩きつけられている。


「グォォォォ!!」


ダイナは倒れるとティラノサウルスの姿から人間の姿に戻る。


「ふぅ、終わったか」


ビースも体を人間の姿に戻すと額から流れてくる汗を拭う。


「お疲れ様です! お二人ともケガは大丈夫ですか〜?」


「えぇ、大丈夫よ。 ただこの形態は体力を消耗しすぎるから疲れたわ、、」


バンも同様に全身の血管に流れる血液を元に戻すと赤く腫れ上がっていた体も元の肌色の素肌になる。


その瞬間ダイナ体がピクリと動く。


それにいち早くビースが気づきダイナの元に駆け出すが、ビースはダイナの近くまで行くと勢いよく後方へと飛んでいった。


ビースの体はいくつもの建物やガレキを吹き飛ばしていく。


「なに!?」


バンが驚愕の表情を見せると、先ほどまで倒れていたダイナは立ち上がっており、その左胸が輝いていた。


「unlimited」


ダイナの姿は全身硬そうな鱗で覆われており、2本のツノに尻尾が生えている。


先ほどまでは巨大な恐竜の姿に変化していたが、現在は元の人間の姿の体長のまま恐竜の特性を受け継いでいるようだ。


「悪いが、負けるわけにはいかねーんだ」


ダイナのその鋭い瞳は少し悲しげな表情を見せる。


「イス、、 悪いけど無茶させるよ」


バンは苦虫を噛んだような顔でイスに話すと、いつも笑顔を絶やさないイスの表情も真剣なものに変わる。

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