超能力-魔法-神剣
キーンコーンカーンコーン
「さぁ今日も授業を始めるぞ」
鐘の音が鳴り、いつものようにチェスが授業を始める。
「今日は我々の使う超能力。他の国で使われる魔法。神剣と呼ばれる持つものに超常的な力を与えるもの。 これらについて授業をしていこうと思う」
「ポーン」
チェスが前に手をかざすと地面から黄色の鎧を身に纏った騎士が現れる。
その兜には筋肉のようなオブジェが付いている。
「わしらはこのように千差万別の超能力を使う事ができる。 この超能力を使うには自身の能力を発現させるイメージと生命力が必要となる。 生命力と聞くと自身の命を代償にしていると思う者もいるであろうが実際はそうでは無い。 言葉にすると説明しづらいのだが、わしらの体に巡る"気"や"活力"。そういったものを代償として使っておる。 だから能力を使いすぎると疲労感や、倦怠感といった症状がが現れるのじゃ」
チェスは呼び出したポーンに礼を言うと、ポーンは光を放ちながら消えて行く。
「ただ、超能力を使う事ができるのはわしらの国の人々しかおらん。他の国では'魔法'という力を使ってある。 この魔法という物は人に宿る魔力を媒介にして使う事ができる。 しかし、わしら超国に住む者には生まれつき魔力という物がなく'魔法'を使うことは出来ないのだ。 その人に宿る魔力には次の四つのどれかの属性が宿っておる。 "火"、"土"、水"、"雷"。 このどれかの魔力が宿っており、その魔力を媒介にすることでその属性の魔法を使う事ができるのじゃ。 ただ、稀に複数の属性の魔力を宿っている人物がおり、その者は複数の魔力を合わせて別の属性の魔法を使う事もできるそうじゃ」
チェスは黒板に魔法陣や炎や雷の絵を書きながら説明して行く。
続いて一本の剣を黒板に描いて行く。
「最後に神剣と呼ばれる剣についてじゃ。 神剣とはワシらの持つ超能力のような超常的な力が宿っており、持つ者にその力を与えるという者だ。 この力を使うことによる使用者の負担は特になくワシらの超能力のように生命力を代償に使う必要もない。 神剣自身の力を使っておるのだろう。 しかし、この神剣は誰でも使える代物ではない。 神剣に認められた人物にしか使う事ができず、認められていない者にはその力を使うことは出来ないようじゃ。 この神剣は王国の10騎士が保有しているという噂じゃ。」
チェスは子供達が一生懸命板書している姿を見ると満足そうな表情を浮かべる。
「これが大まかな超能力、魔法、神剣についての説明じゃ」
チェスは一息つくと、再び話し始める。
「つい先日ここベゴニアが攻め込まれたが、またいつ攻め込まれるかわからない状況じゃ。 皆ができることは家で家族を守る事。 決して外に出て自分も戦おうとなんて考えるんじゃ無いぞ」
チェスはいつになく真剣な表情で子供達に伝える。
キーンコーンカーンコーン
ちょうど授業の終了を知らせる鐘の音が学校中に響き渡り、生徒達は帰宅していく。
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超能隊本部の前に息を切らした人物が入口の前に立っていた。
その人物は勢いよく扉を開けると大声で話し始める。
「帰ってきたぜぃ! ブレイクさんとナーブは揃っているか?」
帰ってきたムサシが本部の中をを見渡すとちょうどブレイクとナーブが机を挟んで話し込んでいる姿を見つける。
「西の方を調査してたんだが、どうやらビンゴだったぜぃ! 急いで準備しないとやばいことになりそうだ」
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ムサシは西の集落で見聞きした出来事を二人に伝えると流れ出る汗を腕で拭う。
「西の集落、、やはりキクレンの残党が生きてあったのか。 恐らく最近起きていた子供の誘拐事件も奴らが原因。 子供を洗脳し、戦う道具にするとは卑劣な輩だ」
ブレイクは眉間にシワを寄せながら怒りをあらわにしている。
「今回は俺だけで調査してたら結構ヤバかったぜぃ。 道中で修行中のバルを拾ったのが正解だった」
「なるほど、それはいい判断でしたね。 バルさんはどこにいるんですか?」
ムサシの話を聞いた後にナーブはバルの姿が見えないことに気づく。
「バルのやつはまだ修行中だからここにはこれねぇってよ」
「そうか。 では今度ここにやってきた時は礼をせねばいかんな」
ブレイクは頷くように返事をすると、続けて口を開く。
「ムサシの話が確かであれば近いうち、いや、明日にでも敵はやってくるかもしれん。 ナーブ、超能隊はしばらく警備に集中させよう。 各メンバーの配置を考えたのちパシーに全員に伝えてもらってくれ」
ブレイクはナーブに指示を出すと部屋の入り口に向かって歩き出す。
「ブレイクさんはどちらに?」
「私はチェスさんの元へ向かう。 キクレンの残党が相手となるとあの人の力を借りなければいけなそうだからな」
ナーブからの問いにブレイクは答えると扉を開けて外に出て行った。




