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unlimited  作者: 轟号剛


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代償

「倒せたのか、、?」


ゴクウはボルトが地面に倒れると半信半疑のような口調でブレイクに問いかける。


「あぁ、終わったよ」


ブレイクは左手でボルトの心臓の鼓動を確認し、鼓動が止まっていることを確認した。


「良かった、、マッス!!」


メタは安堵する時間も束の間に倒れ込むマッスに近づく。


「ちゃんと見て..たよ。やったな」


マッスは苦しそうにメタに話すとゴクウとブレイクも走ってやってくる。


「おい、死ぬんじゃねーぞ! ぜってー助けてやるかな!!」


ゴクウはすぐさま白い煙を作ると上にマッスを乗せて飛び立とうとする。


「いいんだ..ゴクウ。もう助からないこと..くらい分かってる」


マッスはゴクウに向かって残っている左手をゆっくり伸ばして止める。


「メタ..お前..その胸の光..弱まってきてないか?」


戦いの中で輝きを放っていたメタの左胸は、いつの間にか弱々しい輝きに変わっていた。


「ボルトの胸も光っていたが、その光は何なんだ?」


マッスの発言を聞くと続けてブレイクもメタに対して疑問を口にする。


「この力は'unlimited'。自分の命を代償に強大な力を得る禁技よ」


メタの発言に3人は驚きの表情を見せる。


「おい、ていうことはお前、、」


「えぇ。 私の命もそろそろ尽きてしまうわね」


ゴクウの瞳からは耐えていた涙が次々にこぼれ落ちる。


「そうか..俺の命だけじゃ足りなかったのか」


マッスは左手をグッと血が出るほど握って涙を堪えているようだ。


3人の様子をブレイクは静観している。


「ごめんね、、 ただ私のこの力でマッスの力を..ゴクウ、あなたに移すことはできる」


メタはマッスの両手で優しく握りながら話す。


「...やってくれ。 ..ゴクウ、俺らが守ってきたこの国を..俺らの分まで守ってくれ...」


マッスは声を途絶えながらも、しっかりゴクウの瞳目を凛とした瞳で見つめる。


「..わかったよ、、 お前らの意思は俺がしっかり受け継いでやる! だから安心しろ!!」


ゴクウは流れる涙を拭うと手を差し出す。


メタは左手でマッスの手を、右手でゴクウの手を握る。


「超転移」


メタの左胸で輝きを放っていた光は左手へ移動するとマッスの全身を包んでいく。


しばらくすると、再び光は拳程の大きさに収束しメタの体を通りゴクウの体を包んでいき、ゆっくりと光は消えてしまった。


「ブレイクさん、ゴクウをお願いね。 自分勝手で考えるよりもすぐに体が動いちゃうようなバカだけど、誰よりも仲間思いなバカだから!」


「..左手が残ってて..良かったよ..」


メタは涙ながらにブレイクに思いを伝えるとブレイクは優しい表情で頷く。


その後にマッスから差し出された左手をブレイク自身の左手で力強く握り返す。


「このバカの面倒はしっかり俺がしてやる! 任せろ!!」


ブレイクは大声で2人に言い聞かせる。


「ゴクウ、あんたは私達の分も長生きしなさいよ!! 早死したら絶対許さないからね!」


メタはゴクウに抱きつきながら、涙を流す。


「おう、、」


ゴクウは涙をすすりながらも短く返事をする。


「..ゴクウ、そんな顔するなよ..。最後まで俺を..からかってくれよ、、」


マッスはブレイクと握っていた手を離すとゴクウに向かって握り拳を突きつける。


ゴクウも握り拳でマッスの拳と突き合わせるとマッスの耳元まで顔を持って行く。


'あっちではちゃんとメタに告白しろよ'


ゴクウが耳元でマッスにしか聞こえない程の小声で囁くとマッスは

驚いた表情を見せる。


「な..何でそれを?」


「いくら鈍感な俺でも流石に気づくさ。 俺でも気づいてるくらいだ。 勘のいいあいつも気づいてると思うぞ」


ゴクウは笑顔を見せながらからかうような口調でマッスに伝える。


「そう..だな、あっちで伝えてくるよ。 だから..邪魔しにくるなよ?」


「あぁ、お前は臆病だからな当分会いに行く気はねーよ」


ゴクウは白い煙を生み出してメタとブレイクを引き寄せる。


「約束だ! 俺とブレイクでお前らの分もこの国を守り続ける」


ゴクウはブレイクと肩を組みながら二人に宣言する。


「お前らの意思はしっかりと受け継ぐから安心してくれ」


ブレイクも今まで流すことのなかった涙をこぼしながら話す。


「うん! 二人ともお願いね!」


「..じゃぁな」


マッスは瞳を閉じると眠るように息を引き取る。


メタも体の力が抜けて白い煙の上で寝ているマッスの隣に倒れ込む。


白い煙の上で二人は幸せそうな笑顔の表情をして亡くなっていた。



---


ゴクウが白い煙に乗って超能隊本部を飛び出して、向かった目的地はお墓であった。


ゴクウは煙の上から降り、二つの墓石の前に立つと土下座をする。


「すまねぇ、お前らが命をかけて守った宝玉を奪われちまった!


ゴクウの目の前の墓石に刻まれている名前はそれぞれ、[マッス・ダイモート]-[メタ・ホープアイ]と刻まれていた。


「お前らからこの国を任されたのに不甲斐ねぇ事をしちまった、、」


土下座の姿勢から微動だにせず、謝罪の言葉を口にする。


「でも、この国の平和は絶対に壊させはしねーから! だからもう少し俺に力を貸してくれ」


ゴクウは立ち上がると白い煙に乗って墓場から飛び立った。


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