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unlimited  作者: 轟号剛


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31/63

夫婦

「俺は確か病気で死んだはず」


骨が完全に受肉した後、ボニーと同じ黄色の髪と黒い肌を持つメテオは自身の身体を不思議そうに見渡す。


「そうですね、メテオ。あなたは確かに病気で死んでいた。そして私も隣に立つリルも病死でした」


真ん中に立つ綺麗な緑髪の女性、シルブは冷静に自分達が死んだことを伝える。


「なるほど、では私たちの後ろにいるメテオの娘と思われる方に私達は蘇生されたと見るべきね」


リルは後ろに立つボニーの容姿を見てメテオの娘だと気づいたようだ。


「そうよ、お父さん達は私が蘇生させたの。あそこにいるチェスさんと戦ってもらうために」


ボニーはチェスに向けて指を差しながら状況を説明する。


「チェスだと!ボニー、お前まさか超能隊を裏切ったのか!!」


メテオはチェスの姿を確認すると動揺したようにボニーを問い詰める。


「そう。ボルト兄さん達と一緒に帝国で暮らすことにしたの。ただそのためには封印の宝玉が必要でね」


ボニーは蘇生させた三人達に自身がチェスと戦っている理由を伝える。


「あのバカ息子に誑かされたか!!」


メテオは怒りを露わにして全身から赤い蒸気を発する。


「あなた、、」


だがリルの頭の中にはボニーの言葉は入ってきてはおらずただチェスのことを見つめている。


「リルとチェスを戦わせるなんて中々非道な事を考えるのね」


シルブはボニーの事を睨みながらその場から動かずじっと腕を組んでいる。


「こうでもしなきゃチェスさんに勝てないからね。三人には悪いけど自分の意思とは関係なく戦ってもらうよ」


「死者への冒涜」


ボニーの瞳の白い部分が徐々に黒くなってゆき瞳が全て黒く染まってゆく。


命令(オーダー)"チェスを殺せ"」


ボニーの声を聞いた三人はボニー同様に瞳が黒く染まってしまう。


「体が勝手に!」


メテオは全身が赤く染まり同時に赤い蒸気を放出すると宙に浮かびあがる。


隕石一撃(メテオストライク)


そのままメテオはチェス目掛けて勢いよく落ちてゆく。


「キングには触れさせません」


クイーンはチェスの前に立つと大剣の先を落下してくるメテオに合わせる。


「零ゼロ・氷山(アイスマウンテン)


クイーンが立つ地面から前方に半円を描くように地面が瞬時に凍りつくとそこから落下してくるメテオを中心に氷の棘が沢山生えていき氷山を彷彿とさせる程の氷が生成される。


メテオと氷山はぶつかり合うとメテオの体から発せられる熱により氷山は溶けてゆくが周囲の氷がメテオを包んでいく。


メテオは氷山の中心まで進み続けるが勢いを無くして氷山に飲み込まれてしまう。


「お父さんはこんなんじゃ終わらないよね」


ボニーがメテオに手を向けると氷山の中にいるメテオが再び赤く染まり氷山の中心が溶け、脱出することに成功する。


「次はシルブか。クイーン、お前はメテオに集中しておいてくれ」


すると氷山を迂回してシルブが走ってきているのを確認する。


「ナイト」


チェスが名を呼ぶと地面から全身を漆黒の鎧に包んだ騎士が現れる。


ナイトは2mを誇るクイーンよりは身長は劣るが背丈は大きい方であり、左手には盾、右手には自身の腕と同じ長さの剣が握られている。


ナイトは現れると同時に向かってくるシルブに対して向かっていく。


「すみませんね」


シルブの腕が銀色の液体に変わると鋭利な剣に変化してナイト目掛けて振り下ろす。


「波動の盾」


振り下ろされる剣にナイトが盾を合わせると水色の波動が展開されてシルブからの攻撃を弾く。


弾いてできた隙をすかさずにナイトは剣で切り裂くがシルブの体は液体となって剣はすり抜けてゆく。


「そのままシルブを抑えておいてくれ」


「ポーン、ルーク」


チェスはナイトに一言伝えると新たに二人の騎士を呼び出す。


チェスの眼前には黄色の鎧の騎士、青色の鎧の騎士が現れ、その隣には赤色の鎧に、身を包むビショップが立っている。


「ポーン、ルーク、ビショップよ、お前らは骨達の相手をしておいてくれ」


呼び出した三人の騎士にチェスはボニーが再度呼び出した骨達の一掃を頼む。


「「承知しました」」


しかし、ビショップからの返事はなく心配そうにチェスを見つめている。


「どうしたんだビショップよ」


チェスの問いかけを受けビショップは口を開く。


「私達が骨達の相手をしてしまったらリル様のお相手は、、」


ビショップはいまだボニーのそばに控えているリルの存在を気にかけているようだ。


「リルの相手は私が自分自身でする。心配するな」


チェスは優しい表情をビショップに向けながら話す。


「...承知しました、どうかご無事で」


ビショップが少し不安そうであるが、返事をするとポーン、ルーク、ビショップの三人は骨達に向かって駆け出して行った。


「最初からリルと私を戦わせる算段であろう?やりやすくしてやったぞ」


チェスは遠くにいるボニーに大声で話しかける。


「流石チェスさん、察しが良くて助かるよ。リルさん、悪いけどチェスさんを殺してきて」


ボニーがリルに命令すると地面からリルと一緒に出てきていた巨大なハンマーを拾う。


リルがチェスに向かって走り出すと骨達は邪魔をしないように道を開け、その様子を見ている騎士達もリルを止めるつもりはないようだ。


チェスの元まで近づくと走ってきた勢いのままリルはハンマーを振り下ろす。


「久しぶりだな、リルよ」


チェスは背中に背負っていた槍を手に取ると振り下ろされるハンマーに槍の側面を打ちつける。


「あなたとまた会えて嬉しい反面、こんな形で再会してしまって悲しいわね」


ハンマーに槍を打ち付けられてしまったが、その勢いは止まる事なく槍ごとチェスを押し潰す。


だが、チェスは槍を使ってハンマーの力を受け流すとハンマーはチェスの真横の地面に振り下ろされる。


「ふっ、お前は変わらんな」


ハンマーを振り下ろして隙が生まれたリルを槍で薙ぎ払う。


が、


リルは槍の側面を右手で受けると、ハンマーの柄から左手を離してチェスの事を殴り飛ばす。


「あなたは少し老けましたね」


リルは地面に置いてあったハンマーを拾って肩に背負いながらチェスに話す。


「それは生きてれば年は取るものだからな」


チェスは殴られたお腹をさすりながら槍を支えに立ち上がる。


「ふふ、こうして戦うと昔を思い出すわね」


リルの表情は少し明るくなり、口角は少し上がっている。


「そういえば、サシでの戦いはお前がいつも勝っておったな」


チェスも笑いながら昔を思い出しているようだ。


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