優男からの商品の品出し・発注のレッスン
「いい! 凄くいいよ! プリパッツンかあ……可愛い! 最高! ありがとうう」
「あ、はい……喜んでいただけたなら……」
あたしはぐらぐらと揺らされ、こいつのテンションに巻き込まれる。
「あ、ごめんね! 私、ちょっとテンションおかしい人だから……」
「いえ……お構いなく」
ホントだよ。お前、あたしを揺さぶっていい気になるなよ? 覚えてろ、絶対仕返ししてやるからな。だが今は先輩ということで許しておいてやろう。
その後は復習しつつ、休憩しては談笑する。思ったより取っ付きやすかったが、一緒にいるとそのテンションで疲れるタイプだな。できれば、疲れている時に一緒にいたくない。あたしと同じ、ナルシストのケがある。
「あー、楽しかったあ。クローンさん、またお話しようね」
「はい。またお願いします」
「次の子呼んでくるね」
そう言って、プリパッツンはスタッフルームを出た。連絡しないのか。
あ……次はあいつじゃないか。あいつにご教示していただくなんて、いやだなあ。
ドアが開き、優男が登場。部屋に気まずい沈黙が訪れる。
教えてもらう側のあたしが先に声をかけた方がいいだろうか。頭を下げて挨拶をする。
「よろしくお願いします」
「よろしく」
優男は敬語ではなく、軽口を叩いた。
「商品の発注、品出しについて教えます。パソコンの操作や電話対応について教えますから、きちんと覚えてください。一度しか言わないので聞き逃さないように」
「あの、一つ訊いてもいいですか」
「なんですか?」
「どうしてアルバイトでそのようなことを?」
「ここは、アルバイトでも、適正だと認められれば、正社員の仕事をさせてもらえるところです。勿論、間違いは許されませんし、覚えることもたくさんあります。他のバイト先ではできないようなこともさせてもらえると聞いたので、ここを選んだんです。これでいいですか?」
「はい。ありがとうございます」




