プーの凄さは言葉で言い表せない凄さ
「もしかして、あたしがプーのことを好きだと思っているのか?」
「おや。違いましたか?」
「なんであたしがあんな奴を……」
「小娘。そのおっぱい、噛み千切ってやりましょうか?」
暗黒な微笑でクリクリは素早く短剣を取り出して、あたしの胸元に突き付ける。喉元じゃないのはこいつのこだわりか……。なんにしても、あたしからおっぱい取ったら、スタイル悪くなるだろう。
「アマネル・マープ様を侮辱する輩は、たとえアマネル・マープ様のご朋友であったとしても許しません。極刑に処します」
小さい少女とは思えないくらいにどす黒い睨みを利かせる。
どうにかこいつを諫めないと、あたしのおっぱいが短剣によって手術されてしまう。
「わ、悪い……言葉のアヤだよ」
「言葉の文なんて、よくもその口で言えますね。言い訳をするなど見苦しい。アマネル・マープ様は如何なる時も言い訳をせず、潔さもお持ちでいらっしゃるのに……」
いちいちプーをよいしょしないと気が済まないのか。
「だから悪かったって。その短剣、仕舞ってくれ」
「ふん……これで最後ですからね」
どうどうと両手で牽制して、クリクリの良心に訴えた。クリクリはあたしの言うことを聞いてくれたようだ。これで最後と言いつつ、何回もこれで最後と言ってくれると思っているが、どうだろうな。
「……あたしもわかってるよ」
「何をです?」
「プーが凄いってこと。言葉で表せないくらい凄いってこと、わかってるよ」
「それは光栄ですね」
ふふんとクリクリは鼻高々に言った。
「でもプーの凄さってさ、言葉にすると安っぽくなっちまう気がするんだ」
「と言いますと?」
「本当に凄い奴ってのは、人間の言葉だけじゃ言い足りないってことだ。だから凄いとしか言いようがない。あたしたち人間にはそういうことしか言えないのさ」
「……よくわかってるじゃないですか、小娘」




