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本気の花を咲かせて。  作者: 社容尊悟
5.嫌い嫌いも好きのうち、ということでした

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好きなどという言葉は、相手に迷惑でしかないって

 大事そうに話しつつも、自嘲気味に笑った。

 プーは確か、クリクリが従者になったのは不本意みたいに言っていたが。もしかして、小娘どものおっぱいに興味を示してから、迷惑がっているのだろうか。

 クリクリは不憫なほどぞんざいな扱いを受けている。

「でもいたんです。その方がアマネル・マープ様。私が生涯付いていくと決めた方で、私が日本に行きたいと申し上げた時も、快く承諾してくださったのです。そんな素敵な方に付いていかないなんて馬鹿ですよ。大馬鹿者です。恥知らずです」

「プーってやっぱ、変わった奴なのか」

「変わり者ですね、相当。王としての威厳や才覚もお持ちでいらっしゃるのに、みすぼらしい者、ひもじい者にも手を差し伸べる。それは、同情からくる感情ではない……私を認め、私を使ってくださる。その喜びを与えていただけた。それが私の王様です。あなたも我らの王様に使っていただけること、光栄に思ってください」

 やや上から目線な物言い。クリクリがプーを敬愛していることは本気で伝わってきた。

 プーのことを伴侶はんりょとして愛そうとは考えないのか。こいつの考え方、如何にも……って感じなんだが。好きなんじゃないのか。

 その気持ちを押し隠して、隣でいられることを望むのか?

「……悲恋ってやつだな……」

「おや。何をどう解釈されましたか」

 同情してしまったあたしに、クリクリはいぶかしげにあたしに訊いた。

「いや、お前プーが好きなんだろ」

「勿論。アマネル・マープ様が世界で一番尊いです。おっぱいやケツよりも尊いです。あのお方のことが好きであれば、好きなどという言葉は迷惑でしかないことに気付くべきですね。アマネル・マープ様をそのような言葉で縛りたくはないのですよ。私はお傍にいるだけで幸せです。小娘のように、違う世界にいるわけではないですし、同じ種ですから」

 それは、恋人であるよりも、友人であることを第一に考える考え方だった。

 比較対象が少々残酷だが、こいつにとっては、おっぱいやケツは世界で二番目に尊いのだろう。執心されている、あたしの部位が世界で二番目か。

 ……こいつの話を聞いていると、あたしがプーを好きだと言っているように聞こえる。

「なあ」

「はい」

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