表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
本気の花を咲かせて。  作者: 社容尊悟
1.深海の国の王様と不良なあたし

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/142

プーはすべてを偽っている


 スタッフルームに連れられ、適当な椅子に座る。

 そこら中に景品の箱やら紙やらペンやらがいっぱい置かれていた。ホワイトボードまである。部屋の大半を陣取るばかでかい机は、みんなで会議でもするためのものか。

「つまり……あれだ。お前は自分の容姿を偽ってて、しかも年齢まで偽ってると。そんでもって、アメリカの出身ってのも嘘なんだな? なあ、そうだよなあ……?」

「そうだよ。それがどうしたの? 何か文句ある?」

 感じのいい店長としてのプーでなく、偽高校生の感じ悪いプーに戻った。

 文句ありまくりだ。骨の髄まで言ってやろうか?

「で、本当はどこの出身なんだよ」

「出身っていうのは、語弊ごへいがあるんだけど。まぁいいよ。あなたみたいな人はしつこく訊いてくるからね。教えてあげる。仕方なく。あなたの残念な脳味噌でもわかるように」

 なんでこんなに回りくどい言い方をするのか。さっさと言え。

「そうやってすぐイライラするのは、相手の思うツボなんだよ? らしてるだけだよ。ぼくは幻と呼ばれている深海の国から来たんだ。何人たりとも立ち入れない、神秘の国だよ。ぼくに親はいないから、実質、王かな。ちょっと厄介な、ぼくの従者と一緒に日本に来た。日本が好きらしくてね」

「は……? 王……? なんだってえ?」

 日本は王制じゃない。民主制だ。天皇陛下が王様みたいなものだ。王様と違うのは、偉そうに踏ん反り返っていないところだな。政権も政府が持っているし、天皇陛下はいるだけで日本人を安心させる。言わば日本の象徴というやつだ。

「黒江さんさあ、もっとビックリすることがあるんじゃないの?」

「深海の国ってやつか? あたし、そんなの聞いたことないぞ」

「そうそう。ぼく、人間じゃないから」

「ああ、人間じゃないのか……って、何っ? マジなのか? お前、人種まで偽ってるのか! なんて奴だ!」

「べつに偽ってないけど。勝手にアメリカ出身にされただけだから。だからぼくは深海の国で生まれたんだって。何度言わせるの、あなたは。いいところを見つけるのが難しいね……」

 プーはやれやれと呆れている。呆れられるほどあたしは馬鹿なのか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ