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本気の花を咲かせて。  作者: 社容尊悟
5.嫌い嫌いも好きのうち、ということでした

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プーの正体が発覚


 プーの正体が発覚し、あたしは困り果てた。

 なんと声をかけていいのかわからず、感想を言うのも変だ。

 説明する素振りもないし、訊いた方がいいのか? いや、あまり教えたがらなかったし、訊かない方が正解かもしれないな。プーを怒らせてまたぶたれるのは勘弁願いたい。

 小さいくせに意外と力が強いんだよな……。

「……」

「……」

 どっちも無言でいること数分。口火を切ったのはプーだった。

水化粧みずげしょうといってね、これは……深海の水で化粧したものなんだ。深海の水ではない水に濡れると、元の姿に戻ってしまう。まさか、あなたに最初にばれるとは思わなかったよ……腐れ縁みたいなものなのかな?」

 と、ヘリウムガスみたいな声で説明をし出した。

「腐れ縁……まだ会って間もないあたしにそこまで言うか? 随分とランクアップしたもんだな。そのみずげしょうってやつは水の化粧ってことだよな」

「そうだよ。水の化粧」

「なんで深海生物の姿に戻れるんだ? ここは地上だぞ?」

「地の上と考えるのは人間の傲慢かつ身勝手な考えだね。あなたたちのいる世界と深海の関係を勘違いしている。下にあるのはあなたたちの住んでいるこの世界だからね」

 いきなり青天の霹靂へきれき説を披露されてしまった。あたしが信じてきた人間の説は簡単にプーに覆されたことになるが、プーがどれだけ偉いのかあたしは知らない。根拠がないし、プーの戯言たわごとかもしれないわけだ。王様っていったってピンからキリまであるだろう。

 プーはピンらしいが、そもそも深海の国がどんなものか見られないそうだしな。

「んん? その顔は信じてないな……言い方を変えよう。ぼくは人間が来られない国に住んでいて、人間の住んでいる世界にも来られる。ぼくがそれを世界に許可されているからだよ。ぼくは別の世界にも干渉できる。人間はそれができない。これでわかったかな?」

 耳が痛くなってきたが、この独特の声も王様ならではのことなのだろうか。

「でもお前、矛盾がいっぱいないか? あたしたちの世界で深海生物になっても、海の生き物であるお前は生きられないはずだろ? おかしくないか? 都合がよすぎると思うんだが。なんで深海の生物になれるんだ?」

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