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本気の花を咲かせて。  作者: 社容尊悟
4.店長は本当に人間じゃなかった!

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水をぶっかけられた黒江、焦るプー

「ヌレスケにしてやれ!」

 状況を呑み込めていないプーが眉根を寄せていた。

「は……?」

 ……こいつら。まだプーのことを女と勘違いしていたのか。

 ペットボトルの蓋が開けられた瞬間、あたしはプーに覆いかぶさった。中身をぶちまけられ、あたしは顔も制服もびしょびしょになった。ポタポタと地面にしずくが落ちる。あたしの下着も透ける。このチャラ男どもには嬉しくないサービスだが、花も恥じらううら若き乙女のあたしにはこれ以上ない至高のサービスを提供してやったよ。

 笑えばいいさ。ははは……。はは……。

「くっそー! 結局はババアのババ下着かよ!」

「あー、カワイコちゃんの可愛いブラジャー見たかったぜ!」

「クソババア!」

 案の定、チャラ男どもは大誤算で悔しがっていた。あたしにするつもりじゃなかったのか。なんであたしがこいつらに文句言われなくちゃいけないんだ。あたしが言いたい。

「黒江……さん」

 後ろにいたプーがあたしの服の裾を掴んだ。その手も声も僅かに震えていた。

「ん? なんだプー」

「ちょ、ちょっと。ま、待ってて。すす、すぐ戻るから……」

「は……?」

 あたしはさっきのプーと同じような状態に陥った。まるで状況がわからない。

 プーは逃げるようにゲーセンの中に入っていった。一体なんなんだ?

 チャラ男どもまでポカンと口を開けているぞ。あの動揺を見たのは初めてだからか?

 チャラ男どもを少しだけ懲らしめた後、あたしもゲーセンの中に入って、プーの行方を掴む。

 何故か床に水滴があった。それも一滴や二滴じゃない。何滴も零れていた。それが中に続いていて、スタッフルームのところで途切れた。

「プー? いるんだろ?」

「……」

「プー? 開けるぞ」

 何度訊いても返事がなかったので、あたしはドアを開けることにした。

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