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クソガキとご対面
「失礼ですが、私はプー様ではありませんので、人違いではないでしょうか」
「いや、勉強はからきしだが、あたしはいやな奴の顔だけは、覚えるの得意なんだ」
「そうだとしましても、私には身に覚えがありませんので。失礼致します」
プーでいいじゃないか。そっちの方が覚えやすい。プーは丁寧に頭を下げて、どこかに立ち去ろうとした。あたしはその手を掴んで、言い放つ。
「待ちな、アマ」
「……私に何か、ご用がおありでしょうか?」
「この際、なんで黒髪になったとかはどうでもいいから、もっと重要なことを答えろ」
剣呑な声色をしたプーに、あたしは思っていることをはっきり訊いた。
「なんでお前、クソガキのくせに店長なんだ?」
「……クソガキ?」