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本気の花を咲かせて。  作者: 社容尊悟
4.店長は本当に人間じゃなかった!

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ラブラブカポーではない

 約束をこじつけた。これであたしも高三にしてバイトデビューだ。みんなともバイトの話ができて話のネタになる。そんでもって金も稼げるし、大助かりだな。

「そこ! お喋りは慎みなさい!」

 遂に注意されたか。私語は厳禁とかいうルールは廃止にすればいいのになあ。私語は現金だったらみんな喜んで喋りまくるのに。授業中私語禁止とか世知辛せちがらい世の中だぞ。あたしは一人でいることが多いからこそいっぱい喋りたいのにさ。

 次の授業は英語だ。現国やって日本語力は大分鍛えられたから、英語の長文読解も得意分野になってきた。先公どもも、あたしの学力がめきめき伸びているからビックリしている。どうだ。あたしはやればできる子だ。思い知ったか。馬鹿だから詰め込めるんだ。

「ビューティフォー! 素晴らしい! エクセェエエエレント!」

 日本人的な発音であたしを賛美する英語の先公。今日の二人目の先公も男だ。

「そうか。あたしを褒める先公もいたもんだ」

「よかったね。美しいってさ」

「あたしの美貌を褒める奴はあんまりいなかった……」

 あたしは嬉々としてそれを受け入れた。英語の先公にはあたしのダチ第四号くらいをくれてやる。心して受け取れ。一生の宝物になるぞ。

「高校生なら可愛い方が人気出るからね」

「何……そうなのか」

「世間ではそうらしいよ」

「オウ! そこそこのラブラブカポー! では二人にお願いしようか、なっ! 恋人の会話をしてくれユーたちっ!」

 先公はアメリカンなオーバーリアクションで自分を抱き締めた。

 あたしたちが恋人認定されたが、プーは心底いやそうな顔をしている。あたしもこいつと恋人なんていやだ。こんなガキとデートしたり、手を繋いだりするのはご免だ。

 プーなんか、苦虫を噛み潰すどころか戻しそうな顔をしている。

「というわけで、あたしらはラブラブカポーンじゃない。他のデキてる奴を当たれ」

「ノンノン。ラブラブカポー」

 チッチッとエセ英語を喋りつつ、かぶりを振る。

 こんな感じで頭のおかしい、もとい個性豊かな面子めんつが揃っている。先公というのはこんなもんだからな。他の生徒もあんな風にハチャメチャになったら面白いんだが、残念なことに、制限されているよな。

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