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本気の花を咲かせて。  作者: 社容尊悟
3.そういえばあたしは口下手でした

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商売の場では、理不尽なことも受け入れなくちゃいけないときもある

「可愛がってやるぜー」

「野郎と茶を飲んで何が楽しいのでしょう。お断りします」

 プーがはっきりと断った。こういう輩には断言した方が後々因縁いんねんを付けられずに済む。

 だが、しつこさは弩級どきゅうで、こいつらはプーの腕を引っ張り、周りを取り囲んだ。逃げ道を封鎖した。プーの逃げ場はない。

「おい、テメ、めちゃくちゃ可愛いからって調子乗んなよ」

「体に教えてやる。ちょっと来い」

「隅々まで可愛がってやるぜ」

「必要ありません」

 プーは毅然きぜんとしてチャラ男どもに反抗する。しかし、多人数相手で体も一回りでかい奴らに力負けしている。ここはやはりあたしが退治してやらないといけないようだ。

「お前ら、やめろ!」

 あたしのキックが炸裂し、まず一人の男を倒した。最初に倒したのはプーの手を握っていた男。次に、取り囲んでいる一人の男の鳩尾みぞおちにパンチを決めてやった。もう一人には脇腹に裏拳をお見舞いだ。全員あたしの華麗な技にやられ、うめき声を上げていた。

 悪者をやっつけてやったぞ。これであたしも正義の味方の仲間入りだ。

「造作もないな! 根性なしめ」

「……すみません、お客様……」

「う……いてて」

 あたしがしたことを、代わりにプーが申し訳なさそうに謝った。チャラ男どもはプーには怒らずに、あたしを睨んだ。あたしも睨み返してやりつつ、プーに疑問を投げかけた。

「なんで謝るんだよ」

 どうも納得がいかない。納得のいく説明をしてくれよ。あたしはお前のために、こいつらを倒した。なのに、何故あたしに礼を言わず、客でもない奴らの相手をする?

 あたしのどこがいけないって言うんだ?

 プーはフゥとため息を吐いて、哀れみの視線をあたしに向けた。

「乱暴してはいけないのです。ご理解いただけたのなら、お帰りください」

「でも……こいつらが悪いんじゃん」

 あたしが床に転がる奴らを指差して言うと、プーはあたしを睨み付けた。

「あなたは出禁の方です」

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