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本気の花を咲かせて。  作者: 社容尊悟
2..ダチが増えたけど、あたしはやっぱりあたしだ

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盗み聞きされていた

 ヒワもあさげも頑固な奴だ。あたしの意見を片っ端から却下していく。

「あたしは名前で呼ばれたいんだよ」

「でも黒江様がいいです」

「名前で呼ぶまで口利くちきかないからな」

 あたしはそう言って席を立った。二人はしょぼくれたような顔をして、何かを言いかけたが途中で諦めたようだった。あたしと付き合うのには、根気強くなってもらわないと。

 こういうことをするからダチが離れていくのかもしれないな……。

 親の待っている駐車場まで歩いていくか。

「ふう」

 あたしが廊下を歩いていると、金髪コンビのプーとメイドのクリクリが、歩いてきた。

 クリクリは顔面に絆創膏ばんそうこうを貼っている。多分、女子更衣室で暴れた時に付けた傷だ。

「黒江さん」

「小娘。先程ぶりですね。どうですか、頭は」

「なんだよプー。……とクリクリ」

 みんながみんな黒江、黒江、黒江、黒江……そんなにあたしは名前に似合わないか。親に付けてもらって、気に入っているのに、誰も呼んでくれない。そうだよな。可愛い女じゃないし、似合わないよな。 あたしは今気が立っているんだ。

「そんなに名前、気に入ってるの?」

「な……」

 こっぱずかしいことを聞かれたか。立ち聞きしていたのか、お前。

 プーめ。よくも人の会話を盗み聞きしてくれたな。お前の恥ずかしい秘密は知らないというのに、なんて奴だ。絶対女装させて泣きべそかかせてやる。

「おや。茹蛸のように真っ赤ですね。アマネル・マープ様、これは小娘を辱めるチャンスです。いい感じにいてくれることでしょう」

「顔が赤いけど……赤江さんかな?」

「何言ってるんだ、お前! ぜんっぜん面白くないぞ!」

「静かに」

 しっとプーが自分の口に人差し指を当てて、あたしの口をふさいだ。

 周りにいる患者に睨まれた。すまない、少し取り乱してしまったみたいだ。

 プーはパッと手を離して、小声で話した。

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