二人の美少女に挨拶される
「文字は書けますか?」
そう言って紙とペンを出してきた救急隊員。あたしはそれを受け取って名前を書いた。
救急隊員は確認すると、他の救急隊員にも話をつけた。
「外的には異常がなさそうです」
お前、それは医者のすることじゃ……救急隊員は医者ではないと思うんだが、大丈夫か?
あたしは少し苦い顔をしながら救急隊員の顔を見た。
「大丈夫。きちんと検査をするから。安心していいよ」
「わかった」
ぐらぐらと気持ちが悪くなる状態で、あたしはなんとか返事をした。
あたしは脳がおかしくなるようなことはないけどな。元々おかしい脳だとプーに散々言われまくっているし、頭が悪いのはわかり切っていることだ。
気持ち悪くて眠る気にもなれないが、かと言ってずっとこいつらに監視されているのも落ち着かない。担任のブリッコはあたしの顔をじっと見ている。
祈るように手を合わせて涙ぐんでいる。
……勝手に殺すな。
病院で検査を受け、廊下のソファで待つこと一時間。結果は異常なし。その間に親が来て、知らない二人組の女子が来た。ついでにプーとメイドも。来客が多い日みたいだ。
二人組が話をしたいと言うので、他のみんなは席を外した。
「お前ら、誰だ?」
あたしの目の前に二人の美少女が登場。颯爽と現れた戦う美少女……とかじゃない。
一人は茶髪のポニーテールを赤いリボンで結んでいて、ふさふさかつサラサラの髪を持っていて如何にも正統派の美少女だ。目も大きく睫毛も長い。身長はあたしの鼻辺りで、一四〇センチ前半くらいか。クリクリみたいな美少女ともタイプが違う。正に人形のような可愛さ。こんな奴が同級生にいたとは、驚きでいっぱいだ。
可憐すぎて思わず抱きしめたくなる美少女だな。
「同じクラスの赤丸日和です。黒江様」
微笑んだ顔は天使みたいだ。あたしには翼が見えるぞ……!
「日和の友達の飯島朝華。よろしく黒江。わたしと友達になろう」




