表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
本気の花を咲かせて。  作者: 社容尊悟
2..ダチが増えたけど、あたしはやっぱりあたしだ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/142

プーに友達作りの手助けをされる

「お前、調子乗りすぎじゃね? クラスのみんなと話したけど、安馬もそう思うって言ってるぜ。お前、安馬に構ってもらってるんだから、ちょっとは態度変えろよな」

「そうよ。安馬くんが可哀想でしょ」

 そうだそうだとクラスメイトが騒ぎ出す。大勢になると途端に力を増大させる。群れないと言いたいことも言えないんだな。集団リンチと一緒じゃないか。かっこ悪いと思わないのか。他人の意見に便乗するしかできない奴らに、文句を言われる筋合いはない。

 あたしは不良だが、他人をいじめたことなんてないぞ。

 先公だって収拾しゅうしゅうのつかないこの状況に焦っている。困惑しているじゃないか。

「……ぼくが可哀想なんて、言ってくれるなあ」

 プーはぼそりと呟いた。だが、あたしにしか聞こえない音量だった。

 あたしが調子に乗っているのだとプーも言っていたというのは本当なのか。

 プーみたいな奴はムカつくが、本人の前で悪口を言えるこいつが、陰で何かを言っているとは思えない。プーが一番信頼されているから、プーの言葉を借りようとしているだけじゃないのか。プー、何か言えよ。

 嘘だって一言言えば、解決するじゃないか。

 プーは一瞬目を閉じて目を大きく開いた。それからクールに澄ました声で話し出す。

「ぼくが黒江さんに接触する理由は二つ。一つはぼくの容姿を侮辱したから。もう一つはぼくと友達になりたそうだったから。だからぼくは彼女と話をしている。こんなクレーマーみたいでめちゃくちゃな人と話す機会なんて、滅多にないからね。みんなも一度話してみればいいと思います。面倒だけど面白い人です」

 人のいい笑顔を浮かべながらプーはあたしのことを宣伝した。

 あたしがダチを作るのに手助けしてくれているのか? まさか、プーがそんなことをするはずがない。でもあたしにはそう聞こえる。あたしのためにみんなをなだめてくれたのだと。買い被りすぎだろうか。そんなことをしてもプーは得しないじゃないか。

 魔法か催眠術か何かにかかったように、クラスメイトがプーの言葉に耳を傾ける。

 なんでこいつの言うことは、みんなして素直に聞くのか。そんなに凄いのか。

「お前、何かしたのか?」

「何もしていないよ」

 プーは口元に人差し指を当てて、しーっとあたしに次の質問をさせないようにする。

 ……これは何かしたな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ