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本気の花を咲かせて。  作者: 社容尊悟
1.深海の国の王様と不良なあたし

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プーのやりたかったこと

「でもお前、ゲーセンの店長だろ? だったらアニメとかにも興味持った方がいいぞ」

「だから興味はあると……言ってるのに。詳しく調べなくともメイドを使えばいいことだし、その手のことにはメイドの方が詳しい。にわかのぼくが踏み込むには時間がたくさんいる。お客様に訊けばどんなものが好きか、どんなものが人気かくらいわかるから」

 メイドはそんな風に使っているのか。

 あたしはそこまで考えが及ばないから悪かったな。

「へえ。なんで店長してるんだ?」

「よく質問するね。そんなに気になることなんだ」

 あたしにとっちゃ死活問題に等しい。だってお前があそこの店の長なんだからな。

「気になるに決まってる。あの店はあたしの行き付けのゲーセンなんだ。なんでお前が店長になってるのか、気になって夜も寝られないと思うが?」

「そう言いつつ、夜は寝られるんでしょう」

「これはジョークだ。そんなことにいちいち突っ込むなよな。で、どうなんだ」

「ぼくが店長をやりたいって言ったら、やらせてくれたよ」

「は?」

「前の店長はどうやら体の調子がよくなかったみたい。家族もいないし、ぼくに任せてくれたよ。ぼくは呑み込みが早いから、すぐに店長に代わってもらえた」

 それにしたって唐突だろう。あたしは常連だぞ? そのあたしに一言もなしか。

 薄情じゃないか。急に消えるなんて。

「店長候補もいなかった。ぼくもあの中ではいいと思った人材はなかった。真面目だけど人をまとめる力はないと直感したよ。だからぼくが店長をした」

「なんで店長やりたいと思ったんだよ」

「人間の世界で、人間の真似事をしてみたかった。それがたまたまゲームセンターの店長で高校生というだけのこと。深い意味はないよ」

 だがそこに深い意味はある。お前がしたいと思ったことはその二つだったのだろう。

 こうして日本で暮らしてみたいとも思ったんだよな。

「……黒江さんは、どうしてゲームが好きなの?」

 今度はプーに質問された。質問返しか。受けて立ってやる。

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