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本気の花を咲かせて。  作者: 社容尊悟
1.深海の国の王様と不良なあたし

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子供に優しい店長の姿

 子供が筐体きょうたいの中の景品とにらめっこしていると、プーがクレーンの腕前を見せようとする。十円玉を入れて、いざ尋常に勝負! って感じだな。子供は心配そうに見守っている。

 アームを上手い具合に動かし、景品を掴んだ。そのまま筒まで持って行き、綺麗に穴に通した。なるほど、ゲーセンの店長なだけはある。腕前も十分だ。

「はい取れた」

 景品口に現れた景品のぬいぐるみを子供に手渡した。

「わあっ! やったあ!」

「お代は要りませんよ。また来てくださいね」

「うんっ! ありがとうお兄ちゃん!」

 子供は景品をぎゅっと握り締め、プーに満面の笑みを向けた。

「どういたしまして」

 去って行く子供に手を振りつつ、プーは返事をして、頭を下げた。

「ありがとうございました」

「……」

「お客様。何かご用でしょうか」

 あたしの方を向かずに、プーが声をかけてきた。機械的で感情がこもっていない。

「お前、結構やるな」

「店長ですので、お客様には楽しんでいただきたいのです」

 ようやくあたしの方を振り向いて、いきいきとした表情を見せる。

 なんだかいいなと思ってしまったのは気の迷いだろう。こんなクソガキのこと、大嫌いなんだからな。絶対にそんなことないぞ。ありえないからな。

「そのためならばなんだって……できますから」

「なんだって、できるのか?」

「はい。お客様のご命令とあらば、なんでも致しましょう。私ができることであれば、なんだってできますとも」

「そんないやらしいこと言うなよな……」

 あたしは思わず顔を覆ってしまう。こんなクソガキが色々なことをして悪い人間に騙される姿を、あたしは放っておけないぞ。お前にはまだ早い。体を売るのはやめておけ。

「あなた、今何を想像しました?」

 訊かれて、あたしは咄嗟とっさに言い訳を思いつく。

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