なら、とっておきを考えてやる!
何度でも言ってやる。あたしのダチ第一号になりたいのなら、ならせてくださいと言わせるまであたしはしつこく通い続けるぞ。誓ってもいい。お前をダチにしてやる。
「……お前、あたしのことが苦手みたいだな!」
店員の優男にビシッと指を差してやった。ようし、ビビっているぞ。
「いや、苦手以前にここは関係者以外立ち入り禁止なんですけど……」
困った風に店員がオドオドと答える。そうか、それを忘れていた。
「だが、あたしはプーの知り合いだぞ?」
あたしと店員が言い争っているうちに、プーは先程の紙を破り捨てていた。それからあたしを素通りしてお得意様とやらのところに行ったみたいだ。
「いいえ。店長の知り合いでも、駄目です」
「なんでだ」
「他のお客様も同様に扱わなくてはならなくなるからです。ご了承ください」
店員は両手を出してあたしの感情をどうにか抑えようとする。
知り合いでも駄目となれば、雇われ人であれば……あたしもここに入れるわけか。
「……そうか。ならあたしも店員になればいいんだな?」
「えっ」
「それなら文句ないだろ!」
我ながら名案だ。あたしはとんでもない策士だった。これはいける。プーを脅して店員にさせればいいんだからな。朝飯前だ。
あたしの不良っぷりが存分に発揮されるぞ。あたし、やっぱり頭いいんじゃないか?
「いいえ。駄目です。あなたのような人……敬語も使えそうにないじゃないですか」
「失礼な奴だな! プーに似て! あたしだってですますくらい使えるぞ?」
「店長を馬鹿にするなんて、あなたこそ失礼な人ですね」
「お前、プーが好きなのか……?」
あたしは店員を冷めた目で見た。できれば知りたくない。ホモホモのサピエンスは。
「好きというのはどういう意味でしょうか。僕は店長を尊敬しているだけですが」
ムッと怒った様子の店員が刺々(とげとげ)しい口調で言い返してくる。
よかった。変な奴ではなさそうだ。プーに尊敬しているだけだったか。
「あなたこそ、店長に執着しすぎではありませんか」
「なんで矛先がこっちに向くんだ?」




