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本気の花を咲かせて。  作者: 社容尊悟
6.あたしのダチはいい奴ばかりです

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プーの里帰りが決まる

「います。プー店長、全然関係ないのに、ありがとうございます」

「いいよ。もうすぐ帰るし」

「……え?」

 あたしではなく、店員たちが唱和した。

「うん。そろそろぼくは故郷に帰るんだ」

「あ……プー様はこの国の人ではなかったのですか」

「うん。黙っててごめんね。だから最後の思い出作りに、みんなと親睦を深めようと思う。それに、黒江さんを正規雇用することも決まったし、黒江さんとも仲良くして欲しいな。前の店長が戻ってくることになるから、一応言っておいたけど、宜しく伝えておいて」

「そんな……いやです。僕は店長の下で働きたいと思って、ここまで頑張って参りました。なのに……僕に何も言わずに決めてしまわれたのですか。あんまりじゃないですか」

 阪中は震え出した。プーとの別れを惜しむのはわかるが、我儘な奴だな。女だったらわからんでもないが、お前はそれでも男か。いつまで経っても気に食わん。

 男だったら、突然の別離くらい、前を向いて笑顔で送ってやれよ。

「ごめんね。もう決まったことだから」

 プーは謝っているが、気持ちが籠らない言い方をした。無責任な感じもするが、決まったことをくつがえすのも色々と手間がかかるだろう。阪中もそこで諦めて受け入れろよ。

 プーは薄情な奴だから、仕方ないって思っとけ。

「そう……ですか」

 阪中はそれ以降元気をなくして、あたしに憎まれ口を叩くこともなくなった。

 他の奴らはプーと話をしていたのに、奴だけは一言も喋らなくなった。いつまでいじけているつもりなんだ……。全く、これだから駄目な男は。


 翌日。あたしは日和と朝華を前言通り誘うことにした。あたしは二人を呼び付ける。

「日和。朝華。ちょっといいか」

「なんでしょうか、黒江様」

「何か用」

 バイトで忙しくしていたために、二人とこうやって話をするのは久しぶりなような気がするが、べつにそんなことはない。昼は一緒に食べていたしな。ちゃんと話をするのは久々なだけだ。

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