プーはいつも助けてくれるマスコットみたいな奴だ
プーはいつでもあたしを助けてくれる。ヒーローみたいに駆け付けてくるのではなく、あたしに助言をくれるサポートキャラみたいな奴だ。いわゆる、マスコット的な。
本当の姿があのサイズだから、マスコットと考えてもあながち間違いではないよな。
「そうでございますか……」
「うん。そうでございますよ」
プーはおちゃらけて言葉を返した。ふざけないでいいぞ。
「頑張ってね」
「はい!」
あたしが返事をすると、プーたちはまた店内に行った。入れ替えでみんなが戻ってくる。ちょっと待て、今すぐやれということか? 準備の時間が欲しかったんだが、無茶をさせるな。優しいかと思えば、鬼のように意地の悪いことをする。
プーって一体どんな性格の奴なんだ。いまいち掴めないぞ。
「もうできたの? 結構優秀だねー、クローンちゃん」
「あ、はい」
ちゃん付けに変わってるし。プリパッツンめ、クローンを定着させるつもりだな。あたしが付けたあだ名も定着させてやるぞ? いや、こいつは嬉々として受け入れたのか。
「取り敢えず返事しとけばいいとか思ってないですか」
「いえ、そのようなことは……」
大有りだ。
適当に返事しとくしかないだろう。今は他のことで頭がいっぱいなんだから、そんな余裕は全くなくてだな……兎に角、優男。お前、ちょっと黙っとれ。
「そうですか。アミノ酸系のCM覚えてますか? ちょっと歌ってもらえます?」
「え。はい」
そんなもん覚えてるわけないだろうが! アホかー!
「黒江さん、覚えていないなら、覚えていないと言った方がいいですよ」
「ええぇ。覚えてないんですかぁ?」
あたしの適当さを放っておけない先輩店員どもはあたしに世話を焼く。
ホント、ここの奴らはあたしに対しても正面からぶつかってくる。プーが雇いたいと思う人間というのは、こういう奴らなのか。そしてあたしも雇いたいと思ってもらえた。
その期待に沿うように努力を怠っちゃいけないが……どうも上手くいかない。




