表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
グローリアオンライン  作者: テイク
番外編 アルトの冒険
65/70

第十一話 旅は道連れ、世は無情

 十分くらいして僕はようやくティアさんの谷間から抜け出した。正直、死ぬかと思った。別の意味で。苦しいとかの意味じゃなくて。

 で、今度はケインがその犠牲になっている。一度やったらもういいのか、ケインは好き勝手やっている。具体的に言えば揉むとか、揉むとか、揉むとかだ。ティアさんはティアさんで、それを受け入れちゃっている。大物なのか、違うのかよくわからない。

 そしてカノンはそんな騒ぎを起こしていてもおきていなかった。あんな騒がしい中で寝れるのはある種の才能だと思う。もう少し寝かせてあげたいのだが、これ以上寝ているとまったく進めない。


「おい、カノン起きてくれ」

「あと、五時間二十三分五秒」

「細かいな!!」

「むあ?」


 あ、さっきの怒鳴りで起きた。結果オーライだな。よしよし、これで先に進めるな。


「…………おなかへった……」

「起きての第一声がそれかい!!」


 思いっきり力抜けた。僕のやる気を返してくれ。というか、これカノンのための旅だろうに。その張本人がこんな感じでいいのか? 許されるのか? いや、許されるわけがない。そうだ、許されてなるものか。

 だが、それを言ってもどうせカノンは聞かないだろう。言うだけ無駄だから言わない。


「はあ、とりあえず、そこにあるの食べていいよ」

「…………(こくり)」


 カノンが作っておいて料理を食べ始めた。さて、この間にティアさんと話をつけないと。何度も聞くようだけど。


「さて、ティアさん、帰ってください」

「やだ」

「どうしてもですか?」

「そうよ~。だって~、こっちの方が面白そうじゃない。何度も言うけど」


 面白そうなだけでついてきてもらっては困る。まあ、戦力的な問題でティアさんがいてくれたら心強いんだろうけど、この人を仲間にすることで生じる弊害により、プラスマイナスゼロ。むしろマイナスだ。主に酒代とか、酒代とか、酒代とか。

 そうなれば、僕の夢が遠のく。どうやって、ティアさんを帰そう。ケインに言ってもダメだろうな。今だティアさんの谷間に埋もれて幸せそうにしてるから。クソが。カノンは…………まあ、ダメだろうな。この状況がわかってないし、最悪ティアさんの味方しそうだ。

 つまり、状況は限りなく僕に不利ってことだ。カイトさんにでもメールしようか。そしたら一発で解決できそうなんだけど。よし、そうしよう。

 メニューからメール画面を開く。



メール画面

――――――――――――――

 To カイト

――――――――――――――

 Sb ティアさん

――――――――――――――


こちらにティアさんがいるのでどうしましょうか?


出来れば戻っていただきたいんですけど、ティアさんにその意志がないです。


どうしたらいいですか?


~~~~~~~~~~~~~~


 よし、送信。

 メールが送信された。

 さて、あとは返答を待つだけだな。


「ティアさん、カイトさんにメールしましたから」

「あ~アルト君ずるい!!」


 別にずるくないです。


メール画面

――――――――――――――

 From カイト

――――――――――――――

 Sb Re 

――――――――――――――


ああ、こっちも戻ってもらおうかと持っていたんだが、状況が変わった。


どうも、こっちに居るモンスターは魔力の高い奴を狙って移動しているらしいから、ティアがいると逆に邪魔になることがわかった。まあ、俺たちも普通に魔力が高いんだが、ティアがダントツだからな。今も、モンスターはそっちに移動しているらしい。


だから、戦力としてそっちに居ても構わない。


どうしても困るなら、適当に追い帰せ。


~~~~~~~~~~~~~~


 え、マジですか? 一瞬マジで目を疑ったよ。何度も見返す。だが、内容は変わらない。


「何々~へ~」


 しまった! ティアさんにメール見られたクソ。


「じゃあ、私居てもいいわね」

「…………は、はい」


 断れません。無理。無理です。僕には出来ない。こら、ヘタレとかいうな。え? 美人だから最初から、仲間にするだって? いや、そんな基準で決めてないから。ああ、もうわかったよヘタレですよ。これでいいかよ。


「よっし、じゃあ、さっそく出発しましょう」

「勝手に進めるんですね」


 まあ、そんなわけでティアさんをパーティに加え目的地へ向けて出発。


はい、どうもテイクです。

来週から一週間ほど、用事で出掛けるので執筆が一切出来ないため、二週間ほど更新できなくなります。

ので来週と再来週の更新はお休みしたいと思います。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ