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グローリアオンライン  作者: テイク
第一章 魔王討伐編
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第二十一話 四槍の男と釣り日誌

 関所から出てから1時間。目の前に川が現れた。


「イースセント川です。この大陸を両断する川です」

「この大陸か。かなりでかいな」

「まだ上流だから川幅は狭いけどね」

「それにしてもこの森、でかいな」

「確か東のほとんどを森が覆ってる状態ですからかなり大きいですよ」


 リーナの言葉を聞きながら歩いているとマップの端にモンスターの反応があった。


「!、モンスターだ」


 その時木の上から黒くて茶色の毛が生えている蜘蛛のモンスターが6匹現れた。


 ステータスを確認する。


「ジェネスパイダー。森に生息する蜘蛛型のモンスターです。その牙には毒があるので気をつけてください」

「毒か、わかった」


 剣を構える。


『キャシャアアアアアァァァァァ』


 ジェネスパイダーが俺達に襲いかかってきた。


「何でこんなに気持ち悪いのよ~!」


 巨大化している分気持ち悪いのだろう。


「割り切れ。それ以外道はない」


 ユイは納得してはいないようだが一応は頷いた。


「さて、行くぜ、炎剣!」


 剣が燃え上がる。


『キャシャアアアアアァァァァァ!!』


 ジェネスパイダーに近づき斬りつけ剣を突き刺す。ジェネスパイダーは燃え尽きた。


「はあああ!」


 リーナが弓を三連続で放つ。矢はジェネスパイダーの頭のほぼ同じ位置に当たりジェネスパイダーは動きを止めた。


「よし!」

「風よ!、貫け!」


 ユイは細剣に纏わせた風を打ち出しジェネスパイダーに大穴を空けた。


「そんなに強くないな。いけそうだ」

「カイトさん戦闘は終わっていませんから気を抜かずに」

「わかってるよ」


 と言った瞬間残り3匹のジェネスパイダーが一斉に糸を吐いた。しかも網状になっていた。


「しまった!」


 俺達は蜘蛛の糸に絡め取られてしまった。


「クソ、油断した」

「まずいよ、これ剣じゃ斬れない」

「魔法で燃やすにしても燃やしたら私達も燃えてしまいます」

「万事休すだな」


 その間にもじりじりとジェネスパイダーは迫ってくる。


 もう終わりかと思ったとき空から4本の槍を持った男が降ってきた。


 それは着地と同時にジェネスパイダー2匹に両手に持っていた槍を突き刺した。


 槍が突き刺さったジェネスパイダーが光の粒子になり消えた。それと同時に最後のジェネスパイダーに3本目の槍を投げつけた。


 槍はジェネスパイダーを貫いていた。ジェネスパイダーは光の粒子になって消えた。


 網から抜け出して男を見る。動きやすそうな布の服を着た黒髪の男だ。


 ちなみにリーナはユイの羽についた糸と格闘していた。


 3本の槍を拾って男が近づいてきた。


「大丈夫か?」

「あ、ああ。なんとかな助かったよ」

「いいさ。ジェネスパイダーがうるさくて釣りに集中できなかったから倒しただけだし」

「釣り?」

「そう、釣り! 釣りだ! そうだ、お前、フィッシングを、やらないか?」

「は!?」

「よし!、ならば善は急げだ。Let,s fishing!」


 そのまま男は俺の服を掴んでどこかに連れて行こうとした。


「待て!、どこに連れて行く気だよ!」

「ハッハッハ!」

「ちょっと!、どこ行くのよ!」

「待って下さいよ~」

「TO☆MIと呼べ」


 ユイとリーナが言っているが物凄い力で引っ張られているため何も言えない。というか勝手に名乗るなよ。


 連れて行かれたのはかなりの広さの湖。マップには載っていない俗に言う秘境というやつだ。


 湖目前でようやく解放された。


「よし、さあ!、釣るぞ!。Fishing!」

「釣るったって俺は釣り道具なんて持ってないぞ。スキルもな」

「そう言うと思っていたぞ。さあ布教用だ」


 そう言って手袋と釣り具一式を渡してきた。


「おい、何だよ布教用って」

「さあ、やるぞ!」


 話聞いてねえ。


 しょうがなく、手袋をはめてみる。っていきなり釣りスキルが出てきた!


「特別製だ。若干だが装備する事で釣りスキルが手に入る」


「何だと!」


 なんて無駄なアイテムなんだ!


「釣りをなめるな!」


 殴られた。理不尽だ!


「さあ、釣るぞ!」


 餌を針につけて湖にたらす。いったい何が釣れるのやら。


「ヒット、魚の力、流れ、ここだ!」


 竿を思いっきりTO☆MI引く。一匹の岩色の魚が釣れた。


「何だ、その魚?」

「この腹の柔らかいところを……」


ドゴッ!


 魚が宝石を吐き出した。


「コイツは宝石魚と言ってな。体内で宝石を生成する。だから釣り上げてこうすると宝石を吐き出すってわけだ」


 なるほど……待てよ、これで金が稼げるんじゃないか?


「やってみっか」


 そして釣れたのは金色の魚。腹を殴って見ると純金を吐き出した。


「いきなりこれか」

「やるな」


 それから1時間半、釣りを続けた。俺は三十匹釣れた。


 端から見ると魚を虐めてるようにしか見えない。リーナとユイはドン引きしていた。

というか途中から寝てなかったか?


「結構釣れたな」


 俺が釣った宝石魚はなぜか純金ばかり吐き出した。おかげでアイテムマンパンだ。


 アイテムは100種類持つことが出来、各種30個まで持つことが出来る。


 純金で30個埋まっちまった。


「さて、湖に帰すか」

「ああ」

「せ~の」

「「リリース!!」」


 宝石魚達は湖に帰って行った。


「1ヶ月程したらまた宝石を溜め込むからな」


 TO☆MIが言った。


「まさかお前!」

「それよりもだ。カイト」


 TO☆MIにじりよってきた。


「君いい腕してるね。剣士にしとくのは勿体無い。どうだ?、うちの(釣りの)組に来ないか?」

「ちょっと仲間に相談してきます」


 とりあえず2人に聞いたがまあ、駄目そうだった。


「悪いな」

「いいさ、ならフレンド登録はいいか?」

「ああ」


 TO☆MIとフレンド登録をした。


「って、お前の名前トミーかよ、何だよTO☆MIって!」

「ハッハッハ!」

「笑うなよ!、タカラか、タカラなのか!」

「ハッハッハ、違う、とりあえず換金しに行くか。ついてこ~い!」


 TO☆MI改めトミーは勝手に歩いて行った。


「可笑しな人ですが道を知っているようなのでついて行きましょう」


 リーナの提案でトミーについて行くことにした。


「お~い、早くこ~い!」

「ああ、わかってるよ」


 トミーの案内で道なき道を進みなんと3時間で首都についてしまった。


リュエーリアの首都リュビスメースは落ち葉の降りしきる美しい街だった。


 街の奥には巨木の城が建っていて全体的に木造の家が多い。


「リュエーリアの首都リュビスメース!、まさか、こんな短時間で!?」


 リーナが驚愕していたがトミーは気にせず宝石屋に。


「いらっ……しゃいませ」


 ここはNPCの店のはずだが店員がトミーをみた瞬間凍りついたような気がした。


「換金をよろしくな、カイトも」

「ああ」


 カウンターに純金の入った袋を置く。


「ど、どうぞ」


 なんと純金30個が300万ゼルになった。


「まじかよ!」

「凄いです、これだけあれば家を10件以上買えますよ!」

「ハッハッハ!、良かったな。じゃあ、行くか」


 店を出ようとした時。


「おお神よ! 何故こうも私を苦しめるのですか!」


 NPCなのに叫んでいた。てか、泣いてた。悪いことしたな。


「それにしてもこんなに金持ってるとなんか心配だな」

「なら、銀行に行くぞ!、俺も行く気だったからな」


 城の近くにある銀行に向かった。銀行だけ石造りで厳重だった。


「お金を預けたいんですけど」


 受付のエルフに言った。


「はい、では、メニューで預けたい金額を設定してください」


 メニューを操作する。メニューの欄に銀行があったので選択し預ける金額を設定した。


「はい、300万ゼル確かにお預かりしました。またのご利用お待ちしております」


 終わったのでトミーのところに行く。


「じゃあ、これ全部塔の前線で戦っている人達に寄付で」

「はい、かしこまりました。いつもありがとうございます」


 なんとトミーは少しだけ残してあとはすべて寄付してしまった。


「いいのかよ」

「ああ、金があっても使わないからな」

「バカかお前」

「釣りバカだ」


 どうやら予想以上のバカのようだ。


「さて、じゃあな、また、会おう」


 トミーはそう言って去って行った。


カイトスキル 現在


片手剣スキル熟練度1146

両手剣スキル熟練度1132

短剣スキル熟練度1129

武器防御スキル熟練度1145

投擲スキル熟練度1128

索敵スキル熟練度1151

見切りスキル熟練度1159

回復補助魔法スキル熟練度1132

火魔法スキル熟練度1135

体術スキル熟練度1142


常時装備発動スキル


筋力スキル熟練度1159

俊敏スキル熟練度1158

跳躍スキル熟練度1142

受身スキル熟練度1163

体力スキル熟練度1154

魔力スキル熟練度1145

耐久スキル熟練度1185



リーナスキル 現在


弓スキル熟練度1179

短剣スキル熟練度1163

投擲スキル熟練度1164

武器防御スキル熟練度1149

索敵スキル熟練度1180

見切りスキル熟練度1180

水魔法スキル熟練度1165

風魔法スキル熟練度1180

回復補助魔法スキル熟練度1184

料理スキル熟練度1200


常時装備発動スキル


筋力スキル熟練度1175

俊敏スキル熟練度1189

跳躍スキル熟練度1186

受身スキル熟練度1170

体力スキル熟練度1170

魔力スキル熟練度1189

耐久スキル熟練度1169


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