第一話 アクセス
初投稿です。拙い文ですがよろしくお願いします。
よくある設定の小説ですが私オリジナルの小説です。
世界は機械技術の進歩により新たな時代を迎えた。
AIの開発によりロボットの性能は飛躍的にあがり人間の操作はいらなくなった。
それにより機械に出来ることは機械にさせることになった。仕事、家事、子守、それら全てを人間は機械に任せた。
しかし、ある弊害がでてきた。やることがないのである。いや、正確にはやることが少ないのである。
人々は娯楽を求めた。これにより完成したのがグローリアオンライン。世界初バーチャル・リアリティ・マッシブリー・マルチ・プレイヤー・オンライン・ロール・プレイング・ゲーム、略してVRMMORPGである。
ゲームの舞台はまさしく世界そのもの。
草原や森や海や洞窟、街、村、塔が存在するその広大な世界でプレイヤーたちは生活するのである。
塔とは、世界の中心にある千層もある塔で一層、一層がひとつの世界になっている。塔の中には同じく草原や森や海や洞窟、街、村までもが存在する。その塔の中を武器を手に上層への門を探して頂上を目指すことも出来る。
普通のMMORPGと同じく種族や魔法などのファンタジーMMOには必須と思われている設定は顕在だが、このグローリアオンラインは大胆にも経験値やHP、技の要素を大幅にカット。より現実に近い戦闘が出来るようになっている。そのため戦闘は自身の運動神経に依存している。
レベルアップや技の習得の代わりにスキル熟練度システムというものがある。たとえば《片手剣スキル》なら、スキルの熟練度があがれば片手剣を装備した時の威力、命中補正や振りの速さがあがる。これにより運動神経が悪い人でも快適に楽しめる。
スキルは戦闘スキルだけでなく、 鍛冶や細工、裁縫など製造系、釣り、料理、音楽などの日常系など多岐にわたり、プレイヤーは文字通り《生活》が出来る。努力すれば、自分専用の家を買うことも可能だ。
多くの人々は、このゲームに魅力された。開発された時は参加者が殺到した。
専用施設で生命維持などは機械に任せて人々はゲームにのめり込んでいった。それは全世界規模で起きた。
だから、一応の制限がある。16歳にならなければゲームに参加する事は出来ない。また、義務教育が終わらない限りは参加は認められない。
そして今日は俺、水無月カイトの16回目の誕生日。
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「よっしゃ!」
誕生日を迎え、俺は念願の16歳になった。義務教育は2ヶ月前に終わりあとは誕生日を待つだけだったのだ。
早速、俺は家を飛び出す。グローリアオンラインに参加するためだ。
家を出てすぐに俺と同じくらいの年の金髪でメガネの男と青色の髪を腰まで伸ばした女に会った。
「よう、アキラとミリア」
俺はその2人に声をかけた。
金髪メガネの男はアキラ・ライトニング。青髪の女は藤堂ミリア。2人とも俺の幼馴染みだ。
「よう、カイト」
「おはよう、カイト」
2人が返事を返してきた。
俺達3人は歩きながら話した。
「お前もやっと参加出来るようになったんだな」
アキラが言った。
「おう」
アキラと俺より1ヶ月早く、ミリアは1週間早くグローリアオンラインに参加出来るようになっていた。だけど、スタートするときは一緒にと言って俺の誕生日を待ってくれていたのだ。ほんとに良い奴らだ。
「だから、今日からガンガンやろうぜ」
「そうね」
こうして俺達は、話ながらグローリアオンラインステーションに向かった。
グローリアオンラインステーションというのはグローリアオンラインを行うための専用施設だ。参加者の健康管理を行っている。
グローリアオンラインステーション着くと俺達受付に向かった。
「あの、グローリアオンラインに参加したいんですけど」
ミリアが受付の女性型ロボットに話かける。
「はい、では、身分証を提示してください」
言われた通り身分証を提示する。
「確認しました、カイト様、アキラ様、ミリア様ですね、登録しました、それでは、五階のフロアに行き指示に従って下さい」
「はい」
俺達は五階に向かった。
「お待ちしておりました、カイト様、アキラ様、ミリア様、それでは通路をお進み下さい」
アナウンスの声に従い通路を進むといくつかの更衣室があった。
「では、着替えてお進み下さい」
「じゃあ、カイト、アキラ、待たね」
「ああ」
「待たな」
ミリアが端の更衣室に入って行った。
「じゃあ、俺達も行くか」
それぞれ更衣室に入り特別な服に着替える。体にジャストフィットした服だ。
所持品などをカゴに入れて目の前の扉から外に出る。そこには、人が入った沢山のカプセルが並べられていた。
2人は既に着替えていた。
「空いているカプセルにお入り下さい」
ちょうど空いていた3つ並んだカプセルに入りヘッドギアを付けた。
「いよいよだな」
アキラが俺の方を向いて言った。
「そうだな、緊張するよ」
「私も」
ミリアも緊張している。
「でも、ワクワクするな」
「ああ」
「うん」
「じゃあ、2人共、今度は、向こうで会おうぜ」
そう言った瞬間、俺の意識はフェードアウトした。
感想などお待ちしてます。