表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

24/24

24.これからもよろしく


 父は逮捕された。

 どうやら私たち家族を捨てた後にも借金を背負ってしまったらしく、首が回らなくなった末の凶行だったらしい。

 

「お姉ちゃんさ、結局あの日は何だったの?」


「ちょっと人に呼び出されてね」


「ふーん。友達いないくせに」


「い、いるよ! ヒマリとか……」


「あれ友達って言えるかなあ」


 家族には明かさずに済んだ。

 そのおかげでリリカは今も父親のことで頭を悩ませずに済んでいる。

 お母さんは何となく察してそうだったけど……まあ一応ニュースになったからね。


 自分の行いに後悔はない。

 大事な家族の平穏を守れたなら、それでいいのだ。



 * * *



「ヒマリ、ごめん!」 


 私は小日向ヒマリの家に(マンション住みだった)赴いて、彼女が出迎えた瞬間勢いよく頭を下げた。

 何しろ自分のせいで命の危機に晒してしまったのだ。

 

「許してくれとは言わない、でもヒマリの望むことなら何でもするつもりだよ」


「何でもって言いましたね?」


 あれ、と顔を上げるとヒマリは何やらにんまりと笑っていた。

 してやったり、みたいな顔だ。


「まずですねえ、ユウさんの自室にカメラとマイクを設置させてください。それと撮影用ドローンを一機お譲りしますので、こちらもダンジョン探索の際は常に回しておいてください」


「ちょ、ちょっと! そんな堂々とストーカー宣言するやついる!?」


「いますよ、ここに」


 ヒマリはなぜか自慢に大きな胸を張る。

 頭痛くなってきた……この子のストーカー気質は治らないのかもしれない。


「まあ、それは冗談としてですね」


 冗談だったんだ。


「冗談だったんだ、みたいな顔しないでくださいよう。……その、今回の件ってやっぱり配信中だからって気を抜いて攫われたあたしに責任があると思ってるんです。だからその、ごめんなさい」


「ヒマリ……いいよ、そんなこと全然気にしてない。正直愛想を尽かされると思ってたよ」


「そんなことありません! あたしは何があってもユウさんのことが好きですから!」


 …………なんというか。

 この子はいつも真っすぐだな。


 一生懸命で振り返らない。

 そういうところはやはり好ましく思ってしまう。


「……じゃあ、これからもよろしくね」 


「はい! 墓の下まで一緒ですよ!」


「それは重いなあ……」


 そんなやりとりをしつつ。

 墓の下までは行かずとも、長い付き合いになりそうだなあ――――なんて確信に近い予感を覚えずにはいられないのだった。


これで本作は完結です!

これまでお付き合いいただきありがとうございました!

引き続きブクマや評価、感想などお待ちしております!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ