私初めてキレる
本日18時にも更新します
私は、目の前に広がっている光景に驚いていた。
今まで、私やソフィア以外に負けたことがないホルカが、見るも無惨に、しかも、一方的に負けて首を捕まれて身体中に傷ができて、頭から血を流して、胸がポロリどころか完全に見えている姿に驚いていた。
しかも、私と変わらないくらいの少女に負けているというのが驚きだったが、何だろうこのふつふつと奥底から沸き立つ気持ちは?
「ホルカ!」
「ノエルお嬢、逃げてください!」
私を見たホルカは、こう言っているが、逃げようとは思わなかった。
むしろ……
「へー、あれがお前の主ねぇ!」
少女がホルカの首から手を離すと私に近づいて、
「初めまして、私の名前はエルガル魔王軍三極魔将の一人で《豪腕》のエルガルと呼ばれているものです以後お見知りおきを」
私に向けて礼儀正しく挨拶しているが、私にとってはどうでもよかった。
「何の用?」
「単刀直入に言うわ、あなたを魔王軍に勧誘しにきたの! まぁ、もう答えは決まっているだろうけど!」
「ええ、決まったわ!」
「そうなら……」
エルガルが後ろを向いた瞬間、私はもしもの時の為に持っていたナイフをとってエルガルに向けて投げた。
エルガルはいきなりの事でかわす事が出来ず頬から血を流した。
「これが、私の答えよ!」
私の気持ちは、ハッキリとしていた。
コイツにひいては、魔王軍に入るきなんてない。
それどころか、大切な仲間のホルカを傷つけたヤツに着いて行くきなんて毛頭ない。
「あなた、それがなにを言ってるのかわかっているの?」
「ええ、もちろん!」
「そう、ならここで死ね! とりあえずコイツは邪魔だな!」
エルガルは、ホルカを蹴ってどかす。
私は、さっきから抑えていた殺気がちょっとだけ漏れでていることに気づいているが、抑えようとはしなかった。
「ソフィア、エリン、ヘレナあなた達の中で『回復魔法』もしくは、『浄化魔法』を使えるならホルカを治癒して替えの服を持って来てちょっとだけここを離れてそれと、ここに誰も近づけないで!」
ソフィア達は、少し動揺しているというよりも、少しだけ恐怖しているという感じだった。
そして、ソフィア達がホルカをアルル達の所に運び込んだ。
「ふーん、そんなにあの雑魚……」
エルガルが何か言いかけていたが、何かに気づいたようで、途中で言うのを止めた。
というよりも、恐怖で黙ったと言った方が正しい。
何故なら、エルガルが気づいた何かは、私の前前世つまり、殺し屋だった時の私が一回しか出さなかった本気の殺気、というよりは、抑えていない状態の本当の殺気と言った方が正しい。
その時、私は自分の中でふつふつと沸いてきた気持ちの正体がようやくわかった。
怒りだ。
仲間を、初めて出来た仲間を傷つけたヤツに対する怒りだった。
「な…こんなものこけおどしだ死ね…えっ!?」
エルガルは、恐怖して震える自身の左手を抑えて殴りかかってきたが、私は、一切かわさず、左手で受け止めた。
それに驚いたエルガルの鳩尾目掛けてパンチをくり出すと、積み上がっていた机にぶつかって机が粉々に砕けてエルガルの上に落ちて下敷きになった。
私は、エルガルに向かって歩いて行くと、エルガルが出てきたが、その直後、口の中が切れたのか血を吐き出した。
「私に何をしたの? まさか、魔法で弱体化させたの? じゃなきゃ説明がつかない?」
「いいえ、私は何もしていないわ!」
私はそう言って歩みを止めなかった。
エルガルは恐怖で後退りするが、もう一度左手で殴りかかったが、私はそれを、『固有能力』 『鎌召喚』で出した鎌で切り裂いたためエルガルの拳が届くことはなかった。
エルガルの左手があったところから血が吹き出すのと同時に痛みで叫びのたうち回っていたが、私はエルガルの左手を掴んでエルガルの横に立って足で抑えてあえて、エルガルをあえて治してから髪を掴んで、
「いい、今度私の仲間に手を出したら次は殺すから! それと、魔王に伝えな……」
私が耳打ちした内容を聞いてエルガルは目を大きく開けて、
「わかった」
その一言を言った直後、私はエルガルの顔を地面に叩き着けた。
そして、エルガルは、
「覚えていろ!」
小声でそう言って『転移魔法』と思われる魔法を使って何処かに消えていった。
「面白かった」
「続きが気になる」
と思いましたらぜひ、「☆☆☆☆☆」評価お願いします。
面白くなかったら☆1だけでも構いません。
それと、他にも連載しておりますURLを下に張っておくので興味がありましたらぜひ読んでみてください
↓
https://ncode.syosetu.com/n8678ha/
それと、もしよかったらブックマークもお願いします。