てぇてぇ禁止!!
一ヶ月後
鈴原ミコト
電能力:78000
前評判通りのFPSの腕前
バッタバッタと敵プレイヤーを倒していく配信は爽快感がある
桃空モモカ
電能力:74000
ホラゲーをゆるい口調でプレイする配信が人気、ゾンビをゾンちゃん呼びする彼女の個性にリスナーは釘付け
闇谷ヨルカ
電能力:63000
初配信で脚光を浴びたが、ゲーム配信は振るわず
とにかくゲームが下手!まずボタン操作がおぼつかない、やるゲームもとりあえず人気作をやってる感がある
「あ…ミコトさん、モモカさん、お疲れ様です…尻でもお揉みしましょうか?へへっ」
「なんで急にそんな卑屈になってんだよ!」
「前とギャップが凄いよぉ」
ソファの上で正座しながら同期に媚を売る
私はこの一ヶ月ですっかり自信を無くしてしまった
「モモカさん、おっぱい重いでしょう?私が支えましょうか?へへっ」
卑屈な笑みを浮かべながら立ち上がりモモカに近づく
モモカは咄嗟に胸を押さえた
「おい、モモカに触るな」
ミコトがモモカの前に立ち塞がって私を制した
今までにないくらい真剣だ
「…きあってんの?」
「「?」」
「付き合ってんのかってぇぇっ!!?」
「同期三人で二人がくっついたら一人余るだろぉん!?」
やりきれない怒りを表現するかのように私は事務所の机の上でブリッジをした。
「付き合ってるてぇ///」
「ま、まだそこまで行ってない///」
「甘酸っぱ過ぎるぅぃ!!」
ブリッジしながら号泣する私の胸にマネちゃんがドサっとパソコンを置く
平らだから安定しているね!
「ヨルカさん、まだ挽回は出来ますよ。先輩とコラボしてみましょう」
「先輩とクォラァボォ?」
私はピタッと泣き止んでマネちゃんに視線を送る
「そろそろ配信に慣れてきましたよね。ここで先輩とコラボして更に配信の幅を広げましょう」
…先輩とコラボか、今まで同期とコラボしかしてなかったけど、ここでうまくやれば電能力を一気に上げるチャンスだ
「ついに我が真の力を解放する時がきたようだな」
「たまに厨二モードになるのはなんなの…」
やってやる!先輩とコラボして電能力1兆になってやる!!
そう決意して私はブリッジを解いて立ち上がろうとしたが、マネちゃんに肩を押さえ込まれて留められる
「どこ行くんですかヨルカさん?今日は四半期に一度の会議ですよ」
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