この世を我が支柱にしちゃいましたけど
結果から言えば私こと闇谷ヨルカの初配信は大成功だった。
イラストで自己紹介と仲良くしたいアイドルステージのライバーを描くことによってリスナーの興味を大いに惹いた。
闇谷ヨルカ
電能力:50000
「うおぉぉぉぉぉっ!!」
力がみなぎってくる!身体中の細胞が波打っている
今にも肩からゴツいツノが生えてきそうな勢いだ。
「この世を我が支柱にしてみせようぞ!」
と、カッコよく台詞を吐きながらポーズを決めていると
「なにやってんだ…」
「ヨルカちゃん面白いねぇ」
同じく初配信を終えた同期二人が部屋に入ってきた
やべ、ここ事務所だった
鈴原ミコト
電能力:48000
桃空モモカ
電能力:45000
ちょっと恥ずかしい所をみせてしまったが、気を取り直して同期たちに話しかける
今や私の方が格上だ、ビビる必要はない
「あれー?誰かと思えば我が愛する同期たちではないかー?」
「ささっそんな所で突っ立ってないでかけてくれたまえ」
「なんで社長みたいな口調になってんだよ!」
「我が愛する同期ってぇ…」
私はソファに深く腰をかけて足を組んだ
「もうキミたちに尻を痛めつけられる必要はなくなったからね」
「態度も胸も大きくなるってモノだよ」
「胸は大きくなってないよぉ」
「尻を揉んでやった恩を忘れたのか!?」
「はい!ストップ!」
マネちゃんが仲裁に入る
丁度今来たようだ。なんでマネージャーなのにいつも遅れてくるんだよ
「ヨルカさん、尊大な態度は感心しませんよ」
「マネちゃんいいよぉ、モモカ気にしてないし」
「私は尻の件気にしてるけどな」
ミコトはいつまで尻のこと気にしてるんだよ
本当にコイツは尻のことしか考えてないお尻揉み星人だな
「尻のことは置いといて、皆さん初配信お疲れ様でした。評判良かったですよ」
「あー!やっぱりかー!評判良かったかー!!案件とかドンドン入ってきてる感じ?」
「案件は入ってません」
そう冷たく言い放ちながらマネちゃんはお馴染みのパソコンを開く
「明日から通常配信を始めて下さい、配信環境を今一度チェックするのも忘れずに」
「モモカ頑張るよぉ!ホラゲーするんだぁ」
「私はやっぱFPSだな」
ゲーム?不意を突かれて私はきょとんとしてしまった
「どうしたんですかヨルカさん?実家に久々に帰ったらパチンコ屋になってた時みたいな顔してますよ」
「どんな顔だよ!いやそれより、みんなゲームするの?」
「ゲームしないといけないワケではありませんが、ずっと雑談だけしているわけにもいかないでしょう」
確かに…ずっと雑談してられるのは天才かバカだけだ
初配信に気を取られ過ぎていて初配信後のプランを何も考えてなかった
「ヨルカさん大丈夫ですか?」
マネちゃんが心配そうに私に声をかける
「だ、大丈夫?誰に聞いてるのかねキミぃ?この世を支柱に収めた闇谷ヨルカに不可能はないのだだだよ」
(((めっちゃテンパってるー!)))
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