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03 乙女げーむ(RPG)




 うぅ・・・なんで落下地点に!ピンポイントに!立ってんのさ!


 いやでもぶつかったのはこっちだからちゃんと謝らなきゃいけないよね。


 ょぅι゙ょだけどそのくらいわかるよ!うん。



 「ごめんなさい・・・大丈夫ですか?」


 「はあ!?このオレにこんなことしてタダで済むと思ってんのか!?全く・・・ってなんだお前か。なんでお前がこんな所に居るんだ。病気が移るだろ、あっち行け」


 「な、な、なっ!もう私病気じゃないもん!それにこれからはじょーぶな体をつくって5さいになったらまほうをたっくさんつかえるようになるんだもん!」


 全く失礼なヤツだ。会うたび会うたびいちいち癇に障る事を言いやがって。



 透き通るような金色の髪に空色の瞳。

 世間のご令嬢方が黙ってられないような美貌を持ちながら内面は失礼で自信家で俺様で甘やかされて育ってワガママ放題である二つ上の私の兄貴・・・



 そう、コイツはこの国の王子であるイグナーツ・ハイル・フェーブスである。



 ん?イグナーツ・ハイル・フェーブス・・・



 あっ、あぁ〜〜〜!!!


 思い出した!


 なんか引っかかると思ってたんだよ!



 繁栄の加護を持つ乙女、第一王子のイグナーツ、その妹のゲルトルーデ・・・


 まさかこの世界ってもしかして私が前世でハマってたあの、乙女ゲーム兼RPG『救国の乙女〜あなたは誰と共に歩むのか〜』の世界!?



 そんでもって私は、恋愛パートではほぼモブのチョイ役であるのに対して、繁栄の加護を持っていたが故に魔王国からの刺客に殺されてしまい、そこから戦争が始まるというRPG編の冒頭で殺されてしまうあの王女なのー!?



 いやちょっと待って、整理しよう。

そういやこの乙女ゲーム、後半のRPGも出来が良くて滅多に乙女ゲーなんてしなかった私でさえ買ってプレイしちゃったんだよね。


 懐かしい・・・


 いやいやそうじゃなくて、前半はまあ良くあるテンプレの乙女ゲームでヒロインとヒーロー達が恋愛をして時には邪魔が入ったりして障害を超えて成長していき愛を育んでいくという話だったはず。



 前半で友好を深めれば深めるだけ後半での初期能力値が上がるが、恋人となったキャラは能力値はずば抜けて高くなる反面、戦闘では主人公ばかりに気をかけてやれ回復だ守りだばかりになり、攻撃がおろそかになってしまうという欠点もあった。



 たいしてHPが減っていないのに勝手にアイテム使ってくるしでムカついたから私、みんな友人のノーマルエンドしかアレクリアしてないんだよね・・・


 全員と恋人になって逆ハーしてRPGは持久戦ってのも聞いたけど流石に・・・色々無理だわ・・・



 このゲーム、クリア後のやり込み要素が結構あったし、難易度も高くて楽しかったんだよねえ。



 そしてこのゲーム、ヒーロー達からの好感度が好きでも嫌いでもない普通の関係くらいの好感度で、ヒーローたちに会いに行くであろうイベントを悪役令嬢に全振りしたら・・・


 なんとなんとRPG編で悪役令嬢ちゃんが仲間になっちゃうのでーす!



 これがまた強い!攻略キャラよりもブッ壊れ性能だからね!チートだよチート!ってレベルだったよ。


 でもこのルート、特別なスチルも何もないからやる人ってRPGの方を楽しみたいって人や悪役令嬢ちゃんのファンしかやらないだろうし、攻略サイトとかにも載ってなかったんだよね・・・


 悪役令嬢ちゃんのスチル・・・欲しかった・・・




 そう!何を隠そう私はこの悪役令嬢ちゃんが一番の推しなのである!!!


 悪役令嬢ちゃんらぶ!!!



ようやく思い出したよ。

主人公はどっちかというと乙ゲーよりギャルゲの方がやってたけどノベルゲーよりRPGとかSTG、SLG派だったよ。

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