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40 帰りましょう




 私達が先程の場所へ戻ると、信者達は全員縛りあげられており、カリーン先生は隅の方で私作のGGAをプレイしていた。

 ウェルテクスさんはその後ろから興味深そうにプレイを眺めている。

 私達が歩みを進めると気付いたようで、GGAを仕舞い込み駆け寄ってくる。



 「トルーデ様~やりましたね!こっちも全員捕らえ終わりましたよ」


 「おお、戻ったか。無事助け出せたようで良かったのう」


 「あれだけの人数を全て捕らえるなんて。カリーン先生はやはりすごい方なのですね」



 ユディが感心したようにカリーン先生を見つめる。

 見つめられた本人は満更でもないようで、ふふんと勝ち誇った表情をしている。



 「それでそちらの方も始めてお目にかかる方だと思うのだけれど、どなたですの?」


 「そういえば後で紹介するって言ってたよね。こちらの緑の髪の方がウェルテクスさん。元風精霊らしいよ。こっちのちっちゃいもふもふの犬がわかばで、さっき鉄格子を曲げたのがエルムだよ」



 「精霊様!?まさかこんな短期間で精霊様2人と知り合えるなんて。私を捕まえた方も精霊様と言われていたので正確には3人でしょうか?」


 「その件じゃが、あやつは精霊ではないと思うぞ」



 今までのような気さくな表情を消し、ひどく神妙な顔つきでウェルテクスは話し出す。



 「見た目は光精霊そのものじゃった。しかし中身が混沌としておるのじゃ。精霊と人間との間に出来た子とも違う、もっと不快で恐ろしいものじゃ。アレは精霊と呼ぶべきではないじゃろうな」


 「精霊でも人間でもない・・・もしかして魔族なのでしょうか」


 「魔族とはなんじゃ?」


 「魔族とは、人間の見た目とは違う特徴を持ち、凶悪で残忍な種族の事です。普通の人間より強い力を持ち、魔獣を操り、過去にも何度か村や町が襲われたりする事件もありました」



 カリーン先生が問いに答える。

 確かゲームでは魔族は角が生えてたり尻尾がついてたりしてたような気が。魔王も角生えてたし。

 でも闇精霊は角が生えてるもんだってニーレさんも言ってたし、そうなると魔族って精霊様の外見を模してるって事になるよね。

 精霊は信仰されているのに魔族は敵とみなしているってなんだかおかしいような。



 「魔族と言うのか。じゃあここの人間にとっては其奴らが敵になるというわけかのう」


 「しかしまだ被害もそこまで大きくないですし、大群で攻められるなんて事にはなってはいないのでお互い不干渉を決めています」


 「そうなのか。いやな、精霊について勘違いされたら嫌じゃのうと思うて言っただけで他意はないから気にせんでおくれ。そうじゃ、こやつらを地上まで運ぶのだろう?手伝ってやろう。風よ(エーアデ)



 そう言ってウェルテクスは詠唱すると、捕縛した信者達を浮かび上がらせる。



 「それでこやつらはどこまで運べば良いのじゃ?」


 「そうですねぇ、途中で捜索隊と遭遇できれば良いのですが。とりあえずこの場所から出た所までお願いします」



 「了解したのじゃ」



 私達は、来た方向・・・には何も無く進めそうには無かったので、逆方向に向かって歩き出した。

 しばらく歩くと、突き当たりに階段が現れたので私達はそこを登って地上を目指す。


 私達が落ちた穴とは違い、あまり深くは無いようだった。


 階段を登りきり、塞がれている板を取ると、なんと先ほどの公園のガゼボへと繋がっていた。

 だから公園にリボンが落ちていたのか・・・遠回りをしてしまった感が否めない。

 まあウェルテクスさんともエルムとも出会えたし良かったのかな?


 ガゼボから外へ出ると捜索隊である騎士団の団員を見かけたので、信者達を任せて私達は王宮へと戻る事になった。

 騎士団の人が馬車を手配してくれたようで、帰りは馬車で帰る事になった。


 そういや私王女なのにここまで徒歩で来ちゃったし何気に馬車乗るの初めてだな・・・

 これって王女としてどうなんだろう。まあいいや。

 ウェルテクスさんも一応今回の功労者だし、精霊という事もあって一緒に王宮へと向かう事になった。


 報告は私とカリーン先生とでする事になるんだろうな。あぁ、わかばとエルムの説明もどうしよう・・・

 うーん、何を報告すれば良いんだろ、あの近未来的建物の事はもう説明は省こう。説明した所で多分理解してもらえないだろう。

 えっと、集会をしてみんなが集まっている時に突入し、この件の首謀者であろう精霊と偽って信者達を洗脳していたと思われる、ラウラという女性と・・・ラウラという女性・・・ラウラ・・・


 待てよ、ラウラという名前、どこかで聞き覚えが。それにあの容姿もぼんやりとだが見覚えがある。どこだ、どこでだ・・・



 「魔術師ラウラ・・・」



 カリーン先生も同じ事を考えていたらしい。私に聞こえるか聞こえないかのとても小さな声で呟いた。


 魔術師ラウラ・・・ゲームの登場人物で私達の味方だった人物だ。

 名前も顔も一致している。ただ、ゲームにはなかった羽を持ってはいるが、それを除くならゲームのラウラそのものだ。


 これは、ゲームに出てくる登場人物について一度調べてみたほうがいいのかもしれない。


 揺れる馬車の中で今後の事を考えながら私達は王宮へと戻ったのだった。

捜索編サクッとやるつもりが結構長くなってしまった

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