02 丈夫な体を作ります
中身は成人済みだけど体の年齢に引っ張られているので言動等幼いです。
まださんさいです。ょぅι゙ょ
ということで体を鍛えることにしました。
といってもまだ3歳児だしあまり無理もできないので本格的な筋トレというものはしない。
ヒルデと約束もしたからね。
ということでまずは歩き回ることにした。
えっ、走らないのかって?
どうやらこの体、とても貧弱のようなのだ。
先ほどほんの少しだけ走ってみたのだが、すぐ息が上がってしまい挙げ句の果てに小さいせいか転ぶ転ぶ。
このままでは鍛える前に倒れてしまうと判断し今に至るのである。
また転んでしまわないようにヒルデと仲良く手を繋いでとてとて歩いている。
というかうち広いな!流石王族・・・
一人で歩き回って迷う未来が簡単に見えるぞ・・・
はあぁ・・・とりあえず歩いて体力はつけるとして、小さい頃にやっておくといいことは体幹を鍛えることだろうか?
体幹・・・体幹か・・・どうすれば鍛えられるんだっけな?バランスボールとか?
いやでもこの世界にバランスボール、もしくは類似品とかってあるのか?
「ねえヒルデ」
「なんですかトルーデ殿下」
「このくらいの大きさのまるくてぶよぶよでやわらかいボールみたいなのってある?」
そう言って大きく手を広げてみせてみた。
「ふむふむ・・・膜を張った水魔法なら似たものはすぐ出せると思いますが・・・」
なにそれヤバイ。というか魔法!魔法って言った!
まさかの生魔法が見れる!テンション上がってきたぁぁあ!!!
「ヒルデおねがい!それだして!」
「分かりました。『生命の根源たる清き水よ、我が名ヒルデに従い汝の姿を示せ!ヴァッサー!』
「うわーっ!すごーい!!!」
詠唱と共にヒルデの周囲に水が集まったかと思うと、みるみるうちに目の前にぷよぷよの水のボールができていった。
初めて見る魔法はきらきらしていて神秘的でいてすごく、すごく綺麗だった。
ますます魔法が使いたくなってしまった。
どうしてくれよう!
「それでトルーデ殿下、これで一体なにをするのですか?」
「それはね!こうするの!」
私は勢いよく水のボールに飛び乗った!思った通りの弾力に艶に肌触りの良さ。
さらにひんやりしていて今の時期にはぴったりのバランスボール・・・
しまった!こやつには取っ手がない!
そのままその驚異的な弾力性により私は吹っ飛び、運悪く落下地点にいた”ヤツ”にぶつかり受け身を取った。
あぁ・・・着替えたのにまた泥まみれに・・・
あーあ、また怒られちゃう・・・
受け身は基本動作。体に染み付いている。