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25 禁書庫へ突撃します




 昼食を食べ終えた私達は禁書庫へと向かう。

 禁書庫は、この国の重要機密や歴史的な書物などが保管されており、王の許可を直接得て、王の持つ禁書庫の鍵を使って初めて開けることができるものだ。


 そんでもって鍵が超複雑で、その上手順もあるのでまず普通の人が入り込むという事は困難だろう。



 鍵を開け重苦しい荘厳な扉を開けると広がるのは黒い闇。


 6人で中に入り様子を伺っていると、ギギィ・・・と後ろから大きな音が聞こえたと思うと、バタンと勢いよく扉が閉まる音がし、私達は闇に包まれた。


 「うわぁ・・・真っ暗だぁ・・・何も見えない」


 思わず呟く。今どこに誰がいるのか全くわからない。


 「ウワーッ!何も見えねえ!そうだ、火魔法で灯すk」


「トルーデ様!光!光魔法!早くしないとお馬鹿さんが火魔法使ってしまいます!どこに書物があるかわからないのに使われてしまったらもう本能寺の変ですよ!本だけに」



 私は後でカリーン先生をどつく事を決意しながら急いで詠唱を行う。



 「光よ(リヒト)



 詠唱を行うと辺り一面が眩い光に包まれる。

 ま、眩しすぎる・・・ついさっきまで暗闇にいたせいかめちゃめちゃ眩しく感じる。

 光に慣れない目がようやく慣れてきたと思ったら見慣れない色が目の前に飛び込んできた。


 アザレアの髪に気の強そうな漆黒の瞳、これでもかというくらいに主張をしながら揺れる(ドリル)・・・それに加えて、


 「ヒッ、魔、魔族!?」


 エルンストが悲鳴をあげその場にヘタリと座り込む。


 そう、頭部にはそれは立派な()を生やした女の子が睨むような顔つきでこちらを見ていた。


 私は思わず身構える。

 魔族と会うにしても物語の後半のはず、ましてや戦闘だなんてイレギュラーすぎる。

 まさかゲームと違う事での弊害なんだろうか。

 禁書達には悪いがなるべく傷つけないよう頑張ろう。


 相手の出方を待っていると、その魔族?の角を生やした女の子は口を開く。



 「ちょっと、いきなり照らす奴がある?暗いのからいきなり明るくするもんだから目が痛いんだけどどーしてくれんのよ!それに何?魔族?なんで私がそんなものと同類にされなきゃなんないのよ!あーそれもこれも全部あの過労死寸前女神と風のクソジジイのせいだわ。なんかまた腹立ってきたわ」



 なんかよく分からないけどめちゃくちゃ怒ってる。

 2つのドリルがぐわんぐわんと勢いよく揺れている。



 「魔族ではないのですか・・・ではその角は・・・?」



 ユディが恐る恐る尋ねると、角を生やした女の子は不機嫌そうな顔を浮かべ、ダルそうで面倒臭そうに溜息をつきながら答える。



 「はぁ・・・闇精霊なんだから角が生えてるのは常識でしょう?魔族なんていう野蛮なポッと出の奴らと一緒にしないでくれる?」



「闇精霊・・・精霊様なのですか!?まさかこの禁書庫に住みついていて、お力をお貸しくださるとかですか!?」



 へたり込んでいたエルンスト闇精霊と名乗る女の子にキラキラとした視線を向ける。



 「な、こんなカビ臭くて辛気臭いところに住んでるわけないでしょ!失礼ね!それに今は訳あってパシられてるけど私こう見えて精霊の貴族なのよ。人間なんかに力を貸す訳ないじゃない!」


 「精霊様に貴族とかそんなのあるのか?なんか人間みたいだな」


 「なんか貴方達勘違いしてない?精霊っていうのは種族よ。それに闇精霊っていうのは闇魔法が使える精霊ってだけで、闇を司るとか闇の力を貸して魔法の手助けをしてあげるとかそんなのじゃないからね」



 はて、その話だとなんだか魔法についての認識が違ってくる気が。



 「失礼を承知でお聞きしますが、魔法を使用する際には精霊様の力をお借りして行使しているわけではないと、そういう事でしょうか」



 カリーン先生がすかさず質問をする。



 「えぇ・・・冗談で言ったんだけど本気だったの貴方達。魔法というものは、自然界に満ちるマナを利用し、自らの体内にあるコアと組み合わせて発動するものであって、精霊が力を貸して発動するものじゃないわよ。まあ一部例外もあるけれど。というかその話だと精霊どれだけいるんだって話じゃない。湧きすぎでしょ虫じゃあるまいし」


 「じゃ、じゃあ精霊の力を借りて魔力を使っているという話は・・・」


 「おとぎ話かなんかが紆余曲折あって定着したかなんかじゃないの。人間のことなんて知らないけど」



 兄貴がショックを受けている。

 まああんだけ精霊に愛されない欠陥品とか言ってたし、精霊のことはなんだかんだ信じていたんだろう。



 「その、私達そのおとぎ話って奴を長年信じて研究してきて伝えてきたというか。その、もしよろしければ正しい知識を教えていただきたいなあとか・・・」



 ダメ元で尋ねてみると、闇精霊と名乗る少女はきょとんとした顔をしたかと思うと、ほほーうと言った感じでまじまじと私の顔を眺める。



 「あら珍しい。神憑きじゃない。そうねえ、なんかここ、文明レベルも低そうだし、トンデモ理論が飛び交ってるし不安になるわね・・・なんだかムカついてたのが治まってきたわ。ああそうだ、自己紹介がまだだったわね。私はニーレ=ダンケルハイト。これも何かの縁だし、このままデマが流れるのもなんだか嫌だし答えられることは答えてあげるわよ」



 こうして私達は闇精霊と名乗る少女・・・ニーレと知り合うこととなった。

ニーレは探してる人物の痕跡を追って禁書庫に入っていました。

精霊さんには人間の道理など通用しないので精霊の抜け道を使って禁書庫に入ってきました。

因みに魔族というのは人間とは違う異形としか一般的には聞かされていないため、勘違いをしました。

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