21 お話ししてみました
そんなこんなでユーディットと(オマケでカリーン先生と)少しばかりお茶会をする事になった。
「あの、蒸し返すようで悪いとは思うのですけれども、私の兄の事ってどう思っていらっしゃいますか?」
「すごい単刀直入でいきましたねトルーデ殿下・・・」
え?だって大切な事だよ?兄貴をどう思うかで今後のことが変わってくるし。
「イグナーツ王子殿下の事は今回お会いするのが初めてだった為なんと言って良いのか・・・しかし目の前で直接悪意のある言葉を浴びせられたのは少し、傷つきましたわ・・・」
そう言ってユーディットは少し顔を曇らせる。
アレは酷かったなあ。
もし仮にアレが照れ隠しだったとしてもアレでは好きになってはくれないよ。
というか王子たちのお付きの人達も人達だよなあ。
あんな差別用語を、それも婚約者に向けて言い放っているのに誰も注意しないなんて。
「しかし、今回は初めて会ってお話をするとの事でしたし、お互いに相手を知らなさすぎますわ。それにきちんと説明すれば、分かっていただけるのではないかとも思うのです。だからもう少し私、頑張ってみようと思いますの」
ぐっ・・・良い子だ・・・良い子すぎる。
問答無用で排除だとか、婚約とか絶対解消してやる!とか考えてた自分が恥ずかしい。
お互いに相手を知らない・・・か。
そういや私も兄貴の事って正直よく分かってないかも。
ぶっちゃけ5歳の時に罵倒された事くらいしか思い出がないし、まんまだったから抜け落ちてたけどゲームの中での兄貴しか知らないや私。
この世界はゲームと世界観もキャラもなにもかもが共通する。
しかしこの世界はゲームなどではなく紛れも無い現実なのであり、ゲームとは似て非なる世界なのである。
(分かっていたはずなのに私、全然分かって無かった・・・)
ゲームのストーリー、"推しを断罪して貶める悪い奴だ"という固定概念に囚われていた。
今の兄貴自身の事をよく知らずに勝手に正義のヒーロー気取りで悪役令嬢ちゃんを守ろう!とか思ってた。
まあ性格は今の時点でクッソ悪いし、ムカつくもんはムカつくんだけど・・・
「そうですか・・・それなら、私に何かできる事があれば遠慮なく言ってくださいね。協力は惜しみませんので!」
「ありがとうございます、ゲルトルーデ王女殿下」
頬を染めて嬉しそうに微笑む。
いかん、可愛すぎる。破壊力可愛さ滲み出る高貴さ100点満点だよ!
「あっ、そうだ!せっかくお友達になるんだからその、よそよそしい感じの呼び方も変えてほしいなーとか・・・思ったりとか・・・」
「そんな、良いのですか!?」
ユーディットはぱあぁっと顔を輝かせる。
「えっと、トルーデと呼んでほしいです!」
「では、私の事はユディとお呼びくださいませ!」
そう言って2人できゃあきゃあと盛り上がる。
2人とも正直友達がいたことの無い所謂ボッチだったせいか、初めてと言っても良い友人というものにテンションが上がりに上がりまくる。
「くっ・・・名前を愛称呼びできない私の名前が憎い・・・ッ!」
カリーン先生はなんだか羨みながらも悔しそうにこちらを見ている。
そしてなんやかんやでお茶会は進み、あっという間に別れの時間が来た。
「トルーデ様、今日は楽しい時間をありがとうございました。とても充実した一日でしたわ」
「こちらこそありがとうございますユディ嬢。あぁ、そうだ。次は王宮の図書館に行って、無属性魔法などについて調べるように手配しておきますね」
「はい。私、楽しみに待っていますね!それではご機嫌よう、トルーデ様」
ユーディット・・・ユディを見送ると、私は今後の為の準備に取り掛かるのであった。
登場人物の説明のところの画像をざかざか描いてカラーのものに差し替えました。
まだメイン2人しか設定画は用意していませんが、描け次第文章とともに追加していこうと思っています( ˘ω˘ )




