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導き
ガシャーーーン!!!
ガラスの割れる音が響き、我に返った。
俺はいま小さな救難船に乗って、宇宙をさまよっている。しかも目の前には、まだ幼い、息も絶え絶えな妹。なぜこんなことになってしまったのか・・・
何も考えられない。もう逃げ出すことに必死だった。
目を閉じた瞬間、瞼を貫くほどの眩しさで目を見開く。真っ暗な船内から見える宇宙の暗闇の中に、輝く一筋の光を見つけた。その光に引き寄せられるように船が勝手に動き出す。
なんで・・・?
乾いた喉からは声も出せず、周囲を静寂が包み込みなか、光の中に大きな船に見つけた。
一体何が起こっているのだろう・・・わからない・・・
しかし現在の状況ではその一縷の望みにすがるしかなかった。