インナーナショナル
ビザがいらない故郷にいるよりも、
15日以上ノービザでいられない国にいることを選んだ。
公安の職員は言った。
15日毎に帰国すればノービザでいられるよと。
かつてインターナショナルを謳った国は労働ビザの条件を厳しくし、資本家は飢えたる外国人から文化的で最低限度の生活を奪った。
紅き血に燃えた暁など、もうどこにも無い。あるのは「特色ある社会主義」という名の資本主義だけだ。
圧制の壁の内側では皇帝が美女を抱きながらほくそ笑み、壁の外側では無関心な同胞(働き蟻)が今日も自分のためだけに生きている。そんな同胞と腕を結んだって、労働ビザは貰えない。
インナーナショナル
内向的な俺にはこの国がお似合いさ
インナーナショナル
内向的なこの国に外光は眩しすぎる
インナーナショナル
無い公的な書類は偽造してしまえば良い
インナーナショナル
内向的な俺にはそんなこと出来るはずなかった