夜6
感想貰えたらうれしいなと思います。
まあ、けどそんなレベルじゃないよ。バァニー
「ほんとうにごめんなさい!」
僕のターンに入ったはずなのに全然喋らせて貰えない。さすがの渡辺さんでも隣の席の人間の顔さえも覚えて無いのは悪いと思ったんだろう。
「はぁ、もういいよ。大きな声出したけど怒ってるわけじゃないから。」
ちょっと悲しかっただけだし!!これじゃ話も続かない
「え~と名前だよね。うん。はじめまして? 僕の名前は坂田金路です」
「えっ?」
僕が名前を告げると彼女は何かに驚いたように坂田、坂田と複数回繰り返した。
その後、「そんなわけ無い」と複数回呟くのが聞こえた。
人の名前聞いてそんなわけ無いとはどういうこっちゃ。
しかし、そんな僕の事などお構いなしに、渡辺さんは混乱しているように、一人言を呟き続ける
「けど、だとしたら私が気付かない訳がない。いや、けどそうとしか思えない。なんで気付かなかったのかしら。」
やだ、なにこれ怖い。
頭の中で『怖いなー、怖いなー』なんて声がループする
しばらく見ていると。彼女は突然「あっ!!!」と大きな声を上げ、問題事が解決したようなスッキリした顔になった。
そして彼女は笑って僕の前にでてクルリとこちらを向き
「お休み金路くん。また明日学校で」
そう言い残して闇夜に消えていった。
「な、何て勝手な女なんだ」
こっちは何の説明もされてないのに
しかしまあ女の子にしかもあんな美少女に「金路くん」なんて呼ばれたの何時ぶりだろうか。悪い気分ではないな。
なんて思いながら帰った僕も相当ずれてると思ったのであった。
この深夜の邂逅が僕の今後を左右するとはいざ知らず。