夜
ちゃんと継続して書けるか非常に怪しいですが、頑張りたいです。
ブンッ!!
という音と一緒に目の前の鬼から顔が消えた。ゴロゴロと足元に転がってきたそれの目が僕とばっちり合ってしまう
なんていうかな!グロい!
「うわお!!」
のけぞる僕の首根っこを高速で移動してきた彼女が掴み自分の後方に投げ飛ばした
「痛い!!」
そんな僕の悲鳴もなんのその
「じゃまだから退いてて」
そう言い残して彼女は刀を手に目の前の鬼を狩りに走る。
その姿はまさに一騎当千、彼女の2~3倍の大きさがある上に鉄の棒を振り回している鬼をものともせず彼女は殺していく。
ある鬼は胸を刺され、ある鬼はさっき同様首を落とされて。
その姿は普通目を覆いたくなる様な光景だろう、しかし彼女を限定してその普通は通用しない。
その姿は一切の残虐性を感じさせない、それは
「キレイだ」
血飛沫を上げる鬼を蹴り、返り血を浴びながら進む彼女の姿は月に照らされ恐ろしく美しかった。同時にどちらが鬼か分からなかった。
彼女の殺戮に見とれているうちに僕の回りには沢山の鬼の死体が転がっていた。
最後の一体の首を危なげなく刈り落とした彼女が一度刀を虚空に振る。
その一振りでべっとりと貼り付いていた鬼の血が宙を舞い、元の美しい刀身が姿を表した。愛しそうに刀の側面をなぞる、彼女のその艶めかしい仕草をただただ見つめていた。
これが彼女「渡辺 露」と僕の秘密の共有の始まりだった。