入学試験 その後
遅くなりましたm(_ _)m
今回は会話が多く、説明回のような感じになってます。
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お返しできておりませんが、しっかり拝見させていただいてます。ありがとうございます✨
ーー◇王城内練兵場◇ーー
「ーーで、結果はどうだったんだ?」
入学試験から数日が経過した昼下がりの午後。
日課となっている修練を終え王城の練兵場の片隅で休息を取っていると、果実水を両手に持ったアリウスが声を掛けてくる。
「お、ありがとう。結果って?」
「試験以外に何があるんだ?昨日ティアに合格通知が届いたってことは、お前のところにも届いてるだろ?まぁレオの場合、筆記さえクリアすれば合格だろうけどな。で、どうなんだ?」
レオナールの返答に呆れた様に口を開くアリウス。
レオナールは、そんなアリウスに表情を曇らせて返答する。
「どうだって言われると……合格は、合格だったんだけどな……」
「……ん?何だその含みを持たせた言い方は?合格で何が不満なんだ?」
レオナールの釈然としない返答に果実水を飲もうと口元に運んでいた手を止め、疑問の問い掛けるアリウス。
そんなアリウスに対し、頭を掻きながら悩んだ様子で返答する。
「不満なわけないだろ。いや、この前した魔力測定試験の話を覚えてるか?」
「あぁ、レオがやらかした話だろ?それがどうした?合格したってことは評価されたってことだろうから気にすることではないだろ。」
「やらかしたって、そりゃまぁ事実だから言い返す余地も無いけど……まぁいいや。確か今回の筆記や魔力測定試験の結果でクラス分けがされるんだったよな?」
「そうだな。入学式の日に学内の掲示板に詳細な試験結果と一緒に貼り出されるはずだ。試験結果に応じて優秀な者から順に上位のクラスに配属される形になるだろうな。それぞれのクラスの実力に応じたカリキュラムが組まれるから卒業までに大きな実力差が出るのは致し方ないと言えるが……それがどうしたんだ?」
「やっぱりそうだよな。合格したのは嬉しいんだが、俺の魔力測定試験の結果がどう影響するのかと思ってな。あの時の副学園長の態度や言われた試験結果が引っかかって……」
「ゴルグ副学園長か……昔は、誰にも分け隔てない真面目な良い教員だったらしいんだがな。あんな選民意識の塊の様な人になってしまった理由が……いや、今は語るべきことでもないか。それより、もし仮にお前の試験内容が評価されなかったとしても挽回する余地はあるぞ?」
「副学園長の件が気になるが……そんなことより挽回の余地?どういうことだ?」
「あの学園が貴族の威光も届かない完全実力主義っていうのは知っているよな。学園では、半年に1度の筆記と魔法戦闘実技試験の総合評価でクラス替えが検討されるんだ。」
「半年に1度のクラス替え?卒業までずっと同じクラスじゃないのか?」
「ああ。学園の制度上では、クラス替えがあるとされているんだ。」
「ん?あるとされている?引っかかる言い回しだな。」
「まぁな。実際のところは、例年皆同じクラスで卒業するからな。」
「え?どういうことだ?全然意味が分からないんだが?」
「まぁ待て。最初のクラスが分けられた時点でそれぞれの学生の力量に差があるのは分かるよな。例えば、Sクラスの生徒とEクラスの生徒だと入学時点で大きな実力の開きがある。それに加えて、それぞれのクラスの実力に応じたカリキュラムを半年するとどうなると思う?」
「さらに実力差が開いていく……」
「御明答。たった半年のことだが、これが馬鹿に出来なくてな。例えSクラスとAクラスであったとしても、なかなか半年で実力が追いつくことが出来ないんだ。それに、半年以降となるとさらに実力差が開くばかりなのが常だな。」
「なるほどな。実力に応じたカリキュラムのメリットデメリットが混在してるというわけか。」
「そういうことだ。それに加えて魔法戦闘実技試験では、トーナメント形式が採用されているのだが、そこにも厳しい条件があって大抵の者は上位のクラスに上がることを諦めるんだ。」
「え、まだ何かあるのか?」
「簡単に説明すると……第1回戦は、Eクラス同士のみで戦う。そして第2回戦では、1回戦の勝者とDクラスの者達が抽選によって戦う。だが、この時Dクラス同士で戦うことはあってもEクラス同士で戦うことがないように抽選されるんだ。第3回戦でも同様に2回戦の勝者とCクラスの者達が抽選によって戦う。もちろん、2回戦の勝者同士が当たらない様に抽選されてな。第4回戦以降も同様に対戦相手が組まれ、Sクラスが関わり始める6回戦以降は言わば本戦のような完全なトーナメント形式となるんだ。勝ち上がるには、対戦相手に恵まれる運の要素もあるが、基本次の対戦相手が格上になるからそう上手くいかないんだ。」
「んー……意外によく考えられてるんだな。」
「まぁな。でも、レオに勝てるやつなんているのか?もしEクラスになってもお前なら早々にSクラスになりそうだよな。」
「流石にEクラスってことないだろ?もしそうなっても試験で挽回してみせるけどな。」
「おいおい、そんなこと言ってると本当にそうなるぞ?」
「おいおい、やめろ!」
他愛無い会話を終え不意に笑みを浮かべるアリウスとレオナール。
そんな2人の元にティアがリリルと共に笑みを浮かべ歩み寄り口を開く。
「レオ、お兄様。お話は、終わりましたか?私達が練兵場に入ってきたのも気づかなかったでしょ?」
「あ、ティアにリリルさん。いつから居たの?」
レオナールは、少し驚いた様子で声をあげる。すると、アリウスが再び呆れた様子で口を開く。
「お前気付かなかったのか?ティア達は、トーナメントの件を話していた時に入ってきていたぞ。それにしても、何かあったのか?そもそも呼ぶのに私じゃなくて何故レオの名前が先なんだ?」
ニヤニヤと笑みを浮かべ、ティアに声を掛けるアリウス。
ティアは、そんなアリウスの言葉に顔を赤らめ即座に大声をあげて反応する。
「そんな深い意味はありません!!もう、お兄様はいつもいつも私を揶揄うんですから!」
「お、おう……レオ、なんか、すまない。」
アリウスは、ティアの勢いのある反応に尻込みしつつ、レオナールに視線を送り声を掛ける。
「いや、俺は大丈夫だよ……」
ティアの拒絶とも取れる反応にぎこちない笑み浮かべ強がるレオナールに対し、ティアは慌てた様子でレオナールに声を荒らげる。
「レオ!違いますからね!あれは、そういう意味じゃなくてお兄様が私を揶揄うから反射的に言ってしまっただけですから!寧ろ逆というか……いや、そうじゃなくて、その、あの……」
「ティア、気を使ってくれてありがとう。本当、大丈夫だから。」
「全然分かってない顔じゃないですか!だから、違うのですって!もう……」
ティアとレオナールの延々と続くやり取りを見つめるアリウスとリリル。
そんな中、アリウスがボソリとリリルに口を開く。
「リリル、どう思う?」
「仲睦まじいですね。両思いだというのにレオナール様もティアリス様も共にヘタレだと思います。」
「だよな。ティアもそろそろ婚約者を選ばないといけないと父上も話していたし、私はレオを推そうと思っているんだ。」
「それは、喜ばしいことですね!ですが……男爵の身分では、難しいのでは無いですか?」
「その点は、心配いらないさ。ティアの気持ちもあるし、父上も四大貴族家もレオの力を知っている。もちろん、他の貴族家が黙ってないだろうから今すぐにとはいかないけどな。これから魔族の一連の騒動も増えるだろうし、いづれあいつに頼り、手柄を上げてもらった時でも陞爵させて婚約者として発表するが吉だろうな。王国にとって、レオの力は絶大だ。それに、ティアにとっても好きでもないやつに嫁ぐよりレオと一緒になってくれた方が兄としても嬉しいしな。」
「なるほど。では、行く末を楽しみにしておきますね。」
アリウスとリリルの企みを知りもせず、レオナールとティアは、今日も仲良く語り合うのであった。
そして、入学式当日の朝を迎えるーー
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補足
魔法戦闘実技試験では、魔法職の者だけが参加します。
それ以外の戦士系職業の者達は、戦闘実技試験が執り行われます。
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