城門にて Part2
今日は予約投稿忘れではありません…
久しぶりの外出で友人と遊んでいると舞い上がって4時間前まで忘れていました………
申し訳ありません汗
よかったら感想お待ちしています。ブックマークレビューもよろしくお願いします!
「おい、お前達一体何の騒ぎだ?」
壮年の厳格な容貌の男性が厳しめな視線を衛兵に向ける
「た、隊長⁈も、申し訳ありません‼︎…実は、こちらのガ…じゃなくて、お坊ちゃんが城内にいれろと文句を言われまして……」
上官に報告をしながら横柄な衛兵が、ソッと視線をレオナールに向ける
「君がかい?何故城内に入りたいんだい?私は、この者の上官のダートと言う者だ。話を聞かせてもらえるかな?」
ダートは、先程衛兵に向けた視線とは真逆の柔和な表情を浮かべレオナールに問い掛ける。
「はい。実は、アリウス殿下から登城するようにと直接お話を受けたのですが…こちらの衛兵の方にお話したところ、『嘘をつくな。そもそも王城にいる殿下に直接会うなんてありえない』と言われまして、殿下に確認していただければ間違いない筈だと言っているのですが、信じていただけないみたいで確認すら取っていただけないんです…」
レオナールは、衛兵との騒ぎになった過程の詳細をダートに報告すると、ダートは右手で目頭を押さえつつ溜息を吐いた
「隊長もこんな子供が殿下と会うなんてあり得ないと思いますよね!しかも、あの天才とも称される殿下に魔法を教えるように賜ったなどと嘘も甚だしい!ですので、少し悪戯好きなこのお坊ちゃんにお灸をすえようと思った次第であります!」
ダートの溜息を吐く姿を見た直後、ニヤリと笑みをレオナールに浮かべつつダートに敬礼し報告する
彼らの応対をみたレオナールは、どうしたら信じてもらえるか思案した…が、直後にダートの怒号が響き渡った
「この大馬鹿者‼︎‼︎私が溜息を吐いたのは、貴様らゴラスとバラムの対応についてだ‼︎」
「……は?」
ゴラスと呼ばれた横柄な態度を取っていた衛兵は呆然とした表情でダートに聞き返す。
「部下が失礼したね。申し訳ない。君はレオナール君であっているかい?」
ダートは、レオナールに対し部下の失態を謝罪しレオナールの名前を確認する
「は、はい!間違えありません‼︎何故私の名前を?」
レオナールは、ダートに騒ぎの過程を説明したが、まだ名前を名乗っていなかったため何故自分の名前を知っているのか疑問に思いダートに質問する
「殿下からお話は聞いているよ。だが、名前しかお聞きしていなかったので、まさかこんなに若いとは夢にも思わなかったからビックリしたよ。……でも、おいゴラスにバラム‼︎朝礼で私は『本日、レオナール・フォン・グリューゲルと名乗る殿下の客人が来られることになる。失礼がないように対応するように。』と言っていたのを聞いていなかったのか?」
ダートは、部下のゴラス達に向けて厳しく問い質す。
「そ、それは…………。」
ゴラス達は、ダートに問われると動揺を隠せず言葉に詰まる。
実は、朝礼とは、朝礼という名のダートの長い説法であるのだ。そのため昨晩夜遅くまで二人で晩酌をしていた彼らにとって朝礼中起きているということは容易ではなかったのだ。
そんな二人の様子を見たダートは再び溜息を吐いた
「聞いていなかったようだな…。貴様ら、後で私の執務室に来るように。」
「「はい…。申し訳ありません…。」」
ゴラス達は、二人揃って後々起こるであろう長い長い説法を思い肩を落とした
「レオナール君…というわけで、直ぐに王城に入る許可を手配しよう。申し訳なかったね。」
「いえ、大丈夫です!お手数お掛けして申し訳ありません。ありがとうございます。」
柔和な表情で謝罪するダートに対しレオナールはお礼を述べる
数分後、堀の反対岸より跳ね橋は降ろされレオナールは王城に向かうのだった。
ダートは、そんなレオナールの後ろ姿を見ながらゴラス達に話しかける
「お前達…よかったな。さらに恥を上塗りするようなことにならなくて…。」
「…え?それは、どういう意味でしょうか?」
真面目な表情を浮かべながら話すダートに対し、ゴラスは質問する
「お前達は、 模擬戦をしようとしていたのだろう?殿下のお話では、私でも信じられないが彼の魔法の腕は、あの若さで殿下以上だそうだ…。あの天才と称される殿下を持ってしても彼の魔法には歯が立たないであろう…とのことだ。殿下のお話が真であるのならば、模擬戦をしていたら間違えなく貴様らは負けていただろう。」
ダートの酷評を聞き、ゴラスは青ざめ、信じられないとでも言いたげな表情でレオナールを見送るのだった
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